苦痛の日々
1日1日、シャーレとガートは気を抜かずに、フローラの事を守るのに気を使っていた。
ガートは自分自身はいつも通り仕事しているが、依頼所の中ではやはり最近ガートの様子が可笑しいという噂があった。
仕事中のガートはいつも明るい雰囲気だったのに、何故か暗い顔をして仕事をしているという噂だ。
それは依頼所の役員も分かっていたので、一回ガートに「何かありましたか…?」と心配の声を掛けられた。
その言葉にガートは慌てて、
「…! ああ!! 大丈夫だ!!」
と空元気を見せた。しかしそれは逆効果であったが、役員の人は何故ガートがこんな風になったか分からないので、追求しなかったが、
「では、今日の仕事をやりましたら、一旦休業したほうが宜しいかと…それか、個別で相談しますか?」
依頼所では、何かトラブルある時に相談室があり、仕事での問題とかを解決しているとても仕事をしている人にとって助かる所だった。
「い…いや!! 大丈夫だ! とりあえず仕事の紹介をしてくれ!」
とガートは焦り始め、話を反らし、仕事の催促をした。その態度に役員は少し怒った。
「では、この仕事をしたら、休業することを勧めます。もし納得いかないなら、依頼所の仕事の紹介をしませんから」
と少々ガートを脅してしまった。それは仕方がない事だった。
仕事の紹介をしない事を聞いて、肝を冷やしたガートは素直に今日の仕事をやった後に休業する事を約束した。
より決定的な証拠として休業するための資料にも記入した。
ガートの今日の仕事は運送の荷物準備という簡単な仕事だった。これは簡単で良かったのか、しっかりしないとというプレッシャーで自己を少し落胆する気持ちが混ざっていた。
(とりあえず、頑張ろう)
と仕事に集中することにしたガートは、仕事場まで向かった。
一方、シャーレとフローラの方は、
フローラが外で遊びたいという言葉に対し、シャーレは珍しくダメ!というきつくフローラに当たった。
それにフローラは
(最近のお母さん…怖い…)
と思い込んでいた。しかし、シャーレの思っている事は、
(もし、フローラが半獣って事を周りに知られたら…)
と考えていて、体がゾッとした。
なるべく外に出さない事を守り、シャーレは一緒に絵本でも見ない?とフローラに聞いて、フローラは納得はいかないが、母親と一緒に居られる事が安心するので、ぎこちなくだが、絵本を一緒に見ることにした。
このフローラをなるべく守る日々が続くが、ある時に壊れる事はガートとシャーレは知らなかった。




