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クリスマス当日〜輝(ヒカル)

「真緒っ!」

「里香!」


程なく感動(?)の再開を果たした私達は、名前も知らない親切な彼にお礼もこめて食事に誘い、前から行ってみたいと思っていたイタリアンのお店に来てみた。


「へぇ〜、ヒカルって名前なんですか?カッコいぃ〜♪」

「別に普通だよ。真緒ちゃんも里香ちゃんも名前可愛いじゃん」


簡単に自己紹介が終わった所で、頼んだメニューが来るまでの間会談となった。


「あ、私は呼び捨てでwちゃん付けされるの慣れなくって」

「んじゃ、里香?」

「そそwサンキュw」


多分こういう所が里香がモテる理由なんだろうなぁ〜とか考えながら、話を展開していく二人に対して私は聞き一方になる。


「そぃゃ輝はあそこで何してたの?」


ほんの少し。

ほんの少しだけ。

輝さんの顔が歪んだように見えたのは…きっと気のせいじゃないと思う。


「待ち人こずって感じ?」


わざとおちゃらけて言ってはいるけど。

その目は笑ってない。

一瞬だけの…静寂。


「んな深刻そうな顔しなくていいってw先月ぐらいから振られるんじゃないかって思ってたからさ」


私と里香の微妙な空気を振り払うかのように、輝さんはそう付け足す。

概要をまとめると、先々月ぐらいからほとんど連絡をとらなくなって、何とか今日クリスマスの約束はしたが、待ち合わせになっても現れない彼女に電話したところ。

はっきりと振られたんだそうだ。

なんかドラマでも見てるんじゃないかって思うぐらいの出来事。

それで帰るのもなんだか嫌で、渋谷をブラブラしていたところ、偶然一人でキョロキョロしている私を見つけ、類友ではないかと声を掛けたんだそうだ。


「なんか…すごぃね…」

「あんま体験したいもんじゃないけどな。実は真緒ちゃんが類友だったら狙おうとかも考えてたんだけどなぁ」

「……え?」


冗談だと解っていても一瞬硬直してしまう。

輝さんは私の見開かれた目を面白そうに見つめて。


「ラブラブっぽぃから無理かなw」


なんて付け加える。


「輝は真緒みたいのがタイプ??こう――守ってあげたくなるタイプ?」

「ん〜見た感じはそんな風に見えるけど…真緒ちゃんって結構気が強くない?迷ったって割にはかなり落ち着いて見えたし。なんだか自分をしっかり持ってる感じ」

「輝――見る目あるぅ〜wこの子は私のお勧めよ?wいい嫁になるww私が欲しいくらいwまぁ、彼氏いるけどさ(笑)」


なんだか自分の話をされているのに自分だけが蚊帳の外にいるような気がする…のは気のせいじゃないよなぁ〜。


「ちなみに里香彼氏いるの?」

「ん〜ん。別れちゃったw」

「は?なんで?」

「ん〜、何だろ。私束縛されるの嫌いなんだよねw」

「あ〜、確かにそれは嫌だなぁ〜。何処行くのかなんて報告する義務はないとかって思うよなぁ〜」

「あぁ〜!やっぱし!?あと私あれも許せない!付き合ったら全部自分のものみたいな?私はモノじゃないってぇ〜の!」

「だよなぁ〜、恋人でもプライバシーはあるよなぁ〜」


いつの間にか話は恋バナに移ったらしい。

私はこの中に入るって感じじゃないから二人の話を聞いてるだけなんだけど。

二人とも今日あったにしてはいい感じ。

気もあいそうだし、話も合いそう。

(付き合ったりしてww)

なんてひそかに思いながら二人のやり取りを見ている。


「あ、せっかