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第16話

 アリスが撥ねられた…俺は頭の中が真っ白になりながらもアリスの元へと駆けつけた。


「あーちゃん!! あーちゃんっ!! 返事してくれ!!」


 アリスは返事をしない…口から血を流しぐったりしている…


「あーちゃん!! そうだ! 脈は!? …ある…呼吸も…してる! 頭を強く打ったのか!?」


 死んではいない!! 撥ねたられたって言ってたから…馬か!? くそ! ぶっ殺してやろうか!!

 …ダメだ! そんな事より今は治療をしなければ!!


「あーちゃん!今助けるからな!! ヒール!!ヒール!! っ!!くそ! 何で威力が低いんだよくそぉおおお!!!」


 情けない…本当に自分が情けない。 なんで目を離した!?小さい子はちょろちょろするだろうが!馬鹿か俺はぁあ!!

 

「っ!手から出すんじゃなくて…体全体から治療すれば!!」


 俺は治療を手からではなく体全体でやろうと思いアリスを包み込みヒールをかけ続けた。


「ぐっ! 魔力が…! 絞り切れ…!底から…絞り切ってでも…ヒール!!」


 意識が…くそったれ…撥ねたやつは…どこだ? 馬車が止まってる…あれか?こっち見てるな…

 

 なんだよ…誰かは知らねーが…見下してんじゃねーよ……行きやがった…



 こうして俺は意識を失った…








☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★







「んん…ここは…?」

「意識が戻ったかしら?ここはギルドの医務室よ。来た事ないでしょうけどちゃんとそういう施設もあるのよ? それにしてもビックリしたわ。 屋台の片付けが終わって、打ち上げするからみんなで2人を探してたら人垣の中心にあなたたち2人が倒れているんだもの」


 目が覚めたら…マリアさんが居た。 っ!そうだ!アリスは!?


「アリスは!? アリスは無事なんですか!? 撥ねられて!馬が!!馬車が!!」

「落ち着きなさい! アリスちゃんは無事よ。外傷もないわ。さっきまで起きてここに居たけれど今は眠ってるわ。

それで、子供が治療したって言ってたけどソーマ君の事よね?」


 無事か…よかった…本当に…よかった…


「え…ええ。俺です。 助けなきゃって…必死になって…」

「そう。 それで、魔力切れを無視して治療したのね? アリスちゃんより…ソーマ君の方が死にかけてたのよ?」

「俺が?」

「魔力切れで意識を失うのはわかるわよね? 体がこれ以上魔力を使ったらダメ!って意識を落とすのよ。強制的に眠らす…と考えていいわ。 それで意識落ちるのを無理やり留めて魔力を行使したら…内蔵機能が停止して死亡。って事にもなりかねない」

「そう…だったんですか…。アリスが動かなくて…頭真っ白になって…体が勝手に動いてました」

「そう…今後は注意してね?」



「そうだ!撥ねたやつは!? 馬車の中のやつ! 撥ねた挙句見下しやがって!!ぶっ殺してやる!!」

「よしなさい!! 相手は貴族。あなたがどうこう出来る相手じゃないわ。」


 貴族だからどうした!貴族なら何してもいいのか!!


「貴族だから…貴族だからどうしたって言うんですか?ゴミみたいに見やがって…あれが貴族なら…俺は!!」

「その先は言ってはダメよ。 後のことはエリックに任せておきなさい」

「誰ですかそれは! 何で知らない人に任せなきゃいけないんですか!」

「エリック・カラム・シルバード…あなたが変態隊長と言ってる彼がそうよ。前領主の3男坊なのよ彼」

「変態隊長…が? 前領主の息子…?」

「ええ。 今は長男が領主をしているから…後の事はエリックに任せておきなさい」

「わかり…ました」

「今は眠っておきなさい…まだ体調悪いでしょ?」


 そう言ってマリアさんは部屋から出て行った。


 アリス撥ねたやつ…いつか…いつか殺してやる!!





