泊まり
ガートとシャーレの家まで着き、ジナを無事にガート達と暮らすようにできた。
ラグは後は大丈夫だと思い、再び一人で旅に出ようとしたが、
「ラグ君疲れたでしょ?また休んでたら?」
とシャーレが声をかけてきた。それにラグは遠慮しようと
「いえいえ、自分は次の所へ向かわないといけないので、大丈夫ですよ!気持ちだけありがとうございます!」
と断った。しかし、急にシャーレは真剣な顔をし、
「ラグ君はそう思うけど、ジナお嬢様はきっとラグ君が急に離れると不安になるよ」
と的確な答えを出した。
それを聞いたラグはハッとし、ジナを見た。
ジナの顔は笑っているが、何処か不安な雰囲気をしていた。
「ラグ様、大丈夫ですよ!」
とジナは平気だという声を出すが、少し震えていた。
(…自分はよく考えてなかったな)
とラグは反省し、シャーレの泊まっていく質問に
「分かりました! お言葉に甘えて、少し泊まらせて下さい!」
ラグは頭を下げて、ガートとシャーレの家に暫く泊まる事を頭を下げてお願いした。
それにシャーレはふふっと笑い、
「ええ、いいよ」
と答えた。
その顔はまた賑やかに生活出来る事や、ジナという新しく家族になった子いる事で嬉しそうだった。ガートも同じ気持ちだった。
ジナはラグが暫く泊まっていく事を聞いて、少し甘えすぎたかなと少し自身を責めていたが、暫く一緒に居られる事の安心感が強く、さっきまでの不安が吹き飛び、自然な喜びが出てきた。
暫くの間だが、ガートとシャーレの家はいつもの寂しさがなく、明るい生活をするようになる。




