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グッドとバッド

 屋外での戦闘と学校の脱出に向けて、2人は準備を進めていた。身体に紐や帯を巻いて、バットや野球ボール5個入りのボール筒をぶらさげ、両腕にはドッジボールを少女は3つ、少年は4つ持って、出る事にした。


「準備はいいか? 目の前にいるかもしれないし、いないかもしれないから気をつけろよ?」

『バッチリよ。目の前にいなかったら、周りを警戒すればいいんだから』

「あぁ、まったくだな。さてと、逃走経路だけど……」

『そうよ、逃走経路を考えてないじゃない? どうすんの?』

「ただ、突っ走る! ボールは落ちても見捨てる! バットで防御する! 以上!」


 少女はその発言にかなり脱力してしまった。脱出できる気がしないと感じたのだろう。そう思っていた矢先、少年が真面目な一言を言い出した。


「もう1つ忘れてた! もしも、門に着いて、閉まってたら……、その装備は全部捨てて、お前だけ先に出るんだぞ!?」

『えっ……? あ、ありがとう……』


 少女は驚いた顔で少年を見た。いままでの発言は至って、真面目なものでまったくブレがなかった。そして、その顔もブレのない顔をしていた。

 それを見て、少女が顔を真っ赤にした。無意識に恋と言う感情が芽生え始めてきたのだろうか。


「ん? 下向いてどうした? やっぱり、怖いか?」

『う、うっさぃ……。問題ないわよ……」

「そ、そうか……? じゃぁ、行くぞ?」

 少年が扉のつっかえ棒を掴んだ。


 ……その時だった。




 少女が少年の制服のすそをつまんだ。


『勝手に死んだら……わたしがあんたを殺すんだから……』

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