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世界樹の上に村を作ってみませんか  作者: 氷純
第二章  村生活の始まり
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第八話  初黒字化

 日課になっている水汲みと畑への水やりを終えて、俺は事務所に戻った。

 もういくつ寝ると、四年目である。正月はない。

 若干、顔がニヤ付いているのを感じるが、今日ばかりは許してもらおう。

 事務所の机に座り、帳簿を出す。


「うへへ」


 俺ではない。メルミーの寝言である。ソファの上で二度寝したらしい。

 リシェイがキッチンから出てきて、相変わらずこれだけは自信を持って出せるとばかりにお茶を淹れてくれた。


「メルミーを起こす?」

「幸せそうな夢を見ているから起こさなくても――」

「あぁん、アマネ、ダメだってそんなとこ」

「起こそう」


 俺が言うより早く動き出したリシェイがメルミーを揺り起こす。心なしか乱暴だった。

 リシェイに起こされたメルミーは目を擦りながら不満そうに呟く。


「……もうちょっとだったのに」


 何が、とは聞かないでおこう。

 お茶を飲んでまったりしながら、帳簿をめくる。


「昨日の売り上げは?」


 昨日、タカクス村のランム鳥から取れた卵と肥料が出荷された。

 行商人がやってきて買い付けて行ったのだが、これがかなりの売り上げだったのだ。

 現在のランム鳥は繁殖に成功して三十羽。去年買い取った時には十羽だったのが三倍に増え、村人の数と同数。

 村の者も毎日卵を食べるわけではないため、この数で十分と判断していたが、これからは輸出も視野に入れてもう少し増やしていいかもしれない。

 さて、肝心の売り上げは、


「卵六十個で鉄貨三枚か」


 ランム鳥の卵の相場は三十個当たり鉄貨一枚。

 タカクス村の周辺では卵を輸出できる村や町が存在しないため、相場の五割増しで卵が売れたことになる。


「これに卵の殻を入れた肥料の利益と村の作物の分を足して、しめて鉄貨四百枚。やっぱり肥料が高いな」


 帳簿に記入しながら呟くと、リシェイが頷いた。


「この辺りでは売られてないもの。劇的に収穫量が変わるわけではないけど、ちょっといい肥料を使っています、という売り文句が使えるのは大きいわ」

「ウチの野菜もその売り文句で二割増しの値付けだったもんな。数が多いのも影響してるだろうけど」


 肥料は鉄貨三百枚の売り上げ。世界樹の葉を腐らせて作る腐葉土が同量で鉄貨二百五十枚程度だから、付加価値としてはかなりのものだ。

 帳簿に記載し、今月の分の計算をする。

 ランム鳥のおかげで蛋白源を卵に頼ることができるようになり、肉の購入量を劇的に減らすことができ、衣類に関しても一通り揃ったため新たに購入する必要が減ったのが帳簿からも読み取れる。

 端的に言って、村の支出が大幅に減った。

 これに今月分の卵の売り上げなどを加えると。


「鉄貨二十枚の……黒字」


 二度計算し直して間違いがないと確信を持ち、言葉にする。


「初黒字達成、おめでとう!」


 リシェイ、メルミーと万歳する。

 村の設立から四年、初の黒字化だ。

 長かった。三年で黒字化できたら、なんて思っていたけど甘かった。でも、四年で黒字化達成はなかなかすごい話だと自負している。

 鉄貨二十枚ぽっちではあるけれど、これは大きな一歩なのだと信じている。信じたい。


「これで、定期運営報告会でみんなの暗い顔を見る事もなくなるね」


 メルミーがソファに身を投げ出してほっとしたように言う。

 赤字続きの四年だったのだ。

 玉貨五十枚からの初期資金で、設立後すぐに玉貨三十枚で公民館を建てる。

 畑を作るために玉貨二枚を使用して、さらに村人を増やして人手を確保、三十人体制に。

 資金不足を解消するため魔虫狩人のビロースと一緒にビーアントを狩ったりして得た魔虫素材を売却、玉貨十八枚の資金を得たりもした。

 村人三十人の食費が毎年玉貨一枚と鉄貨五百枚ちょっとの状態で、各人の家を一軒当たり玉貨二枚以下に抑えて事務所を含む十七件を建造。

 ランム鳥の購入で玉貨一枚と鉄貨五百枚がすっとんでいったりもした。

 俺とリシェイ、メルミーは未だに事務所暮らしという有様だ。

 それでも、黒字である。


「現在の残り資金は?」

「玉貨五枚。今月の利益を加えて鉄貨五千とんで二十枚ね」

「あぶねぇ。ぎりぎり間に合った」


 俺も脱力して椅子に体を預ける。

 まだ余裕があるとは到底言えない経営状態だけど、村にはすでに畑と飼育小屋があり、肉や野菜の自給自足ができている上、建物も築四年以内の真新しい物ばかりでしばらく修繕などは不要だろう。


