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弱さが人を殺すのだから

作者: 佐々木 龍

漁師の歌が聞こえるようなタワーの下で

よそ見しながら歩いた日は

遠くに置いてきた優しさと一緒に


杖を突いて歩く人を避けるように

人だかりにできた空洞(ドーナツ)

老いた母の背を見るようで(つら)


三十ワットの傘の下で見た

あの日々の

オレンジ色の

暖かさ思い出して

空を仰ぐ


夕闇が迫る街で早く帰らなきゃと

家路を急いだ夏の日


なぜ

こんなにも

悲しいんだろう

たった一人でもいいから

一緒に泣いてほしい

過去に戻れるのならば


行こうゆこう

前に行こう

振り返らないで


生きてゆくために人であることを

あきらめたのだから

弱さが人を殺すのだから

僕は強くなりたい

強くなりたい


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― 新着の感想 ―
[良い点] 行こうゆこう 前に行こう 振り返らないで [一言] 強くなりたいー心からの言葉ですね。
[良い点] 『老いた母の背を見るようで』 ぐおおおおーーーん! これだけで泣けます……
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