第45話
「おはようございますソーマ様」
「んーおはよーございます。 ふぁー…ねみぃ」
ユナン邸でメイドに起こされる。
メイドかぁ…スカート短くないんだよなー。全く萌えない! 顔洗って朝飯でも食いますかねー。
「もぐもぐ。 お兄ちゃん…お肉ないのかなー?」
「あーちゃん。朝から肉食べるの? 俺も昔は食ってたけど…んー。後で屋台行こうねー」
「わーい!」
「むにゃむにゃ…」
アリスは朝から肉食いたいと言い、ミナは半分寝てる。どうしたもんかねぇ…。
ユナンは行儀良く朝飯を食べてる…なんだと!?
飯食ったからミナを抱っこして部屋に戻って外に行く準備をして…出発!
さてさて、今日は何をしようかな? あー、そうだそうだ!
「ユナン。学校ってどこにあんの?」
「ん? ソーマ学校に興味あるの?」
「魔導具作りたいんだよね。 とっかかりさえ解れば後は自分で思考錯誤しながら弄れるだろ。多分…」
「そんな簡単なものじゃないと思うけど…。 行くだけ行ってみる?」
「あぁ。案内頼んだ」
アリスとミナと手を繋いで学校へ向かう。2人ともブンブン手を振りながら楽しそうだ。
「ここだよ」
「おぉ…でっかいな。パンフ…案内の紙か何かないかな?」
「中に入って事務の人に聞くしかないんじゃないかな」
「だよねー」
門番らしき人が居たけどユナンが話をつけてくれて学校へ入る。流石ユナン!
んで、事務の人と話して入学はいつからできるのか、金額はいくらかかるのか、平民でも大丈夫?とか聞いてみたが全て問題無かった。金なんぞダンジョンを深めに潜れば簡単に貯まるしな。 弱い奴は死ぬけど…。
「んー…3ヶ月後かぁ。 どうすっかなー?」
「アリスちゃんとミナちゃんなら僕の家に居ればいいよ」
「ん? いいの? 流石に期間長すぎない?大丈夫? まぁ寮とかあっても俺は通いで行くけど」
アリスとミナと離れたくないしね。
「いいよいいよ。 部屋いっぱいあるし。 僕にとっても2人は妹だしね」
ユナン…カッコいい。変態だけど。
「じゃあ…甘えちゃおっかなー? あーちゃんみーちゃん大丈夫?」
「アリス大丈夫だよー。ゆー兄の家で隠れんぼするぅー」
「アタイもー」
「そっかそっか。 んじゃユナン。しばらく頼むわ。ってもまだ先の話だけど」
「ん。 了解だよ。 そうだ!2人に父から剣の稽古付けてもらおうか」
剣…か。今のユナンが稽古つけてもいいと思うんだけどな…ダンジョン潜ってからめっちゃ強くなってるし。 親父さんはそれよりも強いのか? まぁ剣聖と呼ばれたくらいだしな。
「ユナンが鍛えてくれてもいいと思うが…今なら親父さんに勝てるんじゃね?」
「どうだろ? 手合わせしたのは何年も前だしね」
「今度やってみたら? 2人でダンジョン行ってるから他のパーティーで潜ってる奴等より遥かに力ついてると思うぞ。 しかし、あーちゃんとみーちゃんが剣か…はっ! 戦乙女アリス!? 戦乙女ミナ!? やばい!妄想だけでヨダレがでそうだ!」
「ソーマもかなりの変態だよね…」
うるせぇー!
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「もぐもぐ…おいしーねぇー」
「もぐもぐ…うんうん」
腹ペこアリスと腹ぺこミナ…うんうん。可愛いなぁ…ぺーぺこぺーぺこぺーぺこちん!!ジャッジジャッジジャッジジャッジ!ってね。
王都の大通りにある屋台で適当に食べ歩きをする。 あ、フラフラしながら人に当たってる大人が居るが…スリだな。 ほんっと治安ワリーなー…ってこっちくんじゃねーよ!
「よっとっととと。すいま…がぁあああ!!」
さりげなーく体当たりしてきたので、手に身体強化をしてスリの両膝を砕いてやった。素人には見えないくらの速さで喰らわしてやったよ。 んで短剣で服切り刻んで丸裸にしといた。 スリは膝を砕かれて転げまわってるけど、他の人から盗んだ財布が周りにバラまかれてるから衛兵に連れて行かれるだろう…たぶん。
「んとに王都ってスリ多いのな。 みんな。真ん中通らずに端っこ歩こうか」
「そうだね」
「「はぁーい」」
それからも屋台を適当にブラブラ冷やかしながら王都を楽しむ。 アリスとミナを交代で肩車しながらのんびり歩いて行った。 そして…アリスを肩車している時に事件は起こったんだ。
「ふぅ…よーし。あーちゃん。みーちゃんと交代ねー」
「やだやだもっとー」
「だーめ。 少ししたらまたしてあげるから」
「ぶー。 アリスお姉ちゃんだから我慢するー」
「いい子いい子。 っし、みーちゃん肩車するぞー。 ん? あれ?みーちゃん?」
ユナンが前を歩いて…俺がアリスを肩車して…後ろに…ミナが…居ない。
「ユナン。 ミナは?」
「え? あれ? ホントだ。 屋台かな? んー…見える範囲に居ないね」
さっきまで後ろに居たのに…
「ナビレットで追跡してみるよ。 迷子かもしれない」
アリスとミナにはナビレットで追跡してるから迷子になっても安心さ。 っと。追跡!