「今月からはランム鳥の肉や卵が売れる度に黒字が増える形になるかしら?」

「そう思いたいな」


 村としては当面必要になる物もないし、このまま黒字を増やしていきたい。

 いま作っている堆肥の発酵が済めば、卵の殻以上の大幅な利益をえられるだろうし。


「はいはい、メルミーさんから提案がありまーす」


 メルミーが手を挙げて発言権を求める。

 リシェイと一緒に目を向けると、メルミーは身を乗り出した。


「お祭りやろうよ。初黒字化のお祭り!」

「祭りか」


 余裕があるわけではないし、祭りと言えるほど盛大な物は出来ないだろうけど、祝いたい気持ちはある。

 リシェイが頷いて、俺から帳簿を取り上げた。


「今月の利益、鉄貨二十枚で食材を買い足して、公民館にみんなを集めて食事会でも開きましょうか」

「良いね、それ。ランム鳥も卵を産めなくなってる子が五羽いるってさ」

「それを潰して村人みんなに配るのもいいわね」


 メルミーとリシェイでどんどん話が進んでいく。

 二人に食事会の詳細を詰める話し合いを任せて、俺は定期運営報告会用の資料をまとめる。

 思えば、収穫祭のようなものもまともにやったことはなかった。村のみんなにはずいぶんと窮屈な思いをさせていたはずだ。

 メルミーに感謝である。


「飾りとかはいらないわよね。無駄に経費が掛かってしまうから」

「少しくらいは飾った方がいいって。お祝いなんだからさー。アマネはどう思う?」

「飾りはなしで、その分料理に費用を回した方がいいんじゃないか?」

「そっかなー」


 アマネが言うなら良いか、とメルミーが折れて、食材の購入の話に移る。

 村でも野菜を育てているから、購入するのはミッパなどの村で育てていない、または育てられない野菜類だ。

 提供するメニューはメルミーが主導で決める。リシェイは料理に使う食材からして一つ一つ調べないと分からないので当然だ。


「俺からもちょっと提案がある」


 だんだんと形になっていくメニューを見ながら口を挟む。

 メニュー表を書いていたメルミーが顔を上げた。


「なになに? アマネの創作料理か何か?」


 たまに前世の料理を二人に出してるけど、俺の創作料理ではない。

 否定しても面倒になるだけだから、口には出さない。


「そうじゃなくて、祭りの出席者へお土産として甘い菓子か何かを包んだらどうだ?」

「いいね、それ。ちょっと手の込んだクッキーにしようか」


 どんなふうにしようかな、とメルミーはあれこれと例を挙げる。


「リシェイちゃん、何か要望は?」

「ハーブ系が良いわね。二日酔い防止になるともっといいわ」

「きっとみんな飲み明かすだろうからね」


 容易に想像できる。



 定期運営報告会にて初黒字化達成を告げると、村は一気にお祭りムードになった。

 同時にリシェイとメルミーが発表した食事会の開催の是非も満場一致で開催が決まり、準備に追われる。

 とはいっても、公民館の食堂を掃除して各家に回していた椅子や机などの備品を運び込むだけの作業だ。

 リシェイを除く女衆がキッチンで料理をして、俺達男衆は村の畑仕事などをやっておいて、夜の食事会に備える形だ。


「私もお茶なら淹れられるのに」

「今から入れても夕暮れの祭り開始時には冷めてるって」


 キッチンから追い出されたリシェイがむっとした表情でマトラを収穫する。

 ジャガイモに似た見た目の根菜で、赤い色をしているマトラは葉っぱも食用になるため、耕地面積に対して収量の多い野菜だ。葉っぱの部分はニラに近い味と食感が楽しめる。


「メルミーは意外と料理ができるんだよな」


 メルミーは収穫作業は手伝わず、公民館のキッチンで働いてもらっている。


「手を動かすのは得意だそうよ」

「リシェイは頭を動かすのが得意だし、持ちつ持たれつか」

「……まぁね」


 少しリシェイの機嫌が持ち直した。

 収穫したばかりマトラを籠に入れて、畑を後にする。


「いつもの仕事風景と雰囲気が違うわね」


 畑を振り返ったリシェイが面白がるように言う。

 女衆は公民館で料理の準備をしているため、畑にいるのは男ばかりだ。

 単純計算で人手が半分に減った事もあり忙しそうだが、今夜のお祭りを楽しみにしているのか雰囲気が明るい。

 マトラの入った籠を厨房のある公民館の裏手に運び込む。

 メルミーが採れたての野菜を洗い、包丁で素早く皮をむいているところだった。


「いらっしゃい、お二人さん。マトラは取ってきてくれた?」

「ここにある」

「おつつんでっす。葉っぱの方は卵とじにするんだよ」


 マトラの根と葉が入った籠を俺から受け取って、メルミーはキッチンに声を掛ける。

 メルミーの肩越しに覗いてみる。キッチンは戦場になっているかと思ったが、意外にも落ち着いて作業しているようだ。

 分業しているらしく、持ち場からはあまり動いていない事も落ち着いて見える原因だろうか。

 ひぃ、ふぅ、みぃ、と、あれ?


