老夫婦の家
ラグはハッと目を開き、ベッドから起き上がった。
(またあの夢だ…)
とあの悪夢の事を思い出して、自身の目に涙が溜まってたらしく、少し流れていた。
ラグはその涙を手で拭き取った。そして、すぐに違和感を感じていた。
(僕は確か森で意識を失ったはず…どうしてベッドの上にいるんだろう…)
と今の状況を確認した。
目の前には、室内であり、本棚、窓に植木鉢、植木鉢から一本の花が咲いている。そして、ベッドの側にいる老母がいた。
それにラグは
「…え!?」
と驚いた。老母もいきなり起き上がったラグに驚いていた。その後に
「起きましたよ! ガート!」
と扉に向けて大きな声を出した。それにラグは
(このおばあちゃんの他に人がいるのか)
と思っていた。
老母の声を聞こえたらしく、部屋の扉が開かれて、急いで入ってきた老夫が
「それは本当か!? シャーレ!」
とラグを心配していたらしく、息が荒く、肩で呼吸を整えていた。
ラグにとりあえず、食事を取ろうかとの案をガートという白髮と髭を少し生やし、腰は曲がってなく、しっかりとした体の老夫が言い、それにシャーレという顔が老いているが、優しい顔と雰囲気を出している老母が賛成した。
ラグはとりあえず早く旅に出たいと遠慮しようとしたが、断るのは悪いと思い、お言葉に甘えた。
三人は食卓に集まり、机の上には、獲れたての魚を焼いたのもあり、森の中で育った山菜が使われてるサラダなどあり、美味しそうな香りを出していた。
その香りにラグは
グゥ~
というお腹から音が鳴った。あまりに美味しそうな料理だった。その音を出してしまったラグは恥ずかしく、顔を赤くなってしまった。
それを見たガートとシャーレはクスクスと微笑ましく見ていた。
「そろそろ食べましょうかね?」
とシャーレは言い、三人はいただきますと食事の合図をして、食べ始めた。
ラグは出ている料理を食べて、
(なんて美味しいんだろう)
と嬉しく食事をしていた。焼き魚は油がのってあり、口に入れると優しくとろけるような肉質で、山菜は森の中で立派に育ったこともあり、その山菜自身の甘みがあった。
ラグは夢中に食べ続けた。それを見ていたガートとシャーレの老夫婦は嬉しかった。
食事を続けている中、ガートは気にしてる事をラグに聞いてみた。
「どうして君みたいな少年が、あの夜に倒れてたんだい? ここら辺は野獣はいないけど、危ない生き物がいるからね」
と、ラグにとって焦る質問がきた。
それにラグは
(ど…どうしよう…なんて言えばいいかな)
と食事をしていた手が止まり、頭の中で焦りながら、必死で答えた。
「じ…実は野獣に襲われて、ににに逃げてきたんです」
ラグなりに頑張って答えたが、言葉に焦りが出ていた。しかし、その焦りはガートには見えてなく、
「そうかそうか…大変だったね…」
と納得した。それにラグは良かったと内心ホッとした。
「では、暫く泊まっていきなさい 結構疲れてると感じるから気にしなくていいよ」
とガートは言い、シャーレもそれに賛成した。
ラグは確かに野獣の力を使い、まだ疲労していた部分があるので、
「も…申し訳ないですけど、お願いします」
と、泊まることを決めた。
それにガートとシャーレはニコニコと笑顔を向けていた。




