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蒼い海の真ん中で  作者: 八咫烏
6/11

出港

友人が、今年は戌年なのに年賀状に鋼鉄の鳥を描いて送ってきた。

後でいじってあげよ♪

「それでは、作戦を説明します。」

暖かい日差しが差し込む司令の部屋に、山本の声が響く。

「本作戦は、本州から孤立化させられている千鳥列島の奪還、住民の保護を目的としています。」

真剣な表情で、暁と夕日に加えて皐月たち護衛艦隊、なずなたち軽空母戦隊、それに前田が聞いていた。特に、暁と夕日は、初めての戦い...つまり、初陣なのでとても緊張していた。

「偵察隊の情報によると、当海域には、戦艦の存在が確認されています。皆さん気を付けてください」

暁は、緊張しすぎて、話がもう終わっってしまったかのように感じた。

「それでは、君たちに出撃命令を出す。幸運を祈る」

司令がそう言うと、皐月やなずなたちがぞろぞろと部屋を出て行った。




「とうとう初陣だね...」

桟橋で、暁と夕日と皐月が話していた。

「でも、一週間で初陣は、早すぎると思うんだけど...」

皐月が、とても心配そうな顔をした。

「いや~でも、実際に戦うの私たちじゃないじゃん?」

夕日が、とぼけたような顔で間に入った。

「それは言ったらダメだよ」

暁が突っ込んだが、夕日が言ったことは間違ってはいない。実際、攻撃をしているのは艦上攻撃機の乗り込み員であり、暁と夕日はその人達にどこへ向かうのかを指示しているに過ぎない。

「そうだよね...乗っている人の練度が、高ければいいんだよね...」

「ちょっと...一部の船員がすごい目で睨んでいるよ...」

なずなが教えてくれた。グダグダしすぎたようだ。そこで慌てて暁が仕切った。

「大丈夫、この戦いで沈まない!絶対に勝つよ!」

「「おー!!」」

そして、少女たちはそれぞれの船に向かった。



暁はとても不安だった。艦長の命令次第では誰かがいなくなると思ったからである。

「出港用意完了しました‼」

気持ちの入った報告が暁の耳に入った。それに驚いて顔を上げるとそこには、恐怖を感じていないかの様な顔した艦橋の人たちがいた。その姿を見て、勇気がでた。自分を信じ、仲間を信じなければならないと思った。

「両舷前進微速度、港を出るよ」

空母、白鷺はゆっくりと岸壁を離れた。岸壁には、多くの人が手を振っていた。飛行甲板には、航空隊員や手の空いている人がずらりと並んで敬礼をしていた。ここに来て間もないのに多くの人が想いを寄せてくれていたことに暁はとても嬉しかった。応援をしてくれている人たちのためにもこの戦いを勝たなければならない。それが、恩返しなのだろうと思った。

気が付くともうすぐ外洋に出るところまで、船は進んでいた。近くには白い灯台が見える。横には蒼鷺がいた。後方には護衛艦隊などが続く。それぞれの船は、汽笛を鳴らして外洋に出た。




「う~ん 敵艦いないね」

とてもよく晴れた空の下、空母機動部隊は進む。この後に戦争が起こるとは到底思えない。

「油断できないよ夕日」

今回は前田の船も出撃していた。前田が乗船しているのは、戦艦「金剛」だった。駆逐艦や巡洋艦をはるかに上回る船体に主砲がついている。それに装甲も硬い。そんな船だからこそなのか、言葉に表せれない安心感がある。

「まぁ、報告によると戦艦が主力の艦隊だと聞いているから、こっちが一方的に攻撃できるだろうね」

その言葉にみんなは、安心した。が、見張りの一人が、双眼鏡を覗きながら震えていた。

「どうしたの?」

見張り役の仲間が声を掛けた。

「...てき」

「へ?」

よく分からなっかたので、自分も同じ方向を見た。目に映ったものは、飛行機だった。

「三時の方向、敵機‼」

そう言うと同時に敵機は高度を落とし、突撃を始めた。










明けましておめでとうございます。八咫烏です。今回投稿が遅れたのには深~い理由があったので許してください。

さて、やっと暁たちが出撃しましたね。実はこの話は、前回の話でこぎつけたかった話でもあるのです。過ぎたことは仕方が無いので、まあいいや。

それでは、今年もよろしくお願いします。


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