幼少期 -世界について把握しなければー Ⅱ
物語的にこの世界の事を聞かされ続けた。
娯楽がそういったことしか無いってのもあるな。
俺は貴族に生まれたらしい。
ゲーム内にクエスト与える貴族がいくつか居たなぁ…とかぼんやり思い出した。
俺は ケンゼル・烈・ライグレンツォ
魔族の上位貴族だそうだ。
俺の父親は現在代理でライグレンツォの当主。
叔父にあたる、父親の弟が現在ファイター神柱。
神柱の間は当主になれないから、代理なんだそうだ。
神柱ってのは天族と魔族の8職種の頂点の称号…
シギル系ではシールド、ソード
ストライダー系ではファイター、ボウ
マジック系ではウィザード、サマナー
クレリック系ではキュア、バッファー
派生形でマジックナイトとかガンとかもあるが、8種が元になっている。
この8種の職で各種族には八家といわれる上位貴族…侯爵家が居て、ファイターの侯爵家がライグレンツォらしい。
んでもって、王家が居て、王家は昔貴族制度が出来るときに
当時の魔神、天神と言われた頂点の称号を持つ奴等が王族を名乗っているらしい…
しかも天神と魔神は王家か公爵家から動いてねぇだと?
かなりありえないと思った…
今までの天神と魔神の死因は病死…となっているが怪しいもんだな。
天神、魔神の取得条件は種族の中で龍族狩りの総数1位を30日間維持…
これがゲームでの取得方法の一部で基本だ。
他の方法があって、シギル系、ストライダー系、マジック系、クレリック系の神柱を同時に取得すること。
神柱戦は5日毎に更新。
狩り総数は最大積み重ねで100日。
100日後に狩り総数がリセットされる。
神柱は積み重ね方式でしか取得が出来ない。
最初にシギル系取っていたとして、次の5日後に次の系統の職種、そしてまた5日後に3つ目…
5日後にまた取得する時に魔神や天神となる。
そしてこの方法は一番非現実的。
ゲーム始まってから一度としてクリアされなかった方法。
現実的なのが狩り総数を1位取り続ける事。
そして最後の方法が
天神か魔神のPK…殺すことだ。
俺が魔神を取得し続けた方法は、自分の垢の寿命が尽きる時に、相方に魔族取得してもらい、PKしてもらう。
そして移動させて俺に戻す…
相方も天神だったから同じ方法で移動し続けた。
PKに来た奴等は全て返り討ちにし続けたから何も問題なし。
課金の身代わりの羽っていう死なないアイテム使ってたからな…(1枚1万円)
ついでにゲーム内で作る、身代わりの護符っつーのもあるが、取得が面倒な材料と、錬金と細工がマスタークラスでないと作れない為…面倒で課金してた。
相方は無課金派だったので俺がコソっと買って装備させていた。
気付かれて大騒ぎされるけど、兄貴のせいにしてごまかしてたりな。
んでもってこの世界…どうも神柱戦の時期が5日じゃねぇ。
5年毎みたいだ。
理由はオーロラの日と呼ばれる、神柱が入れ替わった際の夜空のオーロラが確認される日が5年…
移動されない場合では、透明と言えるようなオーロラが現れる。
だから5年毎なんだろう…
考えた結果は、ゲームの世界での1日が、こっちでは1年。
ゲームん中じゃ赤ん坊が育つのも1年が1日ってぐらい早かったからそーゆーこったろーな。
まずは10才。
第一起点である10才、それまでにやることを整理する。