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第27話

 ブォオーン…


 こんにちわ。ソーマです。最近ドライブにハマっている11歳です。え?10歳じゃなかったのかって? ふふふ。さっき久々に自分を鑑定したら11歳になってたんですよ。 


「ふぅー…知らないうちに誕生日過ぎてるとか…。あれだな。 30歳過ぎたら、え?俺何歳だっけ?状態だな。誕生日は元の世界のなのかなー。 こっち来て一年経ってないし。 まーいっか。 あーちゃんの誕生日だけ知ってればいいのさー」

「おにーちゃん。まえにぶたさんいるよー?」

「おっ! えらいぞあーちゃん。今夜は豚肉よっ! 轢き殺すか!いっけぇえええ!!」

「おっにくーおっにくー」


 ドンッ!! キラキラキラ… チャリンチャリン…


「…しまったぁああ!! 撥ねたら消えるやんけぇええ!!」

「おっにくっおっにくっ」

「ぐぁああ!その純粋な瞳が心に痛いぃぃいい!!」

「おっにくっおっにくっ」


 お肉の催促をされているような気がして俺はオークを探す。魔物ではない。お肉なのだ。



 ブォオーン…



「マップ通りならあそこら辺だな。 いかん。外出て倒すより…撥ねたい…。 軽トラめ…悪魔の様な魅力だな」

「おっにくっおっにくっ」

「…はっ!天使の歌声により悪魔の魅力雲散! いってきまーす!」



 バタン…タッタッタッ…ドシュッ!!



「たらいもー。あーちゃんお肉は確保しました!」

「きゃー。おにくー」


 俺その内、お兄ちゃんじゃなくて、お肉ちゃんって呼ばれそうだな…



 ブォオーン…



「あーちゃん北の方行ってみようねー」

「はぁーい。どらいぶたのしいねー」

「あーちゃんと入れれば俺はどこでも楽しいよ」

「えへへ。あーちゃんもー」


 !! ばかな! こんな返しは初めてだ…自重しとかないと大変な事になりそうだな…でも可愛いからやめない! おんや? 


「この先に…盗賊いるな。盗賊の反応5…4人に減った。 その周りに6人… んー…真ん中の人を守ってる感じだな。ステルスしてるし行ってみよう」



 ブォオーン…



「あー…盗賊残り1人か…でもかなり強いみたいだな…護衛が2人やられてるみたいだ。 馬車がゴテゴテだから貴族かな? ステルスしてるから…手助けしてやるか…」


 お礼に我が屋敷に案内しますわ! とか言われたらウザイね。だから…そのまま轢き逃げしますよー。

 行くか!!アクセルべた踏み!! あ!クラッチあるから時々べた踏み!マニュアルなのよ!


「こーれかーらそーいつーを撥ねぇに行こうかー!」


 ドンッ!!


「あー…飛んでった…進行方向に居るからもう1回轢いとこう。えいやっ」


 ゴリッ…


「わははは。護衛もポカーンとしておるわ! そういえば軽トラで撥ねると魔闘気関係ないのかな? んー。考えても分からん。んじゃサラバだー」


 轢き逃げダメ!絶対! あ、ゴブリン居た。撥ねちゃえ! ドンッ!キラキラキラ…




★☆★☆★☆★☆★☆★☆




「…出るらしいわよ」


 俺は今アリスとギルドへ来てマリアさんと話している。どうやら出るらしい。 何がだ?


「何が出るんですか?」

「なぁーにー?」

「それがね…この間、冒険者が魔物と戦ってたらしいんだけど…突然砂煙が舞って…魔物が光になって消えてったらしいの」


 怖いな…砂煙には気をつけておこう。


「それでね…昨日はなんと!貴族が盗賊に襲われてたらしいんだけど…急にものすごい音がして砂煙が近付いて来て…盗賊が飛んで行ったらしいわ。 砂煙の無くなった後には…まるで馬車が通った様な跡が残るらしいわよ…。 何かが過ぎ去って行った様な感じがするらしいけど…姿が見えないらしいわ。 ファントムという名で噂されているんだけど…ソーマ君も草原に行く時は気を付けるのよ?」


 んん!!もうね、あれですやん! 俺! それ!オーレー! 軽トラですよおねーさん! まさか噂になってるとは…どうしよう…言うべきか言わないべきか… んー…マリアさんとタバサさんとダリスさんには言っても大丈夫だろうけど…守って貰ってるしな… 


