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ラグの苦しみ
夜の森に一人の少年の苦痛の声を上げていた。
「くそ!! くそ!! くそぉぉぉ!!」
と大声を出して、木々を殴り、気持ちをぶつけているラグだった。
ラグは感情の高ぶりで、両腕を野獣の腕に変化させ、木々を次々と殴り折っていく。それでもラグは止まらなかった。
あの人間として見られてない目線、怪物や化け物と罵る言葉、それらをラグは何度も味わって、気をつけようとしてきた。だが、今回は上手くいかず、心に深い傷が再び出てきた。
暫くして、ラグの感情の爆発は止まった。ラグによって殴り折られた木々は人が通れる道となっていた。
木の根元に寝そべっているラグは、人間の腕に戻して、目を手で覆い、涙を流していた。
(もう…このまま眠ろうかな…)
と精神が崩れかけ、脱力感に襲われて、ラグはそのまま眠ろうとした。
このまま亡くなろうかなとも思っていた。
そして、段々と眠りについていく。眠りにつく途中で
こんなところに人がたおれておるぞ!
という老人の声が聞こえたような気がした。




