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クリスマス当日〜会いたい

「次は何処つれてってくれるのぉ?」

「イイトコw」


結局輝さんも予定がないってことだったので、二人で回るはずだったコースを3人で回ることに。

「男一人いれば変なナンパとかされないからいいじゃん」と説得されて、今に至る。

ん〜、3人って微妙なのよねぇ〜。

輝さんがどうのっていうよりも、3人っていうのがあんまり好きじゃない。

歩くのだって3人並んでってわけにもいかないし、そうするとやっぱり話てるのとかは一人余ってしまうわけで。

そんなトコが3人が嫌いな理由。

それを二人に言ったら気にしなくてもいいっていうから。

何気なく輝さんに目を向けると、バッチリと視線が交差する。

すると何かを勘違いしたのか、軽く頷いて里香を見る。


「実際何処行くんだ?」

「内緒w」


どうやら輝さんからも里香に聞いて欲しいと思ってみていたのだと思われたらしぃ。

…違うんだけどなぁ〜。

多人数で遊ぶと私は大抵一番後方を歩く。

もう癖になってるらしくて、私のことをよく知ってる里香はもう何も言わない。

輝さんには私が遠慮してるんだと思われたらしくて、ずいぶんと心配されたけど。


「ココですっ!」

(…公園??)


歩くこと15分ばかり。

やっと足を止めた里香が指差した先は大きな公園。

このあたりで散策したことのない私は公園の名前まではわからないけど。


「あぁ〜、里香ツリー見にきたのか」

「ツリー?」

「あ、輝知ってるんだ?」

「この辺りじゃ有名だからね」

「そうなの?友達から聞いてさぁ〜w一度見てみたかったんだよねぇ〜w」


私はまったく知らないけれど、どうやらツリーのスポットがあるらしい。

確かに大きい公園だし…あっても不思議じゃないけど…。


「ねぇ里香?二人でもここ来るつもりだったんだよね?」

「え?そうだけど。なんかマズかった?」

「ううん、別に。たいしたことないんだけどさ」


…カップルばっかだと思う場所に女同士で行くっていうのは…出来れば遠慮したいかな。


「女同士で来ようと思う所が里香らしいな(笑)」

「??」

「輝さんに同感〜w」


里香一人だけ合点がいかないらしく一人で首をひねっている。

まぁ…里香ってこんな子よね。

輝さんと二人で、二人して顔を見合って笑ってしまった。

里香本人だけはなぜ笑っているのかわからないらしく、始終怪訝な顔をしていたけれど。







公園のツリーは、評判どおりとても綺麗だった。

本当のモミの木を使っていて、小さいながらたくさんの明かりがともっていて。

可愛らしい…というよりは、本当に『綺麗』が似合うような。

そんなツリー。

綺麗だったけど。

とても綺麗だったけど…。

里香と輝さんには悪いんだけど…。

『昴と二人で見にきたかったかな」ってふと思った。

――昴に会いたい。

仕事だからしょうがないなんて言ったけど。

本当に本当は会いたいの。

確かに毎年毎年クリスマスは来るけれど。

今年、2006年のクリスマスは今日だけで。

どんな日とも交換は出来なくて。

わがままだってわかってるけど…本当は一緒にいたかった。

昴は…今何をしているのかな?


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