第20話
どーもソーマです。ある日、変態隊長がこんな事を言ってきました…
「ソーマ氏。あのケーキと言うものを売ってみてはどうだろうか?」
「あー…いいけど俺が作ったとか止めてね。 商人とか来たらウザイじゃん?目立ちたくないしさ」
「む。 しかしだな…」
「あー…んじゃあ、作り方教えるからそっちでどうにかしてよ。変態隊長ならどうにかできるっしょ?」
「うーむ…。 こっちで引き受けるなら兄に相談せねば…。 とりあえず1つ作っては貰えないかな?こっちで引き受けるとなったら作り方を教えてほしい」
「わかった。 作ったらギルドに持ってくよ。 どうせ依頼も受けずにマリアさん見てニヤニヤしてるだろ?」
「日課なのだよソーマ氏」
「やっぱ変態だなあんた…」
ってな事があってケーキ作って変態隊長に渡した。
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「あーちゃんギルドいこーねー」
「はぁーい」
いつもの様に2人で手を繋いでギルドへ行く。 今日は薬草でも摂るかなーそろそろナビレットの機能なんか買おうかなー。ってな事考えながらギルドへ到着。
「こんちわーっす」
「ちわー」
「あ、ソーマ君。なんか…街の中央にソーマ君に似た石像が朝から…さっきね。建てられてるらしいわよ」
「はぁ? 何で?」
「なんか…聞いた所によるとケーキの創造主の像とか何とか言ってたわね」
「え゛! 思い当たるのが一人しかいない…あーちゃん。ちょっと言って来るからマリアおねーちゃんと居てね」
「はぁーい」
うん。おりこうさんねホントに…で、バカの方は何してくれてんの!あの野郎!
ダッシュダーシュダシュー!!
はい街の中央に到着! ぬぉおおお!!像が立っとるぅう!
「うむうむ。あの素晴らしいケーキなる物を作った者を称えぬ訳にはいかんからな」
「あ…兄上…目立ちたくないと本人は言っていたので像は止めませんか…」
「なにを言うエリックよ! あの素晴らしいケーキを作った者を称えずしてどうするのだ! 名前は隠しているから良いではないか! この街からケーキが広まって行くのを想像するがよい! 素晴らしい!素晴らしいぞ!ハハハハハハ!」
変態隊長の兄…まさかあれが領主か!? この街の未来が不安しか残らねぇえ!!
取り敢えず…変態隊長をとっちめなければ! こっそり後ろから近付いて…肩をトントン。 で、指を出してっと…
「ん? 誰…へぶっ」
「なーにしてくれてんの変態隊長ー。 俺言ったよね…目立ちたくないって言ったよねー!」
ぴゅーん!
「あ!逃げるなこのやろー!!」
「そ…ソーマ氏!我はっ!止めたのだ! 兄上が話を聞いてくれないのだよ!!それより!みんな見ているぞ!」
「え!? やだ!恥ずかしい!」
怒りのあまり追いかけてたが注目を浴びてる! はずいー!!
「穴があったら入りたい…そうだ!隠れればいいんだ!ピットフォール!!」
俺は混乱して自分の足元にピットフォールを使った。
穴に落ちる時の悲しい顔のゴブリンソルジャーの気持ちが分かった。
とても…とても悲しくなりました。
「いたたたた…み、見るなー!俺を見るなー!」
穴があったら入りたい。 そんなコトワザあるけど…入った方が恥ずかしいとかコトワザの改善を要求する!
「だ…大丈夫かソーマ氏」
「ほう…ほうほうほう。その方がケーキを作った者か!中々に愉快よのう!うむうむ。エリックに聞いて作らせた像と似ておるな!」
「あー!!変態隊長!なーにが止めただ!めっちゃ協力してるじゃねーか!」
やいのやいの言いながら何とか像を建てることを止めてもらった。
そして俺は領主の館に拉致されました。おのれー!権力者怖い権力者怖い!
んで今座ってんだけど、ふっかふかのソファーきーもちいー!
「あのー…なんで俺がここにいるんでしょうか領主様」
「我と扱いが全然違うっ!」
当たり前だバカやろう!