「えーっと…ん? 離れて行ってる…ミナの周りに4人反応があるな…拐われた…のか?」
「なんだって!? 急いで追いかけよう!」
「お兄ちゃん早く!」
「あ…あぁ」
あー…沸々と怒りが沸いてくる。 どこのボケがウチの大事な子を!頭に血が上ってくるのが分かる…血管浮きまくってんじゃないかな…
「こっちだ!こっちに反応あるぞ…って裏通りかよ。 端っこ歩いてるから目の前通った時にやられたか…」
くそ! こんな時の為にアリスとミナを鍛えてたのに…不意を突かれたら…だめか。 きっとパニクって何もできなくなったんだろう。
ナビレットの光点を見ながら追いかける。 拐って逃げ切ったと思ったのかナビに映る光点は止まってる。
「2人共。 次の曲がり角を左に曲がった所に居るぞ。 ユナン…4人居るけど相手を殺すなよ?」
「ソーマ。 確約はできないかな」
ユナンの顔を見ると…血管浮き出てるよ…ブチ切れてますな…お互いに!
「あーちゃん。 ここで待っててくれ。すぐにミナを助けてるからな」
「うん。わかった!」
ササッと俺とユナンで角を曲がって相手を視界に捉える。 まずはミナの安全確保が先だ。身体強化を全力で身に纏いミナの傍に居るやつに近付き喉を潰して気絶させる。 残り3人。 ユナンはミナを縛っている縄を切る。
「ミナ!兄ちゃん達が助けに来たからもう大丈夫だぞ!」
「うー…うー…」
ミナは三角座りして頭を抑えながら涙を流してた…
「なんだお前ら…」
ズバン!!
ゴミの頭を身体強化と魔闘気を纏い全力でブチ抜いた…首から上が無くなり血が噴水の用に吹き出しゴミは倒れた。 残りは2人。
「ソーマ! 殺すなって自分で言ってたのに!」
「あぁ…わりぃ。 ミナを見たら…怒りが振り切れたわ。ユナン…そこの気絶してるやつ居るから…残り殺っていいぞ」
「!! 僕も限界来てたんだよ。僕たちの大事な妹を拐ってくれた痴れ者は…断罪しよう」
「ひっ! あ…頭が吹き飛んで…」
シャリ…
ユナンが鞘から剣を取り出す。
「そうだね…。ソーマが1人殺したから少し落ち着いたよ。 だから君達は殺さないであげる。 紅蓮剣!!」
ユナンが持っていた剣が真っ赤に染まる…そして…
ヒュン…
残りの2人の両腕を根元から断ち切った。
「ぎゃぁぁああああ!!」
「腕がぁ! 腕がぁあああ!!」
「ふふ。 どうだい僕の紅蓮剣は? 高熱で切った場所から血が出ないようにしたから君たちは死ねないよ。 ふふふ」
俺はユナンを怒らせないようにしようとこっそり誓った。
「ユナン。そいつらも気絶させといて」
「ん。わかったよ」
一瞬でゴミ共の意識を刈り取るユナン。
「クソ共3人に追跡かけたから…アジト事後で潰す。 追跡は探知距離が10キロだから一応俺はこの近辺に居るよ。 やるにしても深夜にするから3人は一旦帰っといてくれないか?」
「あぁ…だから殺さないようにしたのか。 そうだね。アリスちゃんとミナちゃんを家に置いとこうか。セバスちゃんに護衛を頼んどくよ」
「頼む。 みーちゃん。そんな訳だからユナンと帰っててな」
「うー…うー…」
涙を流しながら頭をブンブン横に振り…俺から離れようとしない。仕方無い…ミナを抱っこしながら張り込みますか。
「アジト突撃は後でするから…ミナは俺が見てるよ。 ユナン。わりーけど、あーちゃん頼んだ」
「分かった。アリスちゃん帰ろっか」
「うん。 2人共気をつけてね」
さて…クソ共はこのままにしとけば勝手にアジトに帰るだろう。 俺の家族を拐った組織は…ぜってぇ潰す!
