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蒼い海の真ん中で  作者: 八咫烏
9/11

曇天の夢オチ

風邪に花粉症...これが、お前のすることかッッ‼

「あれ?俺はここで、何をしていたんだ?」

周りには、誰もいない。そして、霧に包まれていた。何も考えなしに歩き出してみた。港町が、霧に包み込まれることは、ありえないことだ。しかし、そんな事に気が付くことは無かった。ある程度歩くと見覚えのある道にでた。

「確か、ここを進めば桟橋に行き着いたはず...」

その道を進むと、また白い世界に包まれた。正しく進んでいるはずなのだが、不安が募る。

「大丈夫かなぁ...」

何だか自分を見失いそうな気持ちになった。しかし、白い世界に薄く船の形が見えた。

「空母か...」

そのまま船の近くまで行ってみた。思っていたよりも大きく見えた。普段は、鎮守府の窓からでしか眺めたことしか無かった。

「どうしたのですか?」

突然、声を掛けられた。掛けられた方向を見ると、そこには、霧に溶け込んでしまいそうな女性の横顔が見えた。彼女もまた、空母を眺めていた。しかし、どこかで会ったことのあるような気がした。

「あっえーと、この空母の名前は何ですか?」

戸惑いつつ、答えてごまかした。

「これは、鳳翔というのですよ。世界初の航空母艦なのですよ。言うならば、全ての航空母艦の母なのですよ」

「へ、へ~そうなんですか」

「あら、知らなっかったのですね?提督失格ですね」

聞き覚えがあるフレーズだった。それにただただ驚いて、膠着状態に陥った。しかし、後ろから来た2人に背中を押された。海に落ちるのは、確定だろう。しかし、体は、前に押されたが、何とか後ろを見ることが出来た。目に映ったのは、双子の小さな女の子。そして、さっきまで一緒に、話していた女性。顔を見た瞬間に、誰だか思い出した。しかし、言葉を発する前に、体は冷たい海へ落ちた。




「うおっ‼」

一瞬、自分の態勢が、わからなっかた。しかし、これだけはわかる。自分は椅子から落ちかけている。このままだと痛い想いをする。海に落ちるのとはまるで違う。だとしても、海に落ちるのも嫌なものだ。あの出来事が、夢だったことに喜びたい。何故なら、落ちた後にクラゲに刺されるかもしれないからだ。それだけは、ごめんだ。しかし、今はそんな事を振り返っている場合ではない。この窮地を打開すべく思考を巡らせる。色々と考えたが、結局考えは出てこなっかった。それもそうだが、そろそろ力が限界だった。もう、落ちるしかないと思い、意を決した。あとは、自分のタイミングで落ちるだけだ。正直、バンジージャンプよりも怖いと思った。だが、これ以外の方法などない。呼吸を整え、いざッ...

「司令~‼」

「なッ‼」

「へ?」

予期せぬ出来事が、起こり司令官の思考は停止した。それでも物理演算は、正常運転。背中から床に落ちた。胸に響くような痛みだった。




「司令官大丈夫ですか?」

「ああ」

暁が、心配している目で、こちらを見ている。

「ホントに大丈夫だからね」

一様、念を押しとく。

「それならよっかったです。しかし、気を付けてくださいね?」

「はい、気を付けますって、いつから俺は暁の部下になったんだろうな」

そんな冗談を刻みつつ二人は、しばらく微笑んだ。

その後、ふと外を見てみた。天候は、曇天。予報でもしばらく雨。つまり季節は、梅雨入り直前。これが、終われば、夏本番というところだった。








どうも、八咫烏です。今回も読んで頂きありがとうございます。

寒さが和らいだと思えば、次は、花粉が...

一難去ってまた一難な自分が可哀想になります。しかしながらどうしようもないことなので耐えるしかありませんね。それでは、次話で会いましょう。

※当時の体温約40℃(´・ω・`)


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