「ソーマ殿…だったな。うむ。ケーキが美味かったのでな。呼んだ」
「兄上…それでは分かりませんよ」
「うむ。あの素晴らしいケーキを作った者と一度会っておきたかったのだ。いいな…あれは素晴らしい。今まで食べていた砂糖菓子…ゴミではないか!!それに引き換えケーキの何と素晴らしい事か!」
うんたらかんたら長々と語ってくれています。 うん。変態隊長と同じ臭いがするぞこの人…
「そうですね…ケーキ大変気に入ってもらえてこちらも嬉しいです。 レシピ…作り方を書いて渡しますので。エリック様にも言いましたが目立ちたくないので俺が作ったという事にはしないで欲しいです」
「エリック様…ソーマ氏。熱があるのではないか? 後、目立ちたくないとか言って穴に落ちたのは…どうかと思うぞ」
うるさいよ! 混乱してたんだよ!
「ふむ。 本当にそれでいいのかな?あれほどの物を作ったのだから名を売ればよいと思うが」
「俺は名声など欲しくありません。 いらない事に巻き込まれるのも困ります。ですのでケーキはこちらで開発した事にしてください」
「ふーむ。 分かった。もったいないが…ソーマ殿の望む様にしよう。うちの愚弟が世話になっている事だし悪いようにはせんよ。安心するがいい」
「ありがとうございます。」
そんなこんなで領主の館から脱出。 うーん…無礼討ち!!とかされなくてよかった…ヌルいな…
「すまんなソーマ氏。兄が迷惑をかけて」
「ん?変態隊長に比べたらどうって事ないさ。でも無礼討ちとかされなくてよかったよ…」
「ははは!他の街ではこうはいかないから気をつけるのだぞソーマ氏。この街だけさ…こんな感じの所は」
「やっぱりここの街だけか…この街に居てよかったー」
「それは兄上に聞かせてやってくれ。 良い街にしようと努力しているからな」
「十分いい街さ。 領主の弟とバカできるしなー」
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「何て事になってました」
「そう…大変だったわね」
「なんで、その内ケーキがそこら辺で買えるようになるかも?」
「素晴らしいわ! 今から楽しみねー」
「あーちゃんもたべるー」
「うんうん。あーちゃんには俺が作ってあげるよ」
「私にも作りなさい!絶対よ!」
こえーよマリアさん!
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あれからレシピを変態隊長に渡して領主様からレシピ代をもらった…結構な額だったよ…
で、今ダンジョンに居るんだけど、ナビレットの機能である物を買うのを決めた。
魔素吸収 魔物の魔石を砕く事によって魔素を取り込み肉体を強化する。
魔物を倒して獲る魔素の3倍程度。
使用には微量の魔力を消費する。
こんな感じだ。 ゴブリンの魔石ならゴブリンを更に3体倒して魔素取り込みますよーって事だと思う。
これを使ってモリモリ強くなるぞー!
「ってな訳で死ねゴブ太郎ぉおお!!」
5層のナイフ持ってるゴブリンを狩る。ここでナイフゲットしてから下層へ行くのだ。
「ふー…よしよし。ナイフ50本ゲット…50匹倒したし下層に行くかな。 の前にー…ゴブリンの魔石の魔素吸収…使ってみるか。 えー…魔力消費量はー…うん。少しだな。 んだばポチっとな」
シュイィイイン
ナビレットがそんな音を出し収納していた魔石を光に変える!それが…俺の体に入り込む!
「うぐ! きっつ! 魔石50個の3倍だからゴブリン150匹分が一気に…1匹ずつ倒しても何もなかったのに…!うぐぐぐぐ!」
いっきに魔素吸収すると負荷がすごい! すごいんだけど強化されてる実感が沸く!
「はぁっ…はぁ…きつかったー…ふー。 下に降りるか…前まで居た8層でいいな」
ドッタッドッタッ!
「確かホーンラビットだったな…あっちに反応あり! んじゃ!行ってみるか!」
ホーンラビットに先制のナイフ投げ! そしてダッシュして突き!!