★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆








「じゃあ…どうにもできないって事?」

「あぁ。 急に子供が馬車の前に来たので躱せなかったと先方は言っている。 現場に居た人達に聞いた所それも間違ってはいないらしい」


 祭りが終わって次の日。変態隊長が俺の家に来てそう言った。


「くそ!!」

「それどころか逆に馬車を危険な目に合わせてどうしてくれるんだと先方は言ってきた。 が、これは説得し大事にはいたってない」

「なんだよ! くそ!! アリスが悪いってのかよ! 急に飛び出して…あぁ!そうかもしれないんだろうが…やりきれねぇえ! あのクソ貴族が! だぁあああ!!!」


 アリスが飛び出したのなら…悪いのは確かにこっちかもしれない。だけど…アリスは死にかけたんだぞ!?

 それに…あのゴミを見るような目…イラつくイラつくイラつくイラつく!!


「ダメだ。怒りが収まらん。変態隊長。ちょっとアリスを見ててよ。夜には帰る。」

「どこに行くのだソーマ氏。それに我にアリス嬢を任せて良いのか?」

「怒りが収まらないからダンジョン行ってゴブリンぶっ殺してくる。浄化だよ。浄化。頼んだぜエリック・カラム・シルバードさんよ」

「なっ!…知ってしまったか。いや、やっと知られたと言った方がいいのか…?」

「ははは。 悪いが態度は変えないぞ? 俺の中では変態隊長だしな。それに…変態隊長は変態隊長だろ? マリアさん大好きすぎて変態で、たまに優しい変態で、どうしようにもない変態で…」

「変態ではなぁあい!変態と言い過ぎだぞソーマ氏! …ふっ。我は…我か。そうだな」

「まっ!そういうことでアリス頼むわ! 言ったろ?優しいって?これでも信頼してんだぜ?あ!アリスに手をだしたら許さねーからな!」






☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆






「わりぃーな…俺の怒りの憂さ晴らしを手伝ってくれや!!」


 絶賛5階層にてゴブリンを殺しまくる俺。

 ただの八つ当たりでしかないが…気持ちの整理もしなければな。



「グギャー…」



 俺が目を離したからいけない…たぶん…いや、そうなんだろう。子供の行動力を甘く見てた…



「ッシ!!」



 それが今回の原因なんだと思う。馬車側から見れば…当たり屋みたいなものか…見下して…当然…なのか?



