38話
「あのさ、俺ん家相談室じゃねぇんだわ。なんで集まんの」
「立花君が1番猛君の事知ってるから」
「まー君に聞けよ」
「………口聞いてくれない」
「お前マジで何やってんの」
「………昨日キスしようとして怒られた」
「アホか」
「こっちは本気だ!!」
「悠真ちゃん、公共の場でしようとしたら怒られるってわかるよね」
「…………でもぉ」
本気でアホだな。
今朝は真子が出かけると言い、兄貴はミュウちゃん家に呼ばれ、母さんはお仕事、猛も来ない。
真の休日が訪れていた午前10時。
突然インターホンが鳴ったので無視すると、鬼連打でピンポンされた。ウザ〜い。
イライラでトサカきたのでドアを開けると、見るだけで鬱モード突入しかねない3人娘が待ち受けていた。怖〜い。
「ユーマちゃんがアホなのはわかった。2人は何してんの。猛は?」
「お姫とデートしてます」
「あ〜、昨日連れてけって言っちゃった」
「立花君、アホなの?」
「サッキーよりマシかな」
「普通に心が痛いから言わないで」
自覚あるなら少しは頑張って頭使え。
「ハルちゃんにお聞きしたいんですが、オッケー牧場?」
「ノーサンキューで」
「立花ぁ、まー君はどうすれば心を開いてくれるんだぁ」
「ユーマちゃんには無理」
「立花君、相談聞いて」
「1人だけ圧が強い」
「引いてダメなら押せって言うでしょ?」
意味をわかってて言ってるよね。だと思いたい。
「んじゃメンドくさい2人から。大物さんは待ってて」
「背の事は地味に気にしてるんだから言うなよ」
「俺も正志もユーマちゃんタイプだから喜べ」
「な、何が!?何の!?何で!?」
「うるさい!背の高いすらっとしてるやつだ!中身が伴ってないからダメなんだよ!」
「お、押忍。恐縮っす」
話聞けよ。
「んで、D子どしたの」
「私は?」
「怖い。んで「怖くないよ?」怖いよ。D「怖くないよ?」わざとならそれが猛に壁を作らせてるってわかるよな」
「……………怖くないよっ」
「ごめんパイ子。マジホラー」
「咲は前よりかわいいぞ」
「前よりって」
「怖くないもん……」
「サッキーに質問です。目の前で猛が知らない女の子といちゃいちゃしています。どんな気持ち」
「チッ」
アウト。わざわざガンつけるとこまでしてくれてありがとう。
「予想だけど、最近猛と距離が縮まらないなぁ。肝心なところで避けられるなぁ。結構いい雰囲気なのになぁ。ってとこか」
「立花君監視でもしてる?」
「それはユーマだろ」
「お、お前最低だぞ!」
「正志にしてないよな?な?」
「………最低だぞ!」
「あぁ、泣かないでショタ〜」
追撃してる時点で慰める気無いだろ。
「一応の確認だけど、汚ギャルは続けんのな」
「その言い方嫌ぁい。汚くないもーん。猛きゅんもかわいいって言ってたしぃ。………そう思われてるかなぁ」
「思ってないけど距離感でわかるだろ。あいつの嫌いなタイプだぞ。オタクの最大の敵だからな」
「もうそんな時代じゃナッシングじゃない?」
「それはオタク以外の見方だな。真子なんか未だにチャラ男滅びろってテレビに呟いてる」
「それ単純にナンパで困ってるのでは?ハルちゃんといないと良く声掛けられてるよ?」
……………なんで言わないかな。なんか申し訳ない気持ち倍プッシュ。
「昨日買い物してる時も酷かったな」
「は?なんで?皆で行ったんしょ?えー、6人?なのにナンパされんの?」
「ノンノンですよ。ハルちゃんはされる側だからわからないよねぇ。やっぱお姫とパイ子は粉かけたくなるんですよ。はいオッパイオッパイ」