「ふははははは!どうだ!パワーアップした俺はぁあ! うん。変わった気がしない…もっともっと倒さないとダメか。」
強力な敵の魔石じゃないから仕方ない! 吸収する時苦しかったのにぃいい!!
「残り1匹!やったんでー! おらぁあ!!」
ザシュッ…ポキン!
「あぁぁあああ!!槍の刃があああああ!!!」
折れました…俺の初めて買った武器が…
「うぅう…くそぉおお!!くらぇえ!!」
ドゴォオオ!!
うん。打撃でいけるね… ホーンラビットじゃ苦戦もしないから…下層に行くか。
ドッタッドッタッ!
「初めての9層…ここは…ナビのマップによるとゴブリンだな。今までの傾向だと…ナイフ持ちかな?」
3匹固まってるやつ見つけたので…ナイフで先制!! ゴブリンの胴体に刺さるが仕留めきれず!
「くそ! 頭じゃないと死なないか! まずはお前から死ねぇえ!!」
グシャ!!
ナイフ刺さった奴の脳天を刃の無い槍で叩き潰す! まず1匹!
「ギィイイ!」
「ふっ!甘い! オラ!」
振り下ろしの一撃を躱し、そのまま顔面を叩きつける!
「ガッ!」
「残るは1匹…ぐぅうう!!」
残った1匹がナイフを投げてきて右肩に突き刺さる…。振り下ろししかしないって思い込んでたのでモロにくらったよ。
「ギギギギ!」
「笑ってんじゃねぇぞ! ウィンドスワロー!!」
笑ってるかの様に見えた残り1匹のゴブリンの首にウィンドスワローを食らわす!鮮血を散らして倒れるゴブリン。
「ぐぅうう…痛てぇ…まさかナイフ投げるとは…ヒール! ヒール! ヒール!!」
今まで録に回復してこなかったから回復魔法の練度が低い。 なので何度もヒールしなければ傷が癒えない。
「ふぅー。 いかんな…魔法使わないと倒せないとなると…魔力が心配だ。攻撃もくらったから尚更だな。パーティー組むのも考えんと…マジで死ぬかもしれないな…。 あー…そうだ。魔力草食ってみよう。どんだけ回復するかなー」
俺は収納から魔力草を取り出して食ってみる。微量だけど回復するってなってたしね。
「もぐ…まずぅううう!!!おぇえええ!!ぺっぺっ! 無理!これは無理!魔力ポーションにしないとダメか…作り方知らん!」
まずいのですよ! んー…今日は帰ろう。 魔力ポーション買って準備万端の状態で挑もう。
「ここかな…?すいませーん魔力ポーションくださーい」
「いらっしゃい。魔力ポーションかい? 1つ10万マニだよ」
「ぐあ!高ぇよ! ぐぬぬぬ…2つください…」
「はいよ。 ちょうどだね。毎度ありー」
魔力ポーション買ったはいいが高すぎだろ! 10万マニて! そうそう使えないな…
あ、そうだ。弓の弦と矢を買って帰ろう。 弓は自作しよう…物価が高すぎる。
「おにーちゃーんなにしてるのー」
「んー?あーちゃん。弓作ってるんだよー」
「ゆみー?」
「これに弦張って、引いてばびゅーんって飛ばすんだー」
「わかんなーい」
弦と矢を買って家に帰って、木を削って弓を製作中ー。んで弦を張って…ぐいぐいっと引っ張る…木のしなりも大丈夫っと…明日弓の練習しよう。
「あっ。あーちゃんぬいぐるみもっておいでー」
「んー?わかったー」
トテトテと部屋にぬいぐるみを取りに行くアリス。
「もってきたよー」
「えらいねー。なでなで」
「えへへー。あーちゃんいいこだもん」
「うんうん。んじゃーぬいぐるみで遊ぼうか」
「わーい」
「んじゃあ、俺このぬいぐるみね。 我は変態ではなぁあい」
「きゃー。あーちゃんこれー。からあげはーわたしのよー」
なんてアリスと遊びながら今日一日は更けてゆく。
パーティーか…どうしよ?