「キッチンの人数が少なくないか?」

「食堂でも切ったり捏ねたりは出来るからね」


 トウムを捏ねて生地を作ったりするのは食堂でやっているそうだ。クッキー生地を作るグループも食堂だという。


「ちなみにアマネとリシェイちゃんの分のクッキーはこのメルミーさんが丹精と心を込めて作る予定だから、期待に胸ふくらませているといいよ」


 胸を反らして威張るメルミーを見ていたリシェイが厨房を覗き込む。


「ね、ねぇ、やっぱり私も何か手伝えること――」

「勘弁してよ。これでも忙しいんだから、リシェイちゃんの後始末までできないんだよ」

「そ、そう……」


 キッチンから返ってきた声に寂しそうに肩を落として、リシェイが俺を見る。

 俺の方を見られても、口添えして厨房に送り込む事は出来ないんですけど。

 リシェイも皮むきくらいならできない事はないけど、皮と一緒に身の部分までごっそりやってしまいがちなので大量調理は任せられない。もったいない。

 メルミーもリシェイからは見えないように必死でアイコンタクトを取ってきているし、面倒を見る気はなさそうだ。

 俺は落としどころを考えてから事務所を指差す。


「畑で男連中が頑張っているし、飲み物の差し入れでもしようか。女衆はそこまで手を伸ばせないだろうしさ」


 ついでに軽食の類を準備しようと提案する。

 曲がりなりにも料理を手伝えるとあってか、リシェイは二つ返事で頷いた。

 お茶は入れられるんだし、味覚音痴と言うわけでもない。サンドイッチのように挟むだけの料理なら失敗のしようがない。

 具材は俺が切ればいいんだし。

 メルミーに厨房の仕切りを任せて、俺はリシェイと一緒に公民館を離れる。

 飼育小屋から少し離れたところではランム鳥がその生涯を閉じていた。有体に言って、捌かれていた。


「村長、見回りお疲れ様です」


 ランム鳥を捌いていたマルクトが声をかけてくる。

 俺は片手を挙げて挨拶を返した。


「マルクトもお疲れ。捌いたランム鳥の羽根は別個に残しておいてくれ。冬場に防寒用のクッションに使うから」

「ランム鳥の凍死を防止する為のクッションですね。分かってます」


 世界樹の北側は降雪の関係もあってランム鳥の凍死が起きやすい環境だ。この四年間は珍しい事に雪にもならないみぞれが少し降る程度で済んでいるけれど、気は抜けない。

 ランム鳥の羽根は静電気を溜めやすく、先がチクチクした触感のため人間用のクッション材にはあまり適さないけれど、ランム鳥たちにとってはむしろ安心を覚えるらしいとゴイガッラ村の研修でも習った。

 ランム鳥から抜きとった羽根は別途に袋に入れてあったらしく、マルクトが飼育小屋の壁の側に置いてある袋を指差す。


「後で日の光に当てておきます。それにしても、あの羽根も安物の椅子のクッションなんかには使えるはずですけど、本当にランム鳥に全部回していいんですか?」


 この辺りにはランム鳥を育てている村や町がないため、非常に安価ながらもランム鳥の羽根にはクッション材としての需要が少量ながらある。安宿で使われる椅子のクッションに使われていたりもする。


「輸出品として見られない事もないけど、今はランム鳥たちの環境を整えて安定させる方を優先したいんだ」


 それに、羽根は本当に安値で取引される割にかさ張るから、行商人も買い取りたがらないだろう。

 売るとすれば、カッテラ都市の商会へ俺達が直接持ち込まないといけない。さすがにそれは面倒だ。

 そんな面倒な事をするくらいなら肉や卵、肥料などの高額商品に化けるランム鳥本体の保護に回した方が効率的である。


「そういう方針ですか」


 マルクトは納得した様子で最後の一羽を〆る。

 いまから〆ておけば、夕食にはちょうどいい柔らかさになるだろう。

 それにしても、めちゃくちゃうるさいあのランム鳥に断末魔を上げさせない手際は、もはや芸術である。



 そんなこんなで、夕食となり、公民館での食事会が開催された。


「それでは、初黒字を祝って――」

「かんぱーい!」


 木製の杯だから景気の良い音は響かないが、それでもみんなの笑顔だけで食堂が華やかに明るい雰囲気となる。

 立食形式の食事会で、机の上には皿に盛られた料理が十三品並んでいた。

 ひときわ目を引くのはランム鳥の皿だろう。たれをつけて焼いた胸肉を削ぎ切りにした料理や、ささ身を蒸して野菜に混ぜたサラダ、去年の研修を思い出す手羽先を焼いたものなどがある。