「ミュウと悠真ちゃんのおかげで何事も無く」
そこで正志が出てこない辺り泣きそう。そしてよくサッキーがキレなかったな。南無。
「そういえば水着写真はよ」
「おぉ!忘れてたや。んでも良いの?実物のがいくない?」
「………誰がすごい?」
「女の子的にお姫がぱない。多分ハルちゃん的にみゆみゆが神」
「ふむ、予想通りの出来レースだな。サッキー腹大丈夫?」
「言わないでっ。今すごく気にしてるからっ」
「ユーマちゃんはどうなんだよ」
「……まー君には笑われましたが何か?」
「良かったな。照れ笑いだ」
「マジで!?ホントに!?信じるぞ!?」
俺は勝手にそう思ってるだけ、とはもう言えないな。
「D子はどんなのにしたんだよ」
「え?ウチ?むふふ〜、えっちぃのっ」
「よし。俺がオイル塗ってやろう」
「猛きゅん専用なのでお断り〜」
「チッ、サッキーは腹回り中心に「いりませんから!」友情のシルシだというのに」
「そんな友情いらねぇな」
「ユーマちゃんの美脚には丹念に塗って差し上げたい」
「自分で出来る範囲をお願いするほど馬鹿じゃない」
「正志にはお願いするなよ」
「なんで!?」
がっつき方が凄すぎて引くな。そこ誰も注意してやんねぇのかよ。
「正志には、感想を聞かない。塗らせない。一緒に行動しない。が今1番効果のある行動と見た」
「く、詳しく、お願いしゃす」
「キモい。今ユーマちゃんのアタックがエグすぎるから、同じくらい引いてみる、つまり、サッキーが言ってた様に、ってな」
「な、なるほど」
「というわけで、ミュウちゃんと行動するようにしろ。ナンパされたら俺か猛を呼べたら呼ぶように」
「……ナンパされた事ないけど」
隣にロリパイパイ連れてりゃ速攻だって。俺も1回拝みたい。
「結局ハルちゃんは海行くの?めためた行きたくなさそうだったよね?」
「行く」
「真子ちゃん心配だもんね」
「イエス」
「最近モロにラブラブ具合見せる感じなんなん?特にお姫すごいんだけど」
「そっちは知らん」
「真子ちゃんずっと立花君の話してるんだよ?最近デートしてないーとか、ゲームもアニメも集中できないーとか」
「クレームすげぇな」
「全部にやけて言われるから腹立つのり」
好評価でなにより。
「俺よか自分の事に集中してくれや。普段お前らどんな風にしてんの」
「………最近は課題かな」
「ウチもでーす。デートしてませーん」
「ストレス解消にでも出かけてこいよ」
「肝心の猛君がいないんですが。立花君の彼女さんと2人でお出かけしているのですが」
「悪いのは俺じゃない」
「おっとハルちゃんが何か言いたそうだ!何かな何かな?」
「お前らが猛を落とせないのが悪い」
「うぐぅ」
「しょぼーん」
ふっ、勝ったな。にらむな。
「お前らはもう少しユーマちゃんを見習うんだな」
「ウチは痴女にはなれないよっ」
「誰が痴女だ!」
「ショタにもなれないよっ」
「だから違う!」
「どんなのが好きなんだよ」
「………小さくてかわいい子」
「はい逮捕」
「違う!ただの好みだ!立花だってイケるぞ!」
「言葉に真実味が無いなぁ」
「ハルちゃんってところが余計にね」
「ただ悠真ちゃんを見習うっていうのはちょっと納得」
「パイ子のパイパイが火を噴くの!?」
「いや、パイ汁ブシャーだろ!」
「そしておチン◯汁ブシャーだね!もぐぞ!」
「首?」
「ごめんなさい調子乗りました」
「俺は悪くねぇ!悪いのは全部D子先生だ!」
「ウチ先生なの?」
サッキーの方が完全にラスボスだけどね。
「それで、具体案を頂きたいんですが」
