老夫婦との生活 1
次の朝がやってきた、窓から太陽の日が当たり、その光でラグは睡眠から目を覚ました。
とても気持ちよく眠れたのか、ゆっくりと目を開けて、欠伸をした。
ラグはベッドから降り、体を慣らすようにゆっくりと部屋の扉へと向かう。
扉の前に立って、扉の取っ手に手をかけた。
ラグは扉を開けて、部屋を出た瞬間、朝食の美味しそうで優しい香りが鼻に入ってきた。その香りはパンの焼けた香り、色んな素材が使われてるスープの優しく温かい香りだった。
その香りにラグはスッキリと、心が優しくなる感覚がした。
ラグが起きて、部屋から出たことを気づいたシャーレは
「あら? ラグ君、おはよう〜」
と優しい声質で朝の挨拶をした。その挨拶はラグにとって、久しぶりに心が温かくなる。しかし、ラグはこんな気持ちを持ってはだめだと思ってる。
なるべくそんな気持ちを感じないように我慢し、表面ではニコリと笑い、
「おはようございます! シャーレさん!」
と朝の挨拶をした。
「シャーレ、ラグ君、おはよう」
とガートがその後に起きたらしく、自室から出てきて、朝の挨拶をして来た。
「今日もいい天気だね〜」
と穏やかに言い、ガートは食卓の椅子に座った。
そして、三人集まり、
「「「いただきます」」」
と食事の時間が始まった。
パンの焼けた所のサクサク感と中のふんわり感は朝の食事にピッタリで、スープの中に入ってるのは、キノコ等の山菜とスープは優しい甘さにしてる感じで、その組み合わせはとても合っている。
その朝の食事でもラグは夢中に嬉しく食べていた。
食事を終え、シャーレは食べ終わった食器を運ぼうとしていたのでラグは
「自分も手伝いますよ」
と食事を運ぶのを手伝う事にした。
やはりここまで親切にしてもらった恩を返さないととラグは思っていた。
それにシャーレは
「助かるよ〜 ありがとうね〜」
とラグに感謝の言葉を伝えて、シャーレとラグは食器洗いをすることになった。
ガートは
「では、ワシは燃やすための薪を準備してこようかな」
と薪を集める作業をするために、準備を始めた。
シャーレとラグは一緒に食器を洗い始めた。
桶に水を入れて、その中で汚れを取ってから乾いた布で食器に付いた水分を拭き取る。
その水は老夫婦の家の近くに小川があり、そこから汲み上げている。
ラグは桶に食器を入れて、洗う役割をし、シャーレを拭き取る役割をした。
ラグは食器を洗いながらふと思ったことをシャーレに聞いた。
「シャーレさん、何故ガートさんと一緒にこの森の中で過ごしているのですか?」
と素直に言った。その言葉を聞いたシャーレは一瞬拭き取る作業を止め、優しい顔が無くなり、気難しい雰囲気を出した。
「……それは…」
その質問にシャーレは上手く言葉に出来なかった。それにラグは
(え、どうしたんだろう…なんか聞いてもいけなかったかな?)
と思っていた。
「し…自然の中で一緒に過ごしてみたいなって思ったのよ」
とシャーレは何とか答えたが、なんか誤魔化してる事にラグは気づき始めた。
(この話題は言わないようにしよ)
とラグは決めた。
微妙な空気の中、食器洗いをラグとシャーレは終わらせた。