 研修の経験者には手羽先が好評のようだ。マルクトだけはぶつぶつと分析しながら食べている。

 マルクトが俺に気付いて会釈し、歩いてきた。


「十日ほど前から自分の畑で採れた甘みのある野菜を飼料として与えていたのですが、あまり効果はなかったようです」

「そんな事してたんだ。ちゃんと自分でも野菜を食べないとだめだからな?」

「無論です。野菜を食べ、健康な体を作ってこそ肉を美味しく食べられるのですから」


 本当に、君は何故痩せてるんだろうね。

 マルクトと話していると、魔虫狩人のビロースが酒を片手にやってきた。


「よう村長、黒字化おめでとさん」

「ありがとう。みんなのおかげだ」


 ビロースに注がれた酒を飲む。


「美味いな。でも、こんな酒は買った覚えがないんだけど」

「昔馴染みからの贈り物だ。ギルド経由で送られてきた。酒も飲めない貧乏村に住んでるんだろうって手紙付きでな」

「黒字化したって書いて送ってやれ」

「ったりめぇよ」


 それにしても、軽口を叩きあえる昔馴染みからの贈り物か。俺が飲んでいいのだろうか。

 注いでくれたんだから飲み干すけど。

 薄い赤の酒は甘口で長く喉に残る。とろみがあるのも理由の一つだろう。


「マルクトも飲んでみるか?」

「良いんですか?」


 ビロースに酒を注がれて、マルクトもちょびちょびと飲み始める。飲めないわけではないが、酒に弱いらしい。


「良いですね、これ。ランム鳥を焼く時のタレにちょっと加えてみたいです」

「マルクトはランム鳥のことばっかだな」


 ケラケラ笑うビロースに、マルクトがランム鳥の良さを滔々と語り始める。

 ビロースと一緒に話を聞いていると、後ろから肩を叩かれる。

 振り返ると、笑顔のメルミーがいた。


「アマネ、わたしをほっておくのはよくないと思うな」


 よく見ると目元が笑っていなかった。


「いや、女性陣は女性陣で楽しんでいたっぽいから、男の俺が行っても邪魔かなって」

「それは違うね。男のアマネが女集団の中からわたしに声を掛けることに意味があるんだよ。わかんないかなぁ」


 わかんないなぁ。

 なんて会話をしていると、同じように不機嫌なリシェイがやってきた。


「アマネ、なんで呼びに来なかったのかしら?」

「リシェイもか……」


 助けを求めてビロースとマルクトに視線を向ける。あ、逃げてる。


「えっと、ちょっと待って。お祝いだしさ。小さな村とは言っても普段話しかけにくい人とかいるわけだから、この浮かれた雰囲気の中で気さくに話しかけてみるのもいいと思うわけだよ。そこにさ、いつもの三人で固まるのはあまりよくないかなぁって」

「妙な気を回す必要はないわ」

「リシェイちゃんの言う通りだね」


 結構良い事を言ったつもりなんだけど。

 リシェイとメルミーが揃ってため息を吐く。


「アマネに期待するだけ無駄だったわね」

「そうだねぇ。アマネだしねぇ」


 ディスられている。

 アレだろうか。女性だけで和気あいあいと楽しんでいるように見えて、現実には言葉によるキャットファイトみたいなことが行われていたのだろうか。

 戦場から離脱したくてもその機会がない。だから俺が助けに現れないかと期待していた、みたいな状況だったのだろうか。

 もう少し周りに気を配るべきだったのだ。酒を飲みながらランム鳥談義などしている場合ではなかった。


「難しい顔し始めたよ」

「少し酔ってるわね」


 冷静に俺の状況を分析しているリシェイとメルミー。

 酔ってはいるだろう。酒は飲んでいるし。

 このまま酔った振りして有耶無耶にできないかな。無理だろうな。リシェイは観察力があるからまともな思考ができる程度の酔い方だと見抜かれているだろうし、メルミーは妙に勘が良いから騙されないだろう。

 どうしたもんかな。


「ごめん。今度からは呼びに行くよ」


 素直に謝っておくことにした。


「よろしい。間違っても二人同時に声をかけるようなまねはしないようにね」

「え、なんで?」

「……アマネ、何に謝ったの?」


 藪蛇か。


「メルミー、お酒でも飲みましょ」

「そうだね。メルミーさんは料理を取って来るよ」


 リシェイとメルミーは呆れたように肩をすくめて、料理と酒を取りに行った。

 え、俺が悪いの?


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