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悪夢の最後(前半)

シャーロットが囮になったお陰で、ラグは無事に燃え盛る森から脱出する事ができた。しかし、父親のシャーロットがいない事に心細くなっていた。

「父さん…」

と不意にシャーロットの事を思い出し、泣き出しそうになった。その時、ポタポタっと雨が降り始めた。

「あ、雨だ…早く雨宿りしないと…」

とシャーロットの剣を両手で抱えながら、雨宿り出来る場所を探した。


雨宿り出来る所をラグは見つけられた。その場所はしっかりと育った大木で、雨も通さない程だった。

段々と雨が強くなっていき、山火事と化した山は鎮火して、あの時の緑色もなくなり、焦げたような黒さで、木々に葉が無くなっていた。

ラグ達が住んでいた山がその状態になったのをラグは

「酷いよ…」

と悲しくなり、目から涙が段々と流れてきた。

その涙はこの雨と比例して、降り続けた。


暫く経って、あの強い雨が止んだ。

ラグは気がついたら座ったまま眠っていたらしく、顔を上げて目が覚めた。

今は丁度お昼辺りになる頃だった。

眠っていたお陰で、ラグの精神は少し安定していた。

(これからどうしよう…)

と先に思ったことは、この後の事をどうやろうか悩んだ。今はシャーロットがいない事でまだ幼いラグはなかなか決められなかった。

悩み続けて、見つけた答えは

(父さんを探そう…)

とラグは囮になったシャーロットを探すことにした。

まずはシャーロットの向かった所を目指して、精一杯走った。

シャーロットの剣はしっかりした重さがあって、走りにくくかったが、父親の無事を祈って、ラグは懸命に走る。


シャーロットの走っていった場所をラグは万遍なく見通し、父親の名前を読んだりしていたが、見つからなかった。だけど、怪しい所をラグは見つける。

「この地面…不自然に引きずられたあとがあるし、なんか争った痕跡もある…」

ラグはその痕跡と引きずられた後に疑問を浮かべて、引きずられた所はあの村に続いていた。

それにラグはまさか!?っと思い、あの村に向って走り出した。足はもうクタクタで走りにくかったが、ラグはそんなの関係なしに走る。


村の入口に着いた。引きずった後は村の中に続いていた。

「村の中には入らないほうがいいよね…あ! おの木なら!」

とラグはこのまま村の中に入るのは危険と認識していた。しかし、村の近くに生えている木々の中で、他の木よりも高く、村の中の大体を見渡せる事が出来る木を見つけ、その木にラグはよじ登った。


ラグはその木をよじ登り、村の大体の全体の状況を見た。

村の状況は、ある一箇所に村人が集まり、一人の男性を縛り上げている。その縛り上げた所の下には、薪が沢山あり、まるで燃やすためにある雰囲気だった。

しかし、ラグはその縛り上げた男性を驚いたような目で見つめていた。そう、その男性は

「…父さん!?」

シャーロットだった。

シャーロットはボロボロの体になりながら、抵抗をしていた。しかし、縛り上げられていて、動けなかった。


「さあ! 早くあの半獣の子がどこに行ったか言え!」

と一人の村人が縛られているシャーロットに向けて問い詰める。それにシャーロットは

「……」

沈黙で返した。

捕まってからその質問をされ続けたが、シャーロットは一言も発しなかった。愛する息子を守る為に答えなかった。


そのシャーロットの忍耐強さに村人達は負けて、質問していた村人は


「もういい…あいつを燃やせ」


と残虐な言葉は言った。その言葉に村人達は気にせずに、松明を持った村人がシャーロットを縛り上げている下の薪に火をつけた。

薪に火が着き、段々と燃え広がって、シャーロットに近づいていく。

火の熱さを肌で感じていく中、シャーロットが思っていた事は

(ラグは無事なのか…父さんはここまでみたいだ…)

とラグの無事を祈っていた。

(どうか…ラグがこれからも生活出来ますように…)

という思いをシャーロットは願い、シャーロットは火に包まれた。

  あああああ!!

という火による熱さで叫び声を上げたシャーロットは逃げ出したいが、縛られていて逃げられなかった。


激しく燃え上がった火は、段々と弱まって、やがて消えた。

そこにあるのは、縛られている黒焦げになった人だった者だ。


それの光景を見ていたラグは、感情が無くなり、目を見開いた状態だった。そして、ラグの中に何かが産まれそうになった。


アイツラはベツにコロしてもイイヨ


という幻聴が聞こえて、腕がミシミシと音を立てて変化していく感覚がした。

そしてラグは意識を失った。

失った時の最後の意識は


ミナゴロシダ

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