第31話
「ユナン!右の奥に標的だ!殺すなよ!あーちゃんは下がっててくれ!」
「わかってる! 足全部切り落とすよ!」
「むー…アリスもできるもん!」
「あーちゃんにはまだアラクネは早いから…大人しくしててよ!」
あれから4年たった。 俺は今年で16歳になる身長は170cmに伸びた。アリスは8歳で可愛さがもうヤバイ。アリスに近付くゴミ共は俺が許さん! で、ユナンは20歳になるらしい…前に歳言ってなかったろ? んで、こいつもイケメンだ。
金髪で175cmのサラサラヘアーに細マッチョ。ただ…変態は変わらない。
まぁ、それはいいとして俺達が何をしているかと言うと…アラクネという魔物が尻から捻り出す糸が目的だ。
ものすごく丈夫で魔法攻撃にも耐えられる極上の絹糸の様な肌触りの服が作れる。
俺の服もこれで作ってる。黒に染色し、パーカーにして前はだけさしてズボンは七分で…うん。ダラーンとした格好だ。
下着もアラクネの糸で作ってんだけど…気持ちいいのだ。
もちろんアリスのおパンツもアラクネ製だぞ。
「ソーマ! 足切ったよ!」
「ああ! 尻に棒突っ込んで刺激してやってくれ! …お前のじゃないぞ!」
「僕はそこまで変態じゃないよ! …出るよ!」
プシュルルルル!
アラクネが出した糸を手に持った木にクルクルと巻きつけていく。これを精製して布を作るんだな。
「よし!十分だ! 止めさしてくれ!」
俺達が糸を集める理由…それは…変態隊長とマリアさんが1月後に結婚するからウェディングドレス作ろう。ってなったからだ。
4年…やっと結婚だよ…ヘタレ隊長は本当にヘタレだな…
こっちの世界での結婚は、教会に行って、はい。あなたたちは結ばれましたー。みたいな感じでパッと終わるらしい。
そこで俺達は派手にやろう!って事にしたわけだ。
「よし!帰るぞ!乗ってくれ!」
ドルンドルン…ブォオーン…プシー!ブォオーン!
そうそう。軽トラより凄い4トントラックをナビレットで購入したぞ!
高さは3mちょい。長さは8mだ! 車内は広くて3人乗っても余裕だぞ!
んで、積荷を載せるコンテナは何と!横開きなんだ!カッコいい…
その内改造してトラックピカピカ光るようにしようかなー…ステルスしてたら見えないけどね…
もう一段階上の車は…トレーラーだったりする…10億マニください…
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「できた…3日前に何とか完成したぞ…」
「お兄ちゃんお疲れ様ー。わー…綺麗だねー」
「だろう? あーちゃんもその内着ることになるさ…嫁にはやらん!」
「もー。お兄ちゃん過保護過ぎー。あはははは」
「あーちゃんマリアさん呼んできてくれる? 試着してもらおう」
「わかったー。走って行ってくるねー」
「あら…すごい綺麗ね…ソーマ君。ありがとね」
「マーおねーちゃん綺麗ー」
「うんうん。本当に綺麗ですよマリアさん。変態隊長には勿体無い」
「うふふ…ヘタレのエリックがやっと結婚してくれるの。長かったわ…」
「ははは。 サイズも大丈夫そうだし…当日特大のケーキも用意しますよ!」
「ケーキ! 早く当日にならないかしら!」
「「あははははは」」
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「そそそ…ソーマ氏!わわわ…我の格好変ではないか?」
今日は結婚式の当日だ。控え室で変態隊長が緊張しまくってる…
教会の入口で2人で合流して、2人で歩いて教会の奥まで行って司祭様に夫婦の誓いをやって、外まで歩いていく…簡単だけど…これが終わったら俺の家でパーティーだ!
「ああ!大丈夫! ほら!カッコいいエリックさんを見せてくれよ!」
「あ…ああ!」
そうして変態隊長とマリアさんの結婚式は始まった。
入口で合流して2人で歩く…
「隊長おめでとー」
「マリアさん綺麗だよー」
「おめでとーっす!」
「隊長やったなー!」
マリアさんを見守り隊のみんなも来てるから人が多い!
「では…2人を夫婦として認める」
「「キーッス!キーッス!」」
俺とユナンがキスを煽って周りも巻き込んでキスコールが沸き上がる。
「きき…聞いてないぞソーマ氏!」
「うふふ…エリック。 愛してるわ。チュッ♪」
「「わーーーーーー」」
「はぜろー」
「俺にもしてくれマリアさーん!」
「マリアおねーさまー!」
そして2人は教会を後にし、外を歩いて馬車に乗るんだけど…馬車の前に落とし穴掘りました…くふふ
穴には蓋をしてるからバレまい! マリアさんには落とし穴の事言ってるから変態隊長だけ落ちるのだ!
「みんなありがとー!」
さぁ…
「綺麗よマリアさーん!」
落ちるのだ…!
「ありが…わぁあああああ!!」
変態隊長が叫びながら落ちました。
「「あははははは」」
「ひーひー腹いてー」
「わあーって言ったよー」
「そ…ソーマ氏とユナンだなぁああ!!」
変態隊長ご立腹!
「わははは! 変態隊長…マリアさんとの結婚…」
「「おめでとぉーーー」」
「うぅ…我は…嬉しいぞ…ぐす」
■■■ゾワッ…■■■
「!!!!」
なんだ!すげぇプレッシャーが!
「なんだこの重圧は! ソーマ!位置はわかるか!!」
「…南門から出て500mにスライムじゃない反応が2! でも人かもしれませんよ!」
「方向的にあってるだろう! タバサ!Aランク以上の冒険者を集めて向かわさせろ!Aランク以下は来るな!」
「了解! すぐに集めて向かわせるわー」
「俺が先行する!」
そう言ってダリスさんは走って行った…
「私も行くわ!私は杖さえあればいいから!ギルドに置いてあるの!先行は任せて!あなた達は装備しっかりしてから来なさい!」
「マリアさん!…くそ! おい!変態隊長!穴から出てこい!急いで準備するぞ!」
「あ…あぁ!急いで剣だけ取ってくる!」
「ユナン!俺は先にいくぞ!俺は収納あるから装備はある!あーちゃんは家に居てくれ!」
「お兄ちゃん…」
「頼むから家に居てくれ!」
「う…うん。無理しないでね?」
長距離からでも感じれる程のプレッシャー…ヤバイな…俺も実力はこの4年でかなり上がったから戦力にはなるはずだけど…通用するのか…
ズドォオオオオオーン!!
「くそ! もう始まってやがる!空が赤い…マリアさんのエクスプロージョンか! それほどの敵なのかよ…」
急げ急げ!
俺は走って南門を出る。 なんだ? 肌が青黒くて…角が生えてる人間?が2人…
ズドォオオオオオーン!
マリアさんがもう一発エクスプロージョンを放つ!
「効いてない…?いや、効いてるな。エクスプロージョンで生きてるとかどんだけだよ!」
ダリスさんは!? もう1人?と戦ってるな。 こっちは押してるようだから大丈夫そうだ!
「ハハハハハハ!その程度か!? こっちの大陸の者は大した事はないではないか!」
「くっ! あなたたちは…何者!」
「フハハハハハ! よかろう!死ぬ前に教えてやろう。我が名はゲルス!魔大陸の魔族よ!」
「魔族…魔族がどうしてここに!」
「それは言えんな! では死ぬがよい!」
ドゴォオオ!!
「…え? とん…だ?」
ブォオーン!プシュー! ブオーン!
「光になれぇええええ!!!」
「がぁっ!!な…なにが…ぶしっ」
ちっ!しぶとい!軽トラの頃からだけど…魔闘気を纏ってても車ではダメージを与えれてたからな…
「はぁはぁ…マリア!無事か!」
「え…ええ。エリック。急に魔族が…飛んで行ったの」
「む。そうなのか…やつが敵か!倒れている今がチャンス!行くぞぉおお!」
「わっ!急に出てくんなぁぁあああ!!」
ドンッ!
「わぁああああああ!!!」
「エリックぅううう!!!」
いや…新婚さん…何かすんません…色々と…
「ソーマ氏かぁああ!!!」
「うるせー!車は急に止まれないんだよ!それより魔族何とかしろ!」
うわ…めっちゃ血でてる…急に出たアイツが悪い。うん。
「ま…待て! 我は魔大陸から追い出されただけ」
「風神の太刀ぃいい!!」
ズパァアアア!!
変態隊長の怒りが魔族に全て向かってる…
お…お前が飛び出すのが悪いんだぞ!
「がぁああああ!!」
「フッ。我に断てぬ物無し…うっ」
「エリック!血が!血がこんなに出てる!」
ぎゃぁああ!俺のせいだぁああ!
「変態隊長! 今治癒魔法かけるからな!」
「そ…ソーマ氏覚えてろ…ガク…」
「エリックぅううう!!」
うう…マリアさんのこんなうろたえた姿初めて見る…
ポーションもかけとこ。
「ぐぅう…ここまで…か」
「うわ…まだ生きてるぞこいつ! でも…もう死にそうだな…結婚式の邪魔しやがって! スッパイダーの足でも食ってろ!」
どれだけ焦ったと思ってんだ!俺はスッパイダーの足を魔族の口に突っ込んだ。
「がはっ…」
「死んだか…傷で死んだか臭さで死んだかわかんないけど…ああはなるまい」
「ソーマ!無事かい!」
「ユナンか!遅いぞ!」
「ごめん!他の冒険者も来たよ!」
これでダリスさんが相手してるやつだけか…
「人間がこれほどまでに強いとは…ゲルスがやられたか…仕方あるまい。撤退だな。 貴様は必ず殺してやる!せいぜい一時の安息に満足するがいい!」
「逃さんぞ!く! 速い!」
ああ!魔族が逃げる…鑑定!!