屋台で飲み物と食物を買って大通りを歩く。 大通りの突き当たりの建物は3階建ての建物なんだけど、身体強化してジャンプして屋根に飛ぶ。 俺も大概、人外っぽくなってきてるな…。
屋根に座って大通りを見ながら屋台で買った物を食べる。 ミナは俺の膝の上に乗ってる。なでなで。
「落ち着いたか?」
「うん」
「怖かった…よな」
「うん」
「ごめんな。怖い思いさせて」
「ううん。 ソーマ兄ちゃんは悪くない」
「そっか…」
「うん」
「ごめんな。気の効いた事言えなくて」
「ううん」
「強く…なろうな」
「うん」
それからボーっとしながら大通りを眺める。人人人…流石王都。人が多いな…。 のんびりしてるけど、ナビレットで追跡してるやつもチェックしてるから問題ない。 まだ動いてないな。
高い場所から眺めてたらよく分かるんだが、スリ多いな。
あ、アイツもスリだな。 あ、あの子供もそうだな。 どうなってんだ。
「おい! そこの屋根に居るやつ!危ないだろうが!降りてこい!」
ミナと屋根で寝転がりながら大通りを見ていると、下から声をかけられた。
めんどくさいから聞こえないふりしとこう。
「おい! 貴様だ貴様!」
シカト。
「赤髪の貴様だ!」
っせーなー。 そんな声だすと目立つだろうが。
「あー…お構いなくー」
「なっ!」
「登ってきてくださーい」
「ぐっ! そこを動くなよ!」
ジャンプして来るのかと思いきや建物の中からやって来た。
「はぁ…はぁ」
「なんで建物登ってくるだけで疲れてんだよ」
「う…うるさい!」
「やべ。聞こえてたか」
「ぐぬぬ!」
登ってきたのは鎧を着たウェーブのかかった金髪の美女だった。歳は…20歳未満くらいか?
「んん! 屋根の上に居たら危ないではないか! それに子供も居るではないか!」
「どうどう。 もっとやんわり話してよ。みーちゃんこんなうるさい人にならないようにねー」
「うん。アタイは大丈夫」
「それはどういう事だ!」
うるさいんだよ。
んでしばし話す。
「なるほど。 ここから見てたらスリをしてるのがよく見えると」
「あぁ。 ほら。あのフラフラしてるやついるだろ? やるぞ? …ほらやった」
「ぬっ! 確かに! これは由々しき事態! 衛兵に報告せねば!!」
「え? あんた衛兵じゃないの?」
「ぬっ! 私は騎士見習いだ!」
「あぁ…見習か。どうりで体力無いわけだ」
「ぐぬぬ!」
うるさい…ふぅ。ゴミ共もアジトらしき所に帰ったのか一箇所に集まってるし、帰るかな。
「見習いなのにあんま派手な行動すんなよ? 悪人だったら殺されるかもしれないんだぞ。んじゃ、帰りますか」
「待て!」
「えっらそうに…待たん!」
「ままま待ってくれ! 子供の頃からこの話し方なのだ!気に障ったなら謝る!」
「はぁ…で、どしたの?」
「降りれん!」
「へ?」
「怖くて動けん!」
「高い所ダメなのか?」
「そうだ!」
なんで偉そうなんだよ。
「みーちゃんちょっと待っててね。 ほれ掴まれ。降りるぞ」
そう言って俺は金髪女をお姫抱っこして屋根から飛び降りる。
「きゃぁああああああ!」
「うるせ…ほら。もう地面だぞ。 みーちゃん飛んでこい!」
「うん! わーははははは!」
ミナ!元気になったな!でもその笑い方はどうかと思うぞ!
「っし! いい飛び込みだ!なーでなで」
「うん! えへへへ」
「よーし帰るかー」
「待て!」
めっちゃ嫌そうな顔して見てやる。
「なんすか」
「うう。 流石にそんな顔されたら私でも傷つくぞ。 ななな名前!名前を教えてくれ!」
「名乗る程のもんじゃな…」
「名前!」
「はぁ。うるせーな。 ソーマ。 んじゃねー」
「まままま待て!そ…ソーマか…いい名前だ。わ…私の名前はエステルだ」
「エステルね。 そっちもいい名前だな。 んじゃねー」
「ソーマ…か」
顔赤くして言ってんじゃないよ。 お姫様抱っこして…屋根降りてドキドキ?吊り橋効果みたいなもんか?一時だけのもんだろうし変な事にならないうちに消えよう。
「もぐもぐ…ってなわけでユナン夜中に行くぞ」
「もぐもぐ…わかったよ。セバスチャン子供達を頼んだよ」
「このセバスに全て任せてください」
「俺からもお願いします」
晩飯食いながらユナンに予定を伝える。そういえば親父さんとか他の兄弟と一緒に飯食った事ないな…忙しいのかねー?
アリスとミナが寝るまでイチャイチャして時間が過ぎるのを待った。
コンコン…
「ユナン。準備できたか?」
「できたよ。 アラクネの糸で作った黒装束って…何か暗殺者みたいだね」
「魔法にも強いし斬撃にも強いからいいだろ? それに…今からするのは暗殺者みたいなもんだろ」
「はは。 まぁね。 僕らの妹に手を出した奴らを許すことはできない」
「あぁ。 皆殺しだ。 捕まえる何て生ぬるい事なんざしねぇ」
さぁ…
悪党退治と行こうじゃないか!
新しい小説をムシャクシャして書いた。
暇な人は見てちょ。
でも、ほのぼのとかじゃないから注意です。




