10話
今日からまた月曜日。
だがあと5日耐えれば、今度はまた連休に入ることが出来る。
皆大好きゴールデンウィークに突入するのだ。
また連休なんですがね。
「春おはよう。で、なんで津田さんがいるの?」
「お前と同じだろ」
「そっか。でもなんで春の寝まき着てるの?」
「お楽しみだったからに決まってんだろ」
「珍しく柔らかい表現だね」
「さっきふざけたら激ギレされた」
「なるほど」
津田氏は寝起きが悪いようだ。かなり。
普通に起こしたら起きず、全裸になって隣で寝て強めに起こすと、右ストレートで挨拶してきた。
俺も朝が弱い方なので、イラッとしてカウンターで乳揉んだら、泣きそうな顔で布団に潜ってしまったのでそこだけは申し訳ない。
「……………春、ご飯」
「んな時間ねぇよ。先行くぞ」
「……………どこ?」
「おはよう津田さん、学校だよ。早く準備しないと」
「………小山君?小山君!?なんで!?」
「学校だっつってんだろ。ほれカギ。んじゃ」
「ちょ、まっんぅ…………ご、ごちです」
おっさんか。お前がおはようのキスしろってさんざ文句言ってきたんだろが。
真子は全く準備してなかったので当然置いてって登校する。もちろん間に合った。
「おはっす」
「おはよう」
「小山君おはよう!」「小山君今日もかっこいいよ!」「た、立花、君、かっこいい…」「立花君髪上げてる……かっこいい」「立花君超タイプなんだけど…」「ヤバい、2人とも好き」
顔が全てですね。知ってたけど露骨すぎ。
「小山君、立花君、おはよう」
「おす小山、ついでに立花。真子見なかったか?」
「知らん。男の家のベッドでよろしくやってんじゃね?」
「春やめなよ。また嫌われるよ?」
「別に構わん」
「もう嫌われてるしな」
「そ、それより、立花君今日は髪上げてるんだね。かっこいいからいつもそうすれば良いのに」
「サッキー、やっぱり持つべきものは友だな。ありがとう。でもこれ嫌々やったんだよ。口うるさくキモいからやめろって騒ぐんだよ」
風呂上がりに服着ろってギャーギャー騒ぐし、頭どうにかしろって弄ってくるし、構えってうるせぇし、挙句おやすみのチューは?って言われた時はキレて手足縛ってベッドに放り込んだ。辛い。
「はい皆席着いてー。ホームルーム始めるわよ」
愚痴ってると三十路独身担任がやってきた。
「はいそこ、失礼な事考えてるでしょ」
「うるせぇ独身」
「すぐ相手見つけますぅ〜。………って君誰?彼女いる?」
気づくの遅ぇよ。顔くらい知ってんだろ。最後のは触れません。
「はい今日も全員、はいないよね。津田さんは寝坊で遅れるそうなので心配しないでね。まぁどうせ男とくんずほぐれつしてたんでしょうけど」
「嫉妬が怖いから早くホームルームやれよ」
「あん!……イケメンに攻められるの好きぃ」
「先生、今度男紹介するからやめて」
「マジで!?っしゃ!」
必死通り越えてんじゃん。皆引いてるよ。
「すいません、おはようございます。寝坊しました」
「おはよう津田さん。昨日はお楽しみだったみたいね。はい、席に着いて。あと、届けを出してもらうから書いてねー」
「意味はよくわかりませんが……すいません」
何赤くなってんだよ。何も無いくせに。
「皆おはよう」
「津田さんおはよう!」「今日も真子姫かわいいなぁ」「やっぱ真子姫最高だな」「一回でいいから付き合いてぇ」「すんならデートだろ」「いややっぱ乳揉みてえだろ」
本人の前で散々だな。俺こいつらより嫌われてたのかよ。
「おはよう真子ちゃん」
「真子おは。朝ちゃんとしろっていつも言ってんだろ」
「ご、ごめんね。つい」
「ついベッド汚しちゃってってか」
「立花君おはよう。見た目は良くなったのに言動は最低なままだね。キモい」
「お前のサイズ合ってないワイシャツもキモいけどな」
「こ!これは!その!お父さんの間違えて!」
「ずいぶん仲がよろしいようで」
「え、えぇ、お父さん大好きなんで」
俺はお前のお父さんじゃねぇ。勝手に着てんじゃねぇよ。
うちの学校はブレザーだが、校則で決まってるわけじゃないので学校ジャージだったり私服だったりするやつもいる。俺はブレザーが楽だから変えずにいる。ネクタイは邪魔。
授業を大体いい感じに睡眠学習し、昼休みになったので飯を食うわけなのだが、
「立花君小山君、お昼一緒しない?」
「うざい。断る」
「う、うん、ま、また今度ね」
何ニヤケてんだよ。怖ぇよ。
「立花、一緒に食べよ?」
今度は見た目クソビッチじゃん。なんだよ。
「一発ヤラしてくれんならいいよ」
「うわサイテー。………後でね?」
耳打ちすんなボケ。皆見てんだから意味ねぇだろ。
「小山君、一緒にお昼食べよ」
「あ、うん。春も一緒だけど…」
「え?立花君も?今別の子とご飯食べるんじゃないの?」
「ガンつけんな。食うなんて一言も言ってねぇだろ」
「えー、もしかしてビビってんの?童貞?ウケる笑」
ビビってんのは確か。津田氏の眼力パネェよ。
「おーいデコ助いるかー?飯食おー」
「ミュウちゃん?おー食お食お」
「あれ?ミュウ珍しいね?」
「ん?デコ助おもしれぇからな。よっしゃ、屋上行くぞ」
「うぃーす」
「え?足立さん一緒じゃないの?」
「美優はいつも一緒に食わねえんだよ。毎回咲がかわいいかわいいってうるさいからだと」
「う、でも、かわいいから仕方ないよ?」
横で言われたら食いにくいだろ。可哀想に。
「よっしゃ食うぞ」
「うぃ。ミュウちゃん弁当なん?」
「おー。家族の分作る時についでにな」
「マジで嫁に来ない?」
「真子ダメだもんな。お察しします」
なんとも思ってねぇだろ。ポテサラパクってやる。
『デデーン!』
「………何の音だよ」
「真子からライン。浮気だと」
「お前それより音のがバレたらやばいな」
「絶対目の前で鳴らさないから余裕」
「私のは?」
「天城越え」
「いや何でだよ」
勝手なイメージってやつ。上手そうじゃん。
飯食ってミュウちゃんと駄弁ってテキトーに解散して授業。
睡眠学習サイコー。
「春、今日はどうする?」
「帰るに決まってんだろ。お前はサッキーとデートでもしてこい」
「ちょ!何言ってんだよ!」
「小山、立花、帰りゲーセン寄ってこー」
「…………ユーマちゃんに誘われるとは、今日は槍でも降るのか?」
「いや、そうじゃないでしょ」
猛の視線を追うと、ニコニコ怒る津田が目に入った。
あ、そう。




