表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/11

第六話 プール

 みんなで高級ホテルの屋上プールに遊びに来た。

 メンバーは麟太郎、炉薔薇、なじみ、れい。


「何で悪八九さんまで……」

「だって、わたくしは婚約者ですのよ?」

「何よ、あたしは麟太郎とずっと一緒に育ってきたんだから!」

「私のご主人様に何かご用ですか? “お客様”」

 それぞれがメラメラと炎を上げていた。


 炉薔薇は大胆な黒のビキニ。白い肌とのコントラストが美しい。

 なじみはボーダーのビキニ。所々フリルがあしらわれていて、可愛い印象だ。

 れいは花柄のビキニにパレオを腰に纏っており、何とも色っぽい。

 胸の大きさは……れい、炉薔薇、なじみの順に大きい。


 二人の胸を見たなじみはぐぬぬと悔しがっていた。

「な、何食べて育ったらそうなるのよ……」

「家ではよくふりかけご飯を食べていました」

「胸の大きさは食べ物より、睡眠が大事でしてよ!」

「む、胸の大きさなんて関係ないよ。落ち着いて!」

 三人の視線がなじみの胸に向かった。


「……り、麟太郎よりはあるわよ!」

 なじみは麟太郎の腹部を目掛けてパンチした。

「何で僕を殴る!?」


 ────


 四人でプールに浸かる。プールの中のライトアップが美しい。さすがは高級ホテル。

「麟太郎! それーっ!」

 なじみが麟太郎に水をかける。

「うわっ!」

「ご主人様、下がってください!」

 炉薔薇が水を受け、びしょびしょになった。

「させませんわ!」

 れいが両腕を使って大量の水をかける。麟太郎もびしょびしょだ。

「はは、こらーっ!」

 なじみとれい水をかける麟太郎。

 三人は水がかかって、きらきらと水も滴る美女のように輝いていた。


 ────


 ビーチボールで勝負する事になった四人。

 チームは麟太郎と炉薔薇、なじみとれい。

「さっきはよくも、覚悟しなさい麟太郎! それっ!」

 なじみが麟太郎にスマッシュをお見舞いする。

「よっ」

 麟太郎はボールを難なく受け止め、打ち返した。

「わたくしの気持ちを受け取ってっ!」

 れいがボールに想いを乗せ、麟太郎へまっすぐボールを打つ。

「させませんよ!」

 炉薔薇がブロックし、麟太郎が打つ。連携プレーだ。


 ボールが勢いよくなじみの肩に当たった。

「あっ、ごめん!」

 その瞬間、肩紐が解け……

「きゃあーっ! 麟太郎のエッチィィ!」

 なじみがジャンプして麟太郎の顔面にボールをお見舞いした。

「な、何で……」


 ────


 プールの後は温泉で温まる事になった。

「あー疲れた! 結構楽しかったわね!」

「うふふ、長内さんも中々やりますわね?」

「お、お二人の事を認めた訳じゃありませんからね……!」

 引戸を開けると、どこまでも広い巨大温泉が現れた。貸切状態だ。

「わあーっ! すっごい!」

「庶民には大イベントですわね」

「温泉の中に巨大な岩が……」

 温泉は岩でできており、大きな岩が温泉の真ん中に佇んでいた。

「なんか、人魚岩みたいね!」


 三人はお湯に浸かった。

「ふうーっ」

「温まりますわぁ!」

「今頃、ご主人様も温まってる頃でしょうか」


 ────


 その頃、麟太郎も巨大温泉に浸かっていた。

「ん? 何か、炉薔薇さんの声が聞こえたような……。空間が繋がってるのかな」


 ────


「ねえねえ、岩の向こうには何があるの? 行ってみましょうよ!」

「長内さん、あんまり騒ぐと他のお客様に……」

「誰もいないからいいじゃん、いいじゃん!」

 三人は岩の向こう側を見に行った。すると──


 そこには麟太郎が!


「きゃああー! 麟太郎のエッチィィ!」

「え、え!? なじみ!?」

「混浴だったんですね……♡」

 巨大な岩のある温泉は、どうやら混浴だったらしい。


「私とご主人様は一度、お背中を流した仲なので大丈夫ですよ……♡」

 炉薔薇はニッタリと顔を赤らめた。

「な、何よそれ! 麟太郎、どういう事!?」

「わたくしという者がありながら……! フ、フケツですわ!」

「いや、誤解だって!」

 麟太郎となじみとれいは、取っ組み合いの喧嘩になる。

「お二人共、落ち着いて……! ご主人様が困って……きゃっ!」


 ──三人のバスタオルがはだけた。


「きゃあーっ! 麟太郎のエッチィィ!」

 なじみは麟太郎の顔面を狙い、パンチを繰り出した。

「ぐふっ!」


「今時、暴力ヒロインなんてはしたないですわ」

「私はご主人様に見られても構いません♡」

「そうですわよ! ……ちょっと恥ずかしいですけどね♡」

 こうして、四人の騒がしい旅は幕を下ろした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