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ハース村

ハース村…村にしては商人が多く、物も多く売られていて、とても豊かな村である。

家一つ一つはレンガで作られており、とても丈夫である。噴水もあり、空気がおいしく感じるほどのキレイな村である。村の周りは壁で囲まれており、野獣の侵入を防いでいる。

その村に今、少年が入っていった。


少年が入ってきた瞬間、その少年に驚く村人もいたりしたが、少年は気にしていなかった。それよりも村の清潔な作りと空気に新鮮さを感じ、少年は心を踊った。周りにはたくさんの売り物があったので、それを見ながら村の中へと楽しみながらどんどん進んでいく。


少年はこの村で一回ゆっくり休もうと思い、宿代のお金を確認したが、そこで少年は気づいた。

「あ! お金が少なかった!」

そう、持っているお金は少なかった。そこで少年は悩み続けたが、ある決心をした。

「仕方ない、村のお手伝いをして、お金を稼ぐしかないか」

と考えた事を独り言で言い、ハース村で一時的に稼ぐことにした。


稼ぐ事を考えて、まずどんな事をして、お金を貰うかを次に考えた。

(う〜ん、どんなことをしてお金を稼ぐか…

この村は何に困っているか分からないから、この村の村長なら知ってると思うし、村長の家に行ってみよう)

と村長の所へ向かうことを決めた少年は、人と会話することをいやいや思いながら、村人に村長の家がどこにあるか聞き回った。


村人に聞き回って、やっと村長の家を見つけることが出来た。村人と聞いた特徴と一致していた。

その特徴は、その家は他の家よりも一回り大きく、庭園があり、たくさんの花が咲いている。

「やっと見つけた」と少年の心の疲労が分かる言葉が口から出た。

かなりの村人と会話してしまったので、無理もない。

少年は少し落ち着いてから、村長の敷地に入った。

たくさんの花の中に入っていく感覚で、花の安らぐ香りが鼻に入っていく、それで少年の心の疲労が安らいだ。

少年が家の扉の前についた。そして、扉に向かってコンコンっとノックをし、少年は

「すいません!何か困り事あるか聞きに来ました。何かお手伝い出来ますか?」

と声をかけた。そして、

「すまない!入ってきてくれないか?今、資料を片付けてる所なんだ。中で話し合おう」

と、忙しく、若々しい男性の声が聞こえた。

少年はその言葉を聞いて、扉の取手に手をかけ、ガチャと扉を開けた。


村長の家の中に入ると、とても綺麗な内装で少年を少し緊張させた。

家の中は物が清潔で、いろんな絵が飾ってある。そして、床には長いカーペットもある。

少年はそれらを見て、(まるで宿屋みたいだ)と思った。

「こっちだ。こっち」

と声が奥の方に聞こえた。どうやら奥の部屋に村長がいるらしい。少年はその声の方向に進んでいった。


奥の部屋に着いた。目の前には机に向かって作業している20〜30代の男性が座っている。部屋の周りにはたくさんの本と本棚がある。ここが村長の仕事場らしい。本棚の他に、来客用のソファーとテーブルがある。そこに作業している男性が

「ちょっとそこに座ってまってくれないか?コーヒーの準備をしてくるよ」

と作業を一旦止めて、少年をソファーに座らせるように言い、コーヒーを作りに行った。

少年は言われた通り、ソファーに座った。

男性はコーヒーを作りながら

「コーヒーはミルク入れる?入れない?」

と聞いてきたので、少年は

「それじゃあ、ミルク入れるのをお願いします」

と答え、男性は「分かった」と言い、再びコーヒーを作り始めた。


少々時間を使い、コーヒーが2つ完成した。

1つは少年ので、もう1つは男性のだ。

出来立てのコーヒーを座っている少年に、男性も自分のコーヒーを持って、来客用のソファーで少年と向かい合わせに座った。コーヒーの香りがとても良く、その香りで少年の緊張が少し安らいだ。

「では、話をしよう。まずは自己紹介だ。私はゲイル・バーナ。若い村長だが、自分なりにやっている。君の名前は?」

とゲイルは少年の名前を聞いた。

「僕の名前はラグ・イース。ゲイルさんに聞きたいことがあって、村で困った事ありませんでしたか?自分、実はお金が少なく、宿代が足りないのです。なので、何か村の手伝いをして、お金を貰いたいのです。」

と少年は自分の名前を言い、要件を伝えた。

その要件を聞いたゲイルは少し困った顔を合わせるした。その顔を見たラグは(やっぱりダメだったか…)と思ったが、

「困ったことはあるにはあるんだけど、聞いてみたい?」

とラグが思ったことと逆の事をゲイルは言った。

ラグはそれにつられて、

「はい!聞かせて下さい!」

と食い気味になった。

「そ…そうか。では話を続けよう」

と食い気味になったラグに驚いてしまったゲイルだった。ゲイルは話を続ける。

「実は最近、森の方で商人が野獣に襲われているのを聞いて、それで野獣を討伐するハンターを集めているんだ。だけど、君みたいな子供は危ないと思うんだ。だから気にしなくていいよ」

と諦めて貰おうとしたが…


「いえ!自分も野獣討伐に参加させて下さい!」


とゲイルの考えとは予想外な事をラグは言った。

ゲイルはその事に対して「ええ!?」と声を漏らしてしまった。

そのままラグは話を続ける。

「自分は大丈夫です。一人旅をしてますし、剣術も習ってます。だから、どうか討伐メンバーに入れて下さい」

とラグは言った。

ゲイルはどうにか諦めて貰う事を考えたが、ラグの真剣な目を見て、決心した。

「分かった。君を討伐メンバーに入れよう。ただし、無理な事をしないでほしい」

と、ラグを討伐メンバーに入れることを認めた。

それで、ラグの内心は(やった!!)と喜んでいた。

「宿は手配するから安心してくれ、討伐は明日の朝から行ってもらう。くれぐれも気をつけてくれ」

とゲイルはいつ始まるのかを説明したが、やはりラグの事は心配だった。

それに対してラグは、

「はい!ありがとうございます。あしたの朝から頑張ります!」

と元気に返事を返したのだった。

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