「少しは自分で考えてくんね。そんなだから発展しないんじゃないですかぁ。オッパイしか武器ないんですかぁ。メンチ切れば乗り切れると思っているんですかぁ」
「………大抵は」
「オッパイさん気を確かに」
「立花君だって人の事言えないんじゃないですかぁ」
「俺は他にも解決策ありますぅ。オッパイさんと一緒にしないで下さ〜い。また怒るぞ?すぐ怒るぞ?絶対怒るぞ?ほら怒るぞ」
「呆れましたぁ」
いやおこてるやん。めちゃおこてるやん。
「2人に質問、おてて繋ぎます?」
「………時々」
「ウチは2人の時は毎回」
「え!?嘘!?」
「ふっ、これがぎじゅちゅだよパイパイちゃん」
「むむっ、先生もうちょい詳しく」
「むふん。ちょっといい気分かも。まぁ実際はいっつも手が当たる距離にいるとか、めっちゃ見つめるとか」
「結局力技では?」
「そうともゆー」
こんくらいやってくれれば、い、いいん、だよな?つ、繋ぐぞ?繋ぐ、つ、繋げた!ってなるやん。
「で、でも、それ付き合ってからじゃないと普通しないと思うんだけど」
「普通はな。猛にそれは通じない。正志にしようとしたら嫌がるっしょ?」
「彼女面すんなって事か!?」
「ただただ嫌がられてる」
「ちくしょー!!」
もうちょい勢い落とせないの。
「猛きゅんにハグってありかね?ワトソン君」
「少々刺激が強いなホームズ。尻を撫で回すくらいが丁度いい」
「それやったらまー君に蹴られたぞ」
「訂正、喘ぎ声を録音して送りつけるくらいだな」
「あ゛あぁぁぁぁぁぁぁ、みたいな?」
「マジもんやんけ」
「お手本ぷりーず」
「アヘっアヘっアヘっシュゴィィィィィ!さんはい」
「やりません!」
お手本っつったろ。文句しか言わないなぁ。
「ワトソン君ならどんな風に攻められるのがしゅきかなぁ?」
「シック◯ナ◯ンで顔にマン◯押し付けられながらバキュームフェ◯はたまりませんなぁ」
「そんなプレイ要求してるの?ドン引き」
「サッキーも知っての通り、真子ちゃんはガチの時めっちゃイヤイヤするからしてくれません。最近ちゅうすら逃げられますが何か?」
「へ、へぇ、そう、なんだぁ、へぇ」
「立花が変な要求ばっかするから嫌がられてるんじゃねえの?」
「初めてはさすがに普通にしたいに決まってるだろ。ハグも抵抗あるようで萎えてますが何か」
「ふっ、別れる前兆、かな?」
「ウゾダドンドコドーン!!」
「そういうのじゃない?」
これは逆に好感持ってほしいけどねぇ。
「もしかしてお尻触ったりオッパイ触ったりしすぎじゃない?どすけべちゃんめ」
「嫌がるってわかってて触るかい」
「お前まさか、下半身触らせたり「そっちの方が嫌だろ」まぁ確かに」
「…………本格的に、距離置かれてる?」
サッキーさんそれは言わない約束だろ。俺だって人間だぞ。
「ハルちゃん振られたら引きずりそー」
「え?嘘?絶対ミュウに声かけると思ってた」
「さすがサッキーさん大当たり」
「うわ最悪」
「お前本当に振られるぞ?」
「俺が振られるが先か、お前らが振られるが先か」
「………海いつにしよっか」
「皆生理大丈夫?」
「最悪」
「サーイテー」
「立花君、そういうところ」
知ってる。でも言うと思ってたっしょ。
「ハルちゃん水着は?」
「あ」
「買い行く?」
「あー、猛は?」
「買っちゃっちゃ」
「おいふざけんな。男同士のハッハ!ドゥフフ!が無いじゃんか」
「初耳かつキモい」
「どいひー。んじゃデートしよっか」
「あ、ウチ用事」
「私と咲は課題だな」
「なので、お一人様で。今日はありがとうね。お友達さん」
辛たんわろた。まぁ初のお友達認定もらったしいっか。