ボルス
年齢 167歳
よし鑑定したぞ!ナビレットの追跡かけとこう!
「ユナーン!乗れぇええ!ダリスさんも乗って!!」
「今行くよソーマ!」
「ソーマか!追えるのか!? 乗ればいいんだな!」
ナビレットの追跡は10キロまでだ!逃がす訳にはいかない!
ブォオーン!プシュー!ブオーン!
「それにしても魔族か…エリックさんも血まみれだったしかなりの強敵なのか…」
「………」
「今やエリックもAランクの上位…それを…あれほどまでに痛めつけるとは…侮れんな…」
ぐぁああ!!胸に突き刺さるぅうう!!
「ソーマは見たんだろう?」
「あは…あははははは」
「どうしたソーマ。暑いのか?窓を開けるか」
うぅ…
「俺が…俺がやりました…仕方なかったんだよぉお!車で撥ねてたら急に変態隊長が車の前に来たんだって!」
「うわぁ…ソーマ…後でマリアさんに消し炭に…」
「ひっ!」
「マリアは怒ると怖いからな…」
「助けてダリえもん…」
「無理だ」
怖い…このまま逃げようかな…轢き逃げする人の気持ちが少し分かったよ…
「それにしても…よく魔族を倒せたな」
「あー…車で撥ねると魔闘気関係なくなるみたいなんですよ。前に盗賊の親玉に突っ込んだ時もダメージ与えれたし。で、混乱してる時にズブリと」
「なるほどな…魔闘気なしで…これほどの重量の物を受ければ…」
「エリックさんのようになると」
「そこは魔族って言えよ!ユナン!お前ワザとだろ!」
「捉えた!逃げ切ったと思ったのか止まってる!このままステルスで行くぞ!」
ブォオーン!!
「くそ…人間がこれ程とはな…なんだ?砂煙が近付い…ぶびぃ」
「あ…撥ねるんじゃなくて…下敷きになった…」
「うわー…こうやってエリックさんを…」
「もうやめてぇえええ!」
「遊んでないで止めをさすぞ!」
俺達は車から降りて魔族の所まで行く。
「あ…下敷きになったままだ…」
「に…人間め…」
「お前たちの目的はなんだ!」
「ぐ…もう…ダメか…ならばよかろう…我等2人は…権力競争に敗れ魔大陸から逃げてきたのだ…」
「魔王は魔大陸からやってくると聞いた事があるな…」
「ククク…そうだ。昔こちらの大陸で暴れてたいう魔族は我等と似たような境遇でこちらに来たやつだな…今回は…それもかなわないが…」
「そうだな。お前の野望は途絶えた…もう死ね」
ザシュッ…
そう言ってダリスさんは魔族に止めをさした。
「でも…なんでシルバードに来たんだろうね」
「聞くの忘れた…」
「ポンコツマスターって言われる訳だよ…」
「だれだ!そんなこと言う奴は!」
「「みんな」」
「ぐっ」
こうして俺達は魔族を撃退した。
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「それじゃあ…改めて…結婚おめでとー!」
「「おめでとー」」
街に戻って結婚式の二次会を俺の家でしている。
「ケーキは私のよ!」
「みんなの分もありますよマリアさん」
「おーにくっおーにくっ!」
「あーちゃん野菜も食べなよ?」
「ソーマ氏…」
ガシッ!
変態隊長が俺の肩を掴む…な…何かな?
「うわ!何すんだ!縄でグルグル巻きにしやがって!」
「ふふふ…我…痛かったなー…」
「いやいやいや!お前が」
「我!痛かったなー」
「うぐっ」
「ソーマ氏には…楽しい楽しい遊びを教えてあげようではないか」
「な…何かな? 何で外に連れて行くのかな?」
「あれは…そう。滑り台で遊んでた時の事…」
「なんで滑り台の方に行ってるのかな?おいユナン助けろ!」
「僕は…見たいんだ!」
「我は…隣の家に…飛んだのだ…そしてその家の奥方に強盗と間違われ…うぅ…」
「あれはお前が飛びたいって言ったんじゃねーか!」
「家に帰れば兄に怒られ…」
「普段のお前が怒られねーのがおかしいだろ!」
「我…痛かったなー」
「撥ねられた話に戻しやがった!」
「それではソーマ氏…空の旅を…」
「まてまてまて!俺イジル方だから!やられる方じゃないから!」
「身体強化!逝け!」
ブワァアア!
「ぎゃぁあああ!高い高い高い!!」
「ソーマが飛んでる…ブフッ」
「ソーマ氏…フハハハ」
何はともあれ…結婚おめでとう…だな。