「あの…マリアさん。あのーですね」

「ソーマ氏。ちょっと来てくれ。すいませんマリアさん。ちょっとソーマ氏を借りますね」

「うぉっ! ちょっ…すんません一旦離れますねー」




「で、どしたの?」

「それがだな…今噂になってるファントム…ソーマ氏ではないのか?」

「ははは…そうみたい。」

「討伐依頼が出されそうなのだよ」

「え!? なんで!? 冒険者助けたり、貴族助けたりして、人的被害ないのに! あ、盗賊は撥ねたけど」

「うむ。 砂煙と轟音を立てながら魔物を消し去る。 これだけを聞いてどう思う?」

「あー…危ないねぇ…」

「そうだな。 そこで我等が原因を究明しそれを排除する…その方向に話が行っているんだ」

「この街治安いいからねー…危険は速やかに排除…かぁー。どうしよ?どうしたらいい?」

「うーむ…それなのだがなぁ…思いつかん」

「ダメじゃん」



 ほんと…どうしよう? 軽トラみんなの前で出して、これ馬車より速いんですー!とか? ないな。クソ貴族に俺事回収されるわ。 困った時のダリえもんか? んー…



「そうだなー…ダリスさんとマリアさんとタバサさんに車の事言って…何とかしてもらおうかな?」

「いいのか? 我等しか知らないのであろう?」

「ずっと良くして貰ってるからねー。 うん。そう!そうしよう!」

「ふむ…ならば何も言うまい」

「あ、俺前に変態隊長の事をマリアさんにアピール…本当はカッコいいやつなんですよ!って言っといたから。後は自分で何とかしろよ。じゃ、戻るわ」

「なっ…え? マリアしゃんに…」


 コイツさっき普通に喋ってただろうに…はぁ。 ワタワタしてる変態隊長を置いといてマリアさんの所へ戻りますかー。んー…いざ言うとなったら…緊張するなー。


「あら、話は終わったの?」

「ええ。 マリアさんこの後時間とれますか?」

「あらあらまぁまぁ…デートのお誘いかしら?」

「素敵なマリアさんとデート…いいですねー。 っと…ダリスさんとマリアさんとタバサさん…3人が時間取って貰いたいんですけど…」

「んー…穏やかじゃないわね。 いいわ。ちょっと待ってて聞いてくるから」




「それで…俺達を草原に連れてきてどうしようってんだソーマ」

「ここでしかできない話なのかしら?」

「何かあったのー?ソーマ君」


「えーっとですね…まずは見てもらった方が早いかな。…軽トラ召喚!」


 ズモンッ!


「…これは…鉄の塊か?」

「これは…何かしら?」

「どこから出て来たのー?」


 車です…ってもわからないよなー。転生の話は…どのタイミングがベストか…今で…いいかな?


「えーっとですね…これは車って言って…俺の居た世界の乗り物です」

「…何を言っているんだ?」

「俺の…居た世界?」

「これ乗り物なのー?」



 俺はここでどうやってこの世界に来たか…どうしてこの世界に来たかを話した。

 3人とも興味深く聞いてくれて…そして…秘密を守ることを誓ってくれた。本当に良い人達だなぁ…



「…違う世界からの転生…な。にわかに信じられる物でもないが…実物があるからな…」

「そうね。 おねーさんビックリよ。 料理も…マヨネーズもケーキもあっちの世界の物なのね」

「この乗り物…乗りたいなー…乗せてよソーマ君」


 うんうん。 ダリスさん信じてね。 マリアさん…食物だけなのかい? タバサさん…乗せてあげましょう!



 ブォオーン…



「すごーい!速ーい!ガタガタならなーい!馬車乗れなくなっちゃうー…」

「タバサさん。もっと速くできますよ! それー!」

「きゃぁあああ!!」


 美女の悲鳴…プライスレス!


「これは!!すごいなソーマ! これなら他の街まですぐじゃないか!」

「そうですね! 飛ばしますよ!」

「うぉおおおお!!」


 男の悲鳴…いりません…


「あらあら…本当に…速いわねー。揺れないし」

「マリアさん…段差でも結構衝撃を吸収してくれますよ」

「キャッ…あら。予想以上に揺れなかったわー」


 セクシーねーちゃんの悲鳴…最高です。 なにぃ!?ワザと段差行っただと!? ああそうだ!おっぱいプルンが見たかったんだ! だって男の子だもん! 


 

「で、ステルス…透明になれる機能もあるんですよ。 それ使って魔物に襲われてる冒険者や貴族助けたんですけど…まさか騒ぎになるとは思わなくて…ははは」

「急に魔物消えたら驚くだろうが…分かった。ファントムの件は何とかしておこう」

「すいませんいつもいつも…」

「なに…気にするな!お前はお前だ。何にも変わらん!」

「そうよーソーマ君。これからもおねーさんと仲良くしてね」

「でもー時々乗せてねー」



 こうして俺はダリスさん、マリアさん、タバサさんにも受け入れて貰えた。

 正直…ホッとしている。  


 そうそう。 ファントムは時々旅人を助けてくれる見えない何か…って事で人々に広がっていった。 なんだよ見えない何かって… まぁ…そういうわけでファントム騒ぎは終りを迎えたんだな。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




 今日は朝から北方面へ軽トラで行っている。朝からだからちょいと遠くまで行こうかなって…ドライブ楽しいのよ!