「グブブブブ……」



 アリスからしてみれば撥ねられた…馬車側からしたら…急に出てこられた…



「おらぁあああ!!」



 その原因を作ったのは…俺だ。俺が悪い…



「ガハッ!グッグググ……」



 だからあの貴族を殺すなんて…考えはやめよう。



「これで…最後だ!!」



 まぁ…あの貴族が極悪人なら殺すかもしれないがな…







「たらいもー」

「おかえりーおにーちゃーん」

「おかえりだソーマ氏。 ふむ。スッキリしたか?」

「まーね。それよかアリス見てもらってあんがとね。あーちゃんこの人に変な事されてなーいー?」

「うー?あそんでもらったのー」

「ひどいぞソーマ氏!我はマリアさんにだけ変態なのだ!」

「自分で変態って言っちゃった!?」

「あそんでもらったのー」



 ぎゃーぎゃー言いながらも楽しくこの日は過ぎていった。こうやってバカやって過ごす毎日が続けばいいな。面倒事はこりごりだ。










☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★







「で?懲りずに俺になんか用?」

「だから俺達とダンジョン潜ろうぜ!!」

「そうだそうだ!」

「魔法を教えてもらってもいいのよ?」



 ダンジョンに潜りに行く日、また3バカに絡まれた。今度は一緒に行こうぜ!だけど…

 女はバカ度が上がったらしい。



「はぁー。嫌なんですけどー」

「いいじゃねーか1回!1回だけ!」

「どこの先っちょだけ君だよ! んー…そうだな。1回だけだぞ。後魔法は教えんってか…わからん」

「よし!それでいいぞ!じゃあ10階層からな!」


「さきっちょ…」


 うるせーマセガキバカ女。



「パーティー戦か…初めてだな。…俺等の順番みたいだぞ」

「よし。じゃあ10階層からな!」

「どうやって行くんだ?」

「え? 入口に入るときに階層を頭に浮かべながら入るんだ…ってしまった!自分で行った事ある所しかダメだった!しかも6層から適用されるんだった!」

「…なにげに説明ありがとさん。んーどうする?前言った通り5層までしか行ってないぞ」

「だよな!だからあんな言い方したんだ!」

「ドヤ顔すんな! 1階からで我慢してくれ」

「仕方ないなー」



 ドッタッドッタッ!



 んで1層。入口に入るとき階段降りる音言ったら、何言ってんのコイツ?みたいに見られた。…お前らもやれって言ったから次からはやるかもしれない…


「あー…1層はスライムだけだから…そのままダッシュねー。はいシュートォオオ!」


 スライム蹴ってると驚いた顔してた。いや、武器使うまでもないじゃん?



「「ドッタッドッタッ!」」



 本当にやったよこいつら…俺もやったけど…女は言わなかった。何してんの…男ってバカねー。とか言ってたからジト目してたら顔真っ赤にしてた… なんだ…お前も言いたいんじゃないか。ういやつめ。



「じゃあ2層もダッシュねー。っシ!!」


 ラビット瞬殺して3層へ。 3バカも出会い頭に瞬殺してた。うむうむ。



「「ドッタッドッタッ!」」



 全員でやりました…連帯感が生まれた気がしました。女が今度はやったのでとびきりのスマイルをしてやったら、また顔を真っ赤にしてました…うん。わかってる。イケメンフェイスだから照れてんだろう…からかいすぎたかな…



「よし…3バカ。ここが俺の修行場だ。このまま先に行くか?」

「「誰が3バカだ!」」

「ホントは自覚してるんだろ?ん?  で、どうする?あ…ゴブリン居たな。 おい金髪リーダー。お前にかけた技…本気でやったらこうなるのを見とけ」


 仲の良い3バカだな…よし! 行くぞゴブ太郎! 3層だから素手のゴブリンだ。 近寄って来たのですぐさま腕を取り転がす。んで両足持って…

 

「見とけ!! これが本気の海老反りだぁああ!身体強化ぁああ!!!!」



 ゴキャァアア!!


 

 背骨が折れて二つ折になって血反吐を吐いて息絶えるゴブリン…真っ青になる3バカ。あれ?やりすぎた? いやいやいや、こいつらも魔物狩ってるんだ。大丈夫だろう!


「見た? これ、金髪が降参しなかった時の末路ね」


 ガクガク震える3人…なぜだ…


「んじゃ次ね。 走って行ってスライディング…滑り込んで相手の両足の前と後ろに足をやって…カニ挟み。んで膝の裏を蹴って転かす。 転がせたらすぐさま相手の腕を採って股で挟んで…こう!!!」


 

 ゴキャァアア!!!



「腕菱固め?十字?どっちか忘れたけど…腕をポッキリ折る…あれ? お前らの心を折った…?」


 3バカは自分の腕を摩っている…うん…耐性ないとキツイか…


「あとはー…そうだな…こうだ。 身体強化!!石投げ!!」


 ずごぉおおお!!  ぐちゃ!!


「こんなもんかなー?」

「「槍は!?」」


 あっ…忘れてた…はははー。



 なんかショックが大きかったらしく…今日はダンジョンから帰宅する事になった…何故だ!!

 仕方ないので俺も帰宅。今日はマッタリしますかなー。










 あ!!3バカの名前知らんわ!! あいつらも言えよな!!

 








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