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最低男子と最高女子  作者: 猫背
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8話

「春君に言いたい事があります」

「俺は聞きたい事ないからいいや」

「ダメです!私達付き合ってどれ位経ちますか」

「たったの1週間」

「ですよね。でも、それでも!デート位はしてもいいんじゃないですか!しないんですか!もう他の女の子が気になっているんですか!」

「おれがすきなのはまこだけだー」

「気持ち!込めて!言え!」

「俺が好きなのは真子だけだ」

「……………うん。私も春君が好きだよ」

チョロすぎだろ。浮気し放題じゃん。


リアル拳で、事件を影でいじられる1週間を乗り越え、休みに入った日に彼女笑に襲撃をかまされました。つうか1週間も経ってねぇ。

せっかくの土曜日なのだが、まさかの朝8時に叩き起こされるとは思わなかった。死ぬ。


「ところで、春君。私が春君の家に来た理由はわかりますか?」

「エロい事しに来たんでしょ」

「時間考えて言ってね?」

「男にはアサダチって文化がある」

「つまり?」

「………………何しに来た?」

「エロい事「ごめんて。悪かったって」えー」

こいつ本気で既成事実を作ろうとしてんな。目がガチなんだよ怖い。


「春君に言っておきたい事があります」

「浮気は週2回までとか?3股以上は許可取れとか?3Pは自分含めての数とか?」

「全然違います!そもそも春君浮気する前提やめてよ!」

「何が問題なんだよ。ちゃんとゴム付けるよ?」

「違います!………なら、浮気した回数だけ絶対命令権を行使させてもらいます」

「へー。例えば?」

「学校では毎日おはようのキスをしても「万事了解しました!」わかればよろしい」

こいつマジで怖ぇよ。刺されるかもしんねぇからって付き合ってんの黙ってんのにそれ?


こいつと猛ファンクラブがすぐさま立ち上がったのだが、どっちもハンパない過激派が多いらしいという噂。

告ったやつを影でディスりまくってるらしい。

だが、俺はもうブラックリストに載っているらしく、猛を殴った回数や女子に言った下ネタの数をカウントしてるのだとか。何する気だよ。


「冗談はこれくらいにして」

「冗談に聞こえなかったぞ」

「春君に聞きたい事があります」

「さっきも聞いたよ」

「この1週間、何してたのかな?」

「意味わからんし。はっきり具体的に言えよ」

「春君には!彼氏としての!自覚が!足りませんよ!全く!全然!ナッシング!」

ちょっとおふざけ入ってません?腰に手を当てるポーズとか古いし。


「どういう所がだよ」

「学校では挨拶のみ!まぁこれはしょうがないとして、私からのライン、メール、手紙、全部無視してるじゃん!なんで!」

「メンドくさい」

「………なんでぇ」

「電話でいいじゃん」

「出ないじゃん!」

「…………あー、浮気セックスしてたからなー」

「はい一回」

「嘘だよ!寝てたんだよ!」

「……誰と?」

「1人に決まってんだろ!他誰がいんだよ!」

「………………………こ、小山君」

「…………めちゃくちゃ犯してやりたいと思ったけどお前の思うツボじゃん。この気持ちどこに持ってきゃいいんだよ」

「…………ほれっ、ほれっ」

近うよれじゃねぇんだよ。それ逆に萎えるな。

何のためにデカパイ付いてんのか考えた事ないの?


「それだけじゃありません!この家に1番来てる女の子って誰ですか」

「ミュウちゃん」

「それ!なんで!?なんで彼女より彼女の友達が1番来てるの!?」

「あー、セフレだから」

「ファイナルアンサー?」

「…………テ、テレフォン」

「え?してみる?」

「ちょっと面白そうじゃん」

「えー、んー、じゃあ掛けてみるね?」

初めて俺の彼女って気になんな。この悪ノリ。


何故か庶民的アニメの待ちうたが流れる。なんでこの待ちうたにしたんだよ。

『もし?なん?』あ、かかった。早ぇな。


「美優に聞きたい事あるんだけど今大丈夫?」

『おー、全然だー。なんかあった?』

「最近春君の家に行ってるよね?何してるの?」

『え?あ、あー、えっと、べ、別に変な事はしてねぇよ?マジで』

「それ今やめれ。首締まりかけてんだよ」

『お?春?じゃなくて、デコ助?』

「だからそれやめろ!今隣でカウントしかけてんだよ!」

『カウント?まぁいいや。ゲームだよ、格ゲー』

「え!?ずるい!私も混ぜてよ!」

「お前とか猛はガチだから絶対やらない」

猛は特に腹立つ。今まであいつに勝ったゲームが無いからつまらんし。おまけに勝った時のドヤ顔は何度となく蹴りを入れた。


『真子もかなりうっとおしいからな』

「うっ、さ、さすがに本気ではやらないから」

『負けたら罰ゲームありなんだけどな』

「何?どんなの?」

食いつき方がエグいんだよ。本気しか見えない。

『んー、まぁその時の気分でテキトーな事やらせた記憶しかないなー』

「……………美優は何させられたの?」

『全勝』

「あっ、察し」

「察しじゃねえよ。全部言ってんだろ」

ニヤケ顔がさらに腹立つ。練習しよ。


「美優、朝からごめんね?ありがと。また明後日ね?」

「じゃな。また明日」

『おー。ちゃんと菓子買っとけよー」プツッ。

「明日?明日って日曜だよね?休日だよね?学校休みだよね?なんで?」

「ゲームするからだけど」

「私は!?彼女!後の嫁!浮気だよ!」

「真子、今日、泊まるよな?」

「…………え?…………え?え?……え!?」

「嘘だバカ」

「…………浮気ぃ」

…………付き合って1週間でこれ?アヘェ。


「最後にお願いがあります」

「お断りします」

「お願い、聞いて?」

「なんだよ。無茶振りすんなよ」

「……好きな子が出来たら言って。ちゃんと別れてからじゃないと、ね?」

「俺今好きな子いるんだ。マリーダさんとラフタさんとハマーン様」

「…………リ、リアルでは?」

「真子しかいねぇな」

「…………ふへへへ」

おい、女子のしていい顔じゃねえぞ。


「そ、それじゃあ、これからどうしよっか!」

「寝る」

「ま、まだ早いよ?心の準備も出来てないし…」

「睡眠をとります」

「寝たら襲います」

「目覚め!」

「おはようのキスは?」

「さっきした」

「リアルでは?」

「……これからです」

圧が強い。なんか立場変わってね?

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