「ふんふんふーん。 あーちゃん今日は少し遠く行こうねー」

「はぁーい。たのしみだねー」

「おっ? ゴブリン発見アクセル全開!とつげーき!」

「きゃー。ぶぅーん」


 ドンッ! キラキラキラ…チャリーン


 うんうん。ゴブ太郎よ。お前の散り際は美しいぞ!


「ほー…ここら辺の景色はこんな感じかー。なーんも変わらんなー」

「ねー」

「うー…ぶるった…あーちゃんちょっと止まるよ。しっこしてくるわ」

「はぁーい。まってるー」


 ドアを開けて軽トラから降りる…漏れる漏れる! 軽トラはドア開けてたら外から見えるのだよ。じゃないとまた乗り込めないしね。  っしーーっとっとっと…うわ。手についた…ウォーター!何て魔法は便利なんでしょう!



 タッタッタッタッタッ!!



「ん?」

「そこの子供を離せぇえええ!! 鉄の魔物め!!少女を取り込んで殺すつもりか!」

「え!? 鉄の…車か!? あーちゃん!!」

「剣聖の息子のこの僕ユナン・ジール・クラインが!貴様を屠る!光刃斬!!」



 ズバァアアア!!



 軽トラが…光となって消えた…アリスがキョトンとした顔で座ってる…よかった。無事だった…


「君!!大丈夫かい? 魔物に捕らわれて…怖かったろ?」

「ぐす…うぇえーん…おにいちゃーん」

「泣くほど怖かったのか…もう安心していいよ!僕は」

「おいてめぇ…うちの天使ちゃんに何してくれてんだ!」

「え?え?」

「こわかったよぉおー…ぅぇえーん」

「取り敢えず…歯ぁ食いしばれ!!あーちゃんが無事だったから1発で勘弁してやる!!」


 ボケが!!アリスに恐怖を与えやがって!!  


「え?え?え?」

「1発だ! はぁあ!魔闘気!! 腹パンじゃぼけぇええ!!」


 ドゴォオオ!!


「ぐぅええええぇえ…ガフッ!な…何をするんだ!」

「何をするんだじゃねー! アレは魔物じゃなくて乗り物なんだよ! お前弁償しろよ!200万マニ!後迷惑料で100万マニ増えて300万マニな! 歩いて帰ったら1日以上かかるじゃねーか!それと…あーちゃんに怖がらせてごめんなさいって言え!」

「な…なぜ…僕は魔物から…」

「魔物じゃねー!乗り物って言ってんだろ! あーちゃんに謝れ!早く!!」

「のり…もの…? ぐっ…いつつつ…お嬢さん…ゴメンネ。怖がらせちゃったね…」


 腹パン魔闘気でやったけど、鎧着てたから魔闘気使ったのよ? ないと…大変な事になる…勘違いでも…助けようとしたから配慮してやったんだよ。


「ぐす…こわかったー」

「ぎゅっ!なでなでなで。 うんうん怖かったね。どっかのバカが乗り物壊しちゃったから…歩きだけど…帰ろうね。歩ける?お兄ちゃんが抱っこしようか?」

「ぐす…だっこしてー」

「よしよし。  ふー。…じゃ、300万マニ払え。修理代と迷惑料代な。下手したら死んでたぞ…」

「くっ…すまないが…そんなに無い…」

「おいおい…さっき剣聖の息子とか言ってたよな? 人様の物壊して…弁償しないの?剣聖の息子が?」

「うぅ…僕は剣聖の…3男坊で…勘当中なん…だ。歩きで…見聞を深めようと旅してるんだけど… そうだ!シルバードの街にあるダンジョンでお金を稼ぐから…待ってくれないか? 必ず払うよ。 これでもCランク冒険者なんだ!」


「はぁー…仕方ないか…それまで…車使えないな…俺も修理代の金がない…わかった! Cランクならすぐ返せるだろう。…じゃあ行くぞ!」

「え?」

「え? じゃなくて、行くぞ!お前が乗り物壊したから歩きなのー!」

「わ…わかった! 僕はユナンだ!」

「俺はソーマね。んでこのプリチーな天使がアリスだ」








 こうして俺は自称剣聖の息子ユナンと出会った…歩いて帰るのダルいよー!!



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