第20話〈〈瑠璃視点〉〉
勇悟についての調査結果、でまーす。
メタい話をするなら、要するに勇悟の設定ですね。
…結局、あれから数日経った今、あたしは再び保健室に来ていた。
それでとぅちんから教えて貰ったんだけど、あの事件は無かった事にされてた~…。
ま、そらちん達が調べてくれたお陰で赤坂勇悟の能力の正体は掴めたっぽいんですけど~…
「・・・・・そりにしてもクズい能力だぁねぇ~…。
後そらちん…サラッとノロケを混ぜとるねぇ~…;」
「ははは、天音さんは学生の時から雫さんの事が好きでしたからね。」
その、そらちんから貰った紙には、勇悟に関する色々が書かれていた~。
・赤坂勇悟に関して
┗人生をゲーム感覚で過ごしている遊び人。
自分は何でも出来る、何をしても許されると思い込んでいるクズ。
※因みに、調査の一環で奴に接触した時に雫がナンパされ、能力を行使された(当然、雫本人のエルランにより無効)。
どうやら人妻でも可愛ければ問題ないらしい、確かに雫は未だに女子高生で通りそうな幼い見た目でふわふわした雰囲気はしている(これでも20代後半だ)が…マジでクズだな。
┗能力は人心操作系(特に女性に対して効果大)、細かく分析すると…
└自分に向けられる負の感情を全て逆転させる
└相手(女性)を自分に惚れさせる(相手に想い人が居ようと関係無し)
└自分が言ってもらいたい事を言わせる
└自分がやってもらいたい事をやらせる
└自分に関わる記憶の操作
└相手の身体を操る(人を殺させたり自殺させる事も可能)
※但し、これらの能力は“一定の条件※1”を満たしたり、“特定のエルラン※2”を所持・使用※3する事で効かなくなる様だ。
※1例…能力で処理しきれない程の憎悪を抱いている、とか、『意志力』が強い、等。
瑠璃の周辺の人物ならば『黒崎悠希』『桜庭春菜』が該当する。
※2例…瑠璃所有の『星』を始めとする、精神に関わるアルカナ(大小関係無し)。
瑠璃の周辺の人物ならば自分、『雨宮天音』『雨宮雫』『白雪凍夜』が該当する。
※3例…『切り開く力』、『苦痛からの解放』等により特定のエルランによる加護を得ている状態の人物には赤坂家の能力が効かない(効果時間内に限る)。
瑠璃の周辺の人物ならば『緑川美夏』『赤坂秋穂』『紫藤立夏』『前原智秋』『白雪真冬』『櫻井春人』が該当する。
┗赤坂秋穂という妹が居るが、秋穂は養子。
秋穂には血の繋がりは無く、孤児の中から美人を選り抜いて引き取られたらしい。
・赤坂家に関して
┗男しか産まれない赤坂家の女性は、姉や妹であっても赤坂家直系の人間ではない、全員妻か養子である。
中には義兄妹で夫婦になっているパターン有り、(勇悟の両親が正に義兄妹)
┗赤坂家の男性は総じて女性を意のままに操る『能力』に長けている。
…にしてもそらちんスゲ~なぁ…目茶苦茶個人情報掴みまくってるぅ…;
ま、お陰で色々分かったからい~けど。
とりあえずあたしの『能力』があれば問題ないみたいだな~。
あたしは、そらちんからの調査結果をしっかりと鞄に仕舞ってから保健室を後にした~。
さて、今日も1日がんばるぞいっと~♪
「ん?話は終わった??」
「ゆぅち~ん!!」
「わっ!?;いきなり飛び付くなっていつも言ってるでしょ!?;」
「ん~?そうだっけ~??
まぁいっか~。
それより、待っててくれて~あんがとねゆぅちん♪」
「うん、じゃあ行こうか。」
保健室を出たら、すぐ近くでゆぅちんが待っててくれたぁ~!!
嬉しくて飛び付いたら、ゆぅちんは困った様にたしなめてきたけど、やっぱり嬉しそうなんだよなぁ~。
そんなゆぅちんが差し出してくれた手をとって、あたし達は教室に向かって歩きだした~。
「~♪」
「ん~?
ゆぅちん、何かい~事でもあったかぁ~?」
「えっ?
今日も瑠璃は可愛いなって思ってさ♪」
「うにゃ?」
そう言って、あたしのほっぺをツンツンしてくるゆぅちん…
・・・・・いや、 何 か テ ン シ ョ ン お か し く ね ~?
「っ~!///
『うにゃ?』って…『うにゃ?』って可愛過ぎでしょ…///」
そう言ったゆぅちんは…手を頬に当てて身悶える…って…
(えっ~っ!?;
なにその乙女チックな行動!?;ホントにおかしくね~!?;
まさか、クズにヤられた~!?)
でも『切り開く力』は発動してね~しなぁ~…?;
うん、なら『希望の星』、対象は“ゆぅちん”、起こす奇跡は“正体を暴く”。
「はふぅ…まっまぁ…?
とにかく行こっか、瑠璃…///」
「あっ…おぅ…;」
『希望の星』が失敗した…?
いや~そんなはずはねぇ~!!
あたしは、もう一度『希望の星』を発動させる…
けど…効果は現れなかった…?
「ん?
瑠璃、固まっちゃってるけどどうしたん?」
「…いんや~なんでもね~よ~♪」
「くすくすっ♪変な瑠璃~!」
変 な の は ア ン タ だ よ !?;
なにその…アレな反応~っ!!;
ちょっち今日のゆぅちんは乙女チックじゃね!?;
…ってあれ…?
