変化
ラグと巨大野獣の戦闘が始まった。
最初に仕掛けたのはラグで、巨大野獣に何も感じずに、思い出の剣を持ちながら駆け出した。
ラグが駆け出した事でハンター達は不安が高まり、心臓がバクバクと速くなっていた。
巨大野獣はこちらに駆け出してくるラグに対して、頭に血が昇っており、怒り任せに再び右手に拳を作り、ラグに向けて拳を振るった。
ラグは迫ってくる拳に関係無しに駆け出す。
それにハンター達はまた顔を真っ青になり、
え…? っと驚愕していた。そして、
ズガァァァン!!
という再び拳が当たる激しい音と共に砂煙が上がる。
ハンター達はラグを信じなければ良かったという後悔をし、巨大野獣は自身の拳が命中した事で、スッキリとし、
(バカナショウネンダッタナ… )
とラグに対して、軽蔑に思った。
その場で誰もが終わりだと思った。しかし、一人だけまだラグを信じる人がいた。それはリードだった。
(まだ終わってませんよね? ラグ君?)
と思い、まだ戦いを見ていた。
巨大野獣は戦いは終わりだと思い、振り降ろした右腕を戻そうとした。
そこで違和感を感じた。
それは右腕の上に誰かが乗って、走って来ている感覚がした。それに巨大野獣は
(ウソダロ!?)
と思い、右腕に乗ってくる者を誰かと察した。
段々と砂煙が上がると、
なんとラグが巨大野獣の右腕に乗り、そのまま駆け出している姿だった。
その光景を見たハンター達は一気に後悔の気持ちが吹き飛び、目を大きく見開いた。ラグの人間離れした動きに驚いてしまった。2匹の野獣も同じように驚いていた。
巨大野獣は自身の右腕から登って来ているラグを吹き飛ばそうと右腕を大きく振ろうとした。
しかし、その行動を予想していたかラグは、すぐに足に力を入れ、巨大野獣の顔目掛けて、飛んだ。
飛んでいるラグの姿はまるで、矢のように力強く飛んでいた。
巨大野獣はそれに反応し、顔を守ろうと首を曲げて回避しようとしたが遅かった。
ラグは巨大野獣の顔、特に右目に向けて、剣を突き出し、飛んだ勢いのまま、右目を貫いた
「アアアアアアア!!」
と巨大野獣は貫かれた事により、苦痛の声を上げた。
巨大野獣は右目に突き刺しているラグを捕まえようと、左腕を動かしたが、ラグはその行動にもすぐに反応し、突き刺した剣を抜き、後ろに飛んで回避し、建物の上に着地した。
巨大野獣は、右目から出てくる血を抑えながら、片目でラグを睨んだ。
「オマエ… ナニモノナンダ… !?」
とラグの人間離れした動きに、本当に人間かっと想い、巨大野獣はそう言った。
それに対してラグは、何も言わずに、剣を構えていつでも動けるように準備した。
巨大野獣に一撃入った事により、段々と空気が変わり始めた。




