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昏冥の空に青い鳥  作者: 音無 なの
第2部 第2章『海と祭りと恋花火』
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第32話

超絶久々の更新です!!

ここからは色々な意味で再出発となります。

俺が謎のタロットカードを見詰めて呆然としていると…ちょうど瑠璃も目を覚ましたみたいだ…



「んぅ…おはよぉ~ゆぅちん…


「あ…あぁ…おはよう瑠璃。」


「んぅ~ゆぅちん…ちゅっ。」


「…ははは…瑠璃は起き抜けからとばすなぁ…;」


「んふふ~♪ゆぅちんの事好きだかんなぁ~♪

…って…え?」



起き抜けにいきなりキスをしてきた瑠璃は俺がタロットカードを持っているのに気付くと驚愕に目を見開いた…?



「その反応…瑠璃はコレが何か知っているのか…?」


「・・・うん、ゆぅちんにも発現したんだぁ~…?

でも…これであたしは…ゆぅちんに秘密にしておく事が無くなったぁ~!」


「ん…?どう言う事だ…?」



嬉しそうに笑った瑠璃の手に…俺のとは違う絵柄のタロットカードが出現した!?

そして、瑠璃はそのカードを俺に見やすく差し出しながら説明してくれた…



「このタロットカードはねぇ~『エルランカード』って言うんだぁ~♪

このカードがあると~魔法が使えるんだよ~♪」


「魔法…?;」



いきなりファンタジーな単語が出てきたなオイ…;

だが、事実死んだ俺は蘇った、それこそ魔法みたいに…ならばこれは…死後の夢なのか…それとも現実なのか…?



「瑠璃…ちょっと俺を殴ってくれないか?」


「やだぁ~♪んちゅ~♪」



夢か現か確かめようと思って瑠璃に頼んだんだが…瑠璃はそんな俺の頭をガッシリ掴んで濃厚なキスをしてきた…

唇から伝わる感触…抱きしめた瑠璃の体温…髪からする甘い香り…全てが記憶にある瑠璃そのものだ…でも…それは…………



「っせいっ!!」


「痛ぁぁ~!?

んもぉ…ひで~よゆぅち~ん…



証拠にならないからもうヘッドバットしてやった、夢ならよし、現実なら…慰めるのに苦労しそうだが…とりあえずヘッドバットした頭は痛い…どうやら現実の様だ…

対する瑠璃は、言動に対して案外聡明だからか、全て理解したようで、怒るでもなく苦笑いしながら額を擦っていた…



「そんなにあたしの言葉が信じられないかぁ~?」


「悪い…全部俺にとって都合の良い妄想かと思った。

俺は…1度死んだはず…なんだからな。」


「え~…?それこそ夢じゃね~の~?現にゆぅちんはぁ~ここに居るっしょ~??」


「いや…夢じゃない…間違いなく俺は、瑠璃を庇って死んだ…あの偽善者な緑髪に殺されたんだ…!!」



俺がそう言い切ると、瑠璃は軽く目を伏せた後、優しげな表情(かお)になった…



「・・・分かりました、そこまで言うなら私は悠希を信じます。

だって、悠希が私に、そんな嘘を吐く必要なんて無いですもんね?」


「瑠璃…



また、だ。

瑠璃はたまに、内面通りの聡明で、それでいて俺に対する信頼に満ちた優しくも頼もしい表情(かお)を見せる。




「大丈夫ですよ~?

悠希には私が居ますから…きっと…今度は大丈夫…未来を知ったのなら、回避は出来るのですから…()()()()()私と悠希みたいに♪」


「…っ!?瑠璃、もしかして…お前も…なのか…?」


「その質問には、『イエス』と答えましょう。

尤も、私が今の悠希と似た様な事になったタイミングは『あすなろ学園』の入寮日…その一回だけですけどね。」


「・・・もしかして、瑠璃は…俺が死ぬ事を知っていたのか…?」



俺のその質問に、瑠璃は笑みを深くして答えた…



「…はい、だから、大好きな悠希を死なせたくなくて…私は悠希の恋人になろうって思ったんです♪

だって、『シナリオ』が始まる前から…最初から私が悠希の恋人で在れば、『あの日』が来ても悠希は死なないし、私は大好きな悠希と恋人として『あの日』から先も一緒に居られるんですから♪」



瑠璃はそう言うと、瞳を1度閉じ、それから何時もの顔になった。



「まぁ~あたし自身がそんな信じられね~様な体験したし~、この流れでゆぅちんがそんな嘘つかね~って信じてっからなぁ~♪

だからゆぅちん、今度は死なない様に行動しようぜ~?」


「…ああ、そうだな…。」



瑠璃は何時もと変わらない様な飄々とした態度だったが…

話を戻す為に再びタロットカードを掲げる。



「それじゃあ話を『エルラン能力について』に戻すなぁ~?」


「あ…悪い、説明を頼む。」


「うん♪このカードは、魔法を使える様になるってのは~さっき言ったよにゃ~?」


「ああ。」


「だけど~、使える魔法には決まりがあるんよ~。

…ちょっとカードを貸してくれる~?」


「ああ、それで決まりってのは?」



俺が聞き返しながらエルランカード…?を渡すと、受け取った瑠璃は何やら操作して眺めながら答えた。



「そ~。

例えば私は『運の操作と願いの具現化』が得意で~ゆぅちんは『治癒・復活・補助』と…おやぁ~?何故か『時間の操作』が得意~まぁ…時間を遡って復活したんだからぁ~納得はできるぅ~。

ん~っと~それとねぇ~エルランはアルカナが得意な系統しか使える様にならないんだぁ~。」


「ふーん…なら俺はそうゆう事が得意って事か。」


「そだねぇ~。」


「・・・って、能力が増えてるじゃねぇか…;」



再びカードを受け取ると、Lv.3の部分に能力が追加されていた…;



Lv.3…加速(ACCEL)世界(WORLD):自身の時の流れを加速させる、このスキルの効果時間終了時に身体の状態は使用前に戻る。



「多分~自分の能力(ちから)を自覚したからだねぇ~」


「…そんなものか?」


「だって~あたしの能力も必要な時に必要な能力が発現したって感じだったし~。」


「…そっか。

じゃあ…瑠璃の能力はどんなのなんだ?」


「んっ…これ~♪」



瑠璃が渡してくれたカードを見た俺は…


(THE・STAR)』能力一覧


Lv.1…切り開く力(THE・OPENER):“不利な状況”を打開する(パッシブスキル)


Lv.2…跳ね返す(REFLECTO)(HERT):物理的、心理的な支配を無効化する(パッシブスキル)


Lv.3…苦痛からの解放(GOOD☆LUCK):必ず良い事が起こる(良い事を起こす対象の指定も可能)(アクションスキル)


Lv.4…希望の星(奇跡を起こせ):奇跡を起こす業。

自身が幸せである程起こせる奇跡の質が良くなる。(アクションスキル)



「…これ…もしかして、今まで俺は…!!」



途方もない…気持ちになった…俺は…一体今まで…何回瑠璃に救われた…?



「俺は…瑠璃を助けているつもりで…瑠璃に助けられていたのか…!?」


「いんや~?Lv.4の概要を見てみ~?」


「…あ。」



自身が幸せである程…そう表示されている…つまり…



「瑠璃は…充分幸せ…だったのか…?」


「もちろんよ~?あたしはゆぅちんが居るからこの力で戦えたんだぜ~♪

だからお互い様…これからはそれがもっと分かりやすくなるだけ~!!」



そう言った瑠璃は、本当に嬉しそうに笑って俺に抱き付いてきた。



「んふふ~♪同じエルラン使い同士になったから~ホントのホントにゆぅちんと同じ位置に立てた気がするぅ~♪」


「ははは…それは俺の台詞だろ…;」


「ん~そうとも言う~♪」



とにかく…突然だが俺も一度死ぬ事で異能ってのに目覚めたらしい…まるで漫画やアニメみたいな展開だが…でも翌々考えたら勇悟も不可思議な力を使っていた…な…?



「…なぁ瑠璃。そうなると勇悟もエルラン使いなのか?」


「いんや、アイツは違うぜ~。

アイツの力はあたし達でも分かってね~んだ。

でも、とりあえずエルラン持ってれば奴の力は効かない…ってのは分かってるぅ~。

だからあたしは最初から奴の異能が効かなくて奴の虜にならなかったんだぁ~♪」


「そっか…



そう思うと瑠璃のエルランには感謝してもしきれないな…

ありがとう…今まで瑠璃を守ってくれて…そして、これからも宜しくな。

瑠璃の『願い星』。




それから、前回同様に宿の朝食を皆で食べた俺と瑠璃は、皆に潮浜学園の文化祭に行くと告げて出掛けた。

今日の服装は…あの日と同じだ。

俺は白いシャツにベージュのズボン靴は黒地に青の線が入ったスニーカー。

瑠璃は背中に羽がプリントされたスカイブルーの半袖にそれより更に薄いブルーのプリーツスカート、靴はデフォルメされてラメの入った星が付いたサンダルだ。



「…じゃあ、行こうか。頼りにしてるぞ、瑠璃。」


「まっかせろ~♪ゆぅちんは、手を離さないでね…?」


「オウ。」




やはり道中何事も無く学園にたどり着いた俺達は、門を潜り抜けて内部へと突入した…!

そして…以下略して運命の時―




「久し振りですね、青井さん。」


「キミさー逃げたクセに何ノコノコと戻って来てんの?


「…貴女はまだ、諦めてないの…?」


「アンタなんなのよ!!目障りだわ!!さっさと消えなさい!!」


「・・・。」



あの時と同様に口々に勝手な事を言うクソ女共。

本当にクソ共だな、

そして、瑠璃も同様に笑顔のまま口を開き―――



「くふっ♪貴女達は相も変わらず可哀想な人達ですよねーっ♪」


「…。」



嘲笑する様な声を上げた。

そして、クソ女共を嘲笑う様に俺の腕に抱き付く。



「見ましたよー?陽介くんが他の女の子と仲良く文化祭を楽しんでいるのを!!

見たこと無い人ですねー?

そんなパッと出の人に獲られちゃうなんて~…貴女達は本当におバカさんですねぇ~♪くふふふふっ♪」


「っ…!そっ…そんな事は―


「無いとでも??そうですか~?

端から見てもラブラブカップルに見えましたけどね~?

おかしいですね~!?」



瑠璃の突然の変化に息を飲んだ四人、しかしすぐに我にかえった緑髪が反論しようとした。が、瑠璃はそれすらも飲み込む勢いだ。



「因みに~、あたしは貴女達から逃げた先でこ~んな素敵な男性(ヒト)に出逢えましたぁ~♪

逃げたあたしでさえ~幸せになれたんですよぉ~?

だから貴女達はぁ…そ れ 以 下 ♪

まぁ、他人を蹴落とす様な事ばかり考えている貴女達が幸せになれる訳無いでしょうけど~?」



瑠璃の口撃は止まらない。

相手は皆意気消沈している、最早睨み付ける気力すら無い様だ。



「くふふっ♪

では、 さ よ う な ら 。

貴女達と会う事は、もう2度と無いと思いたいですねぇ~♪

さ、行きましょうゆぅちん!!お祭りはまだまだこれからですよーっ♪」


「そうだな。」



そして…背を向けて歩き出したその時。



(予想通りだな。)



エルランの使い方は覚醒と同時に身体が覚えたらしい。

俺は特に戸惑いもなく能力を発動させる。



(エルラン、駆動…加速(ACCEL)世界(WORLD)。)

「世界は、加速する…!」



瞬間、俺以外の全ての動きが限り無く停止に近い速度になる。

勿論、それは瑠璃も例外じゃない。


俺は、全てが遅くなった世界で、あの時と同じ様にナイフを振りかざす緑髪に近寄った。



「…あの時は油断しちまったが、今度はそうはいかねぇよ。

もう…これからはな。」



俺は手袋を着けて緑髪からナイフを奪い、足元に刺し、“たまたま”瑠璃が持ってきていたロープで緑髪を拘束した。


それから、他の武器が無いか身体を探り…チッ…こいつ、ナイフやカッターをまだ仕舞い込んでいやがったか!!

それらを全て奪って足元に並べてやった。

序でに他の奴等も凶器を持っていないか調べつつ拘束し、持っていれば凶器を奪って並べてやった。

ふぅ…これだけやれば充分だろ。



「…加速世界は終わりを告げる。」


「―っ!?」



元通り瑠璃の隣に戻って腕を組んだ俺は能力を解除、すると緑髪が倒れ込む音が聞こえた。

まぁ…これで何もしてこないだろうな。



「―えっ!?;何が起きたの~!?」


「…能力で未来(結末)を変えただけだ。」



緑髪達がいきなりロープでぐるぐる巻きになったのを見て瑠璃が驚いている間に、仕上げとして警察に通報して終わり。

凶器準備集合とか暴行未遂とかでコイツらの人生は終わりだな。

まぁ…逆恨みなんだから自業自得だろうが。



「それより瑠璃、警察に見付かったら面倒だしさっさとずらかるぞ。」


「…!分かった~。」



瑠璃も理解してくれたらしく直ぐに従ってくれた…




学園から去っていく時…パトカーのサイレンが鳴り響いていた―――





悠希も異能力者…エルラン使いとして瑠璃と共に戦います。

とは言え、悠希と瑠璃達カップル勢がひたすらいちゃつく基本的な流れは変わりませんがね。

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