“乙女”チック…?
「・・・ねぇ、く~ちゃん。」
「ん~?何言ってるん??俺は悠希だよ??」
「あいや、確かに悠希だけどさぁ~…;」
わぁい…;
同じ顔で同じ声、そんでもって同じ名前だからとってもメンドクセ~…;
…さ っ さ と 核 心 突 こ う 。
「アンタ、従姉の方の黒崎悠希だね~?」
「ははっ、なに言ってるのさ♪
俺は俺だよ、君の彼氏でしょーが!」
「…はぁ…;」
動揺しないのが逆にスゲ~ですねぇ…
あたしは、く~ちゃんの目を見て、ズバリ言ってやった~。
「あんまし彼女なめんなよ~?く~ちゃん。
あたしにゃ分かる、しゃべり方とか、仕草とか、こまけ~とこがなってね~!!」
「・・・くすくすっ…バレちゃあしょうがないなぁ。」
く~ちゃんは笑顔であたしの頭をくしゃっと撫でると、腰に左手を当てて唇に右手(人差し指)を当てて前屈みでウィンクする…
「クラスの皆にはないしょだよっ♪」
うん、ゆぅちんの姿でそ~ゆ~事されっとムカツクなぁ~?
「・・・・・そ~ゆ~乙女な仕草して~なら今すぐサラシ取って女装するかぁ~く~ちゃん…?#」
「まぁまぁ♪怒んない怒んない、可愛いお顔が台無しだよっ!!」
そう言ってニコニコと普段のゆぅちんでは見られない活発な印象を受ける笑顔をみせるく~ちゃん。
普段のゆぅちんがあたしに向ける笑顔は~やっさしぃ顔だかんなぁ…
にしてもく~ちゃんめ…こっちに居るって事は夜桜高等学校は水泳だな~?
あんた男にエロい目で見られたかね~のはわかっけど、その為にゆぅちん巻き込むなぁ~!#
「むぅ…あんたの彼氏は~入れ替わった事知ってんの~?」
「勿論!!
…だって、従弟とは言え僕と勘違いして抱き付いてほしくないし…。」
うぐっう…;
いてーとこ突かれたなぁ…;
よく確めもしね~で抱き付いたあたしが悪いんだけど…
「…く~ちゃん、独占欲強いなぁ~?」
「良いのっ!!雪華は『そのままの悠希くんで良いんだよ?』って言ってくれてるし!!」
(せっつんならふつ~に気付きそうだけどなぁ…。)
あの男の娘、男の娘故にく~ちゃんとゆぅちんの違いとかふつ~に分かってたし。
『えっ?悠希くんって可愛いでしょ♪
で、悠希さんはカッコいい!!
ねっ?簡単でしょう??』
激しく同意~!
だってく~ちゃん、自分じゃ気付いてね~かもだけんど~、所々入る乙女チックな行動が可愛いんだよなぁ~…
休日にサラシをブラに替えて女装している時ならば…ね…。
男 の 姿 で そ れ は キ モ い 。
それはともかく、教えてくれね~なんて、ゆぅちんもホンットに意地悪だにゃ~…
それか、信用してくれてんのかぁ…?
「はぁ…とりあえず教室に行こうぜ~?
…シド~やチア~は平気かぁ~?」
「智秋くんは知り合いだし雪華の姉の彼氏だし何より身体は女の子だから平気!!」
「…それ、本人の前で言うなよ~?」
チア~が傷付くかんな~。
・・・・・そう言えばチア~って、生物学上はおにゃのこだったかぁ…。
ついつい忘れちゃ~う。(誉め言葉)
「…っと、教室に着いたね。
じゃ…
んぉ?
く~ちゃんの顔付きが変わった…!?
「…こっからは本気で“悠希”になりきるか。」
「…もしや、今までのってわざと…?;」
「ハッ。
そらそうだろ。むしろアレで俺と“悠希”の区別が付かなかったら、お前は“悠希”の信用を裏切った事になってたな。
ま、そこんとこは流石従弟の彼女って言った処だ。」
(わ…昔のゆぅちんの顔だ…。)
挑発的な表情で従姉としての発言をゆぅちんの口調でするく~ちゃん。
そのく~ちゃんからは昔のゆぅちんみたいな拒絶する雰囲気まで出ていて…
って!;すと~っぷ!!;
「まてまてく~ちゃん!!;
今のゆぅちんはそんなんじゃあ無いからぁ~!;」
「…ん?
そうだったか??何か“悠希”って瑠璃以外は拒絶してるイメージなんだけど。」
「極端だにゃ~!!;」
「ぷっ…冗談だよ冗談。
立夏や智秋とは仲が良いんだろ?
後は美夏、真冬、秋穂とも。」
「ゆぅちんはあたしや目下のおにゃのこ以外のおにゃのこを呼ぶ時は苗字に“さん”付けだかんな~?」
「おう。
安心しな、そこらへんはお互いに情報交換しあってるから。」
「ん~…まぁ、仮にバレてもゆぅちんは先生から信用されてっから、悪い事にはならんだろうけどなぁ…。」
「でも、バレないに越したことはない。
精々“悠希”のフリを頑張るさ。」
さて~…今日は無事に乗りきれっかなぁ…?
はい、と言う訳で勇悟の設定と女の子の悠希が登場しました~!
因みに、女悠希は暗器による戦闘が得意ですが、男悠希程頭はよろしくありません。
男悠希は運動≦勉強ですが、
女悠希は運動>勉強タイプです。
但し、女悠希は暗器使いな分、戦闘力が男悠希より高いです。




