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最低男子と最高女子  作者: 猫背
14/65

14話

「春!起きろ!なんで今日に限って嫌がってんだよ!」

「うるさいハゲ。俺は絶望した。俺はお前と真子の可能性に賭けてたってのに」

「いや何の話だよ。早くベッドから出ろ!遅れるって!」

「お前は知ってるか?今の俺がどんな人間だと思われているか」

「ん?あれか?モテ男とかイケメンとか。あと嫌いな男子と付き合いたくないだっけ」

「なん……だと………詳しく!」

「え?いや今言ったやつ全部1位ってやつでしょ?春も好感度とかモテを気にしてると思わなかったよ」

「よし、行こう」

「え?急にどうしたの」

「俺は、自由だぁ!」

「いやどうしたの」

好感度ワースト1位とか完全にチン行前提だよね?つまりヤりたい放題だよね?これで勝つる!


「よう立花!今日もちゃんと来たな!」

「ユーマうっせぇ。お前マジでいただいたりしてねぇよな?」

「……………あ、あはは、そんなわけ、無いじゃん?」

「何で疑問形か聞きたいけど、正志に勉強させないと結果お前が困るんだからな」

「最悪私が養う」

「サッキー、どうだった?」

「……………私用事で、ちょっと」

なるほどね。猛とアイコンタクトばちばちにしてた理由がわかったよ。


真子の様子を見に行く前の休日、猛の弟の正志をユーマちゃんに押し付ける段取りを行なった。

2日かけてユーマちゃんのメス顔に慣れさせたのは本気で大変だった。

正志がビビるビビる。影で本気で嫌がってた正志の顔がすぐに思い出せる。


俺を含めて勉強をしていた時は問題無かったから任せたが、早まってしまったようだ。正志からラインの返事が来ない。すまない。


俺もビビってとりあえず昼まで寝たフリでやり過ごし、猛に相手を押し付けた。目が怖いからしょうがないよね。


「おい立花!飯食おう!」

「断る。気持ち悪りぃんだよ」

「ま、まぁまぁ、平野さんと仲良くなれたって事じゃんか」

「仲良しこよしの基準はサッキーか一発ヤッたかどうかしかねぇよ」

「私はクリアしてるんだね…」

流石サッキーさん。当たり前の様に嫌がる。ゾクゾクするよぅ。


「ただ、今回はサッキーにも言いたい事がある」

「ごめんなさい」

「潔いところ好きだよ。でも、謝る相手は俺じゃないかな」

「正志君は、許してくれたよ。多分」

サッキーさんパネェ。弟君ですら簡単に切り離すのか。恐ろしい子っ!


「電話とかしたけど特におかしくはなってなかったよ」

「今日学校行ってんのか?」

「いや、俺の家で寝てるよ。正志が家に来てから反応薄いんだよね。正志も風邪かな?」

「おい」

「だ、大丈夫かな!?正志君もお見舞いしないとな!?」

これは完全に一撃かましたな。どんだけ我慢出来ねぇんだよ。


「おーいデコ助ー。いるかー」

「うぇーい。こっちやーい」

「おー、イス貸して。どっこいセッ◯ス」

「ミュウはしたないよ。めっ」

「それユーマちゃんにも言ってよ」

「……………」

「なんで目を逸らすんですかぁ。咲ちゅわ〜ん?あ、もしかして、昨日のあれって「ミュウ、ご飯食べよ?」はい」

…………猛、お前もこうされるんだからな。よく見ておけ。


「てか真子のやつまだ休みかよ」

「真子ちゃん長引いてるって」

「デコ助、相手病人なんだから着せてヤれよ」

「流石に手は出さねぇよ。だから妹にな」

「お前最低だな。というか親父さん怖くなかったのかよ」

「ちびった」

「立花君、ご飯中です」

「すみませんでした。んで猛は何してたんだよ」

「え?い、いや、特に何も……」

「サッキーは?」

「…………何もしてないよ?」

意味深に聞こえるの俺だけ?ミュウちゃんのニヤニヤが止まらないのもツッコミたいレベルだよ。


「ミュウちゃんは?」

「兄弟の面倒見てた。あと生理」

「ミュウ最近立花君に似てきたね。ダメだよ?」

「……………気を付けます」

どストレートに俺にディス。気持ちいいぃ!


「そんな似てないだろ。俺だったらいつなら孕むよ?まで言うから」

「聞いてないから。昼食べなよ」

「食った」

「やっぱ早ぇな……」

「よ、夜はもう少し頑張れるよ!我慢するから!」

「絶対外に出さないタイプだな」

「今の猛の真似だよ?俺は早いし」

「言った事ないだろ!勝手に話作るな!」

「サッキーどうだった?」

「何の事?あ、確かに2人とも食べるの早いよね。羨ましいなぁ」

「いや猛遅いだろ」

「…………玉子焼きいる?」

「いただきまー。…………うまし」

「デコ助ぇ、止まるんじゃねぇぞ……」

ホントミュウちゃん真似してね?怒られないよね?


話を力で捻じ曲げられ、ゴールデンウィークの予定や猛イジリで昼を過ごした。合間にアイコンタクトしてるのを見るたび、ニヤけるミュウちゃんを見てニヤける我輩。んで放課後。


「立花君、今日はどうするの?」

「帰る。母さん帰ってくるんだよ。ウチくる?挨拶しとく?」

「初めての友達だもんな。寂しいなぁ」

「ユーマちゃんくらい必死にやらないとね」

「な、何がだよ!」

「猛、お前来んのか?」

「え?あ、いや、今日は用事が…」

「あ、そう。ちゃんとゴム持ってっか?」

「何でだよ!そんな事しないよ!」

甘いな小僧。デートの存在を有耶無耶にするのが浮気への一歩だ。まぁバレるけど。


「立花、いるか?話がある」

「ユーマちゃんは帰るよな」

「あぁ、明日からまた気合い入れないといけないからな!」

入れ方が違うんだよ。それどうせ毛の処理だろ。怖いんだよ。


「おい立花!聞いてるのか!」

「うぃデコ助。お前ん家行くぞー。またボコボコにしてやるどー」

「今日こそヒーヒー言わしてやるかんな。あと母さんいるから先に謝っとく、ごめん」

「ん?まぁいっか。レッツゴー」

ミュウちゃんきゃわわだな。マジでお嫁にほしいです。


「立花!待て!話を聞け!」

「なんだよ振られ川。女がかかんねぇからって男にまで声かけんなよ。気持ち悪りぃ」

「違う!そんな事じゃない!その呼び方もやめろ!とにかく場所を変えるぞ。ついてきてくれ」

無理やり引っ張るのやめなーい?女子がコソコソしてて怖ーい。マジキレそー。


振られ川に引っ張られて屋上手前の扉まで来た。メンヘラストーカー思い出すからやめてよ。

しかもこのシチュエーション大好物じゃね?マジでゾッとする。


「立花、君に言いたい事がある」

「俺は聞きたいことは無い。んじゃ」

「おい待て!勝手に帰るな!最後まで聞け!」

こいつの頭ん中見てぇくらいキモい。

「話は簡単だ。真子ちゃんと別れろ。これはあの子の為だ。わかるよな」

「はい了解。無理だったらお前が説得しろよ」

「え?あ、あぁ、わかった」

ボケっとしてんなよ。ここからが本当の勝負だろ?


真子に電話をかける。ワンコールで出る辺り、ソシャゲ沼にハマるキモオタとして見るべきか、ストーカーとして見るべきか……。


「もしもーし」

『学校お疲れ様です。ご飯と私ですか?お風呂と私ですか?それとも朝まで私ですか?』

…………………普通に別れたい。引くな!

「いらん。別れよう」

『そのこころは?』

「振られ川に聞いてくれ」

『察し。カモ〜ンヌ』

少しも戸惑わないのな。色々凄い。凄いキモい。


「ほい」

「あぁ、真子ちゃ『振られ川先輩。キモいから2度と私に関わらないで下さい。2度と、私に、関わるな。ドゥーユーアンダスターン?』……は、はいわかりました」

「ほい返せ。真子、明日来れたら家来いな。そんじゃあな」

『は、はひっ。ぜっ、絶た』プツッ

興奮すんな。ユーマと同じ流れはいらん。


「んじゃ振られ川、今度はもっと股緩そうなやつに声かけろよ」

「…………せめて敬語使え」

お前を敬う所が見つかったらな。攻めの姿勢は褒めてやる。


玄関で待たせたミュウちゃんをギュッとお詫びして我が家へ向かった。蹴りは5回ですんだよ。


「ただい「おかえり我が子!会いたかったぞ!愛してるぞ!」はいよ」

「お、お邪魔します」

「ん?彼女?やるじゃん春〜。もうヤッた?まぁ流石に◯出しはキメてないよな?」

「挨拶しなよ。この子は本命だけど今はセフレ」

「おぉ!母の秋です!よろしく!」

「……………はぁ、足立美優です。どうも」

流石のミュウちゃんでも母さんはキツイか。すまんな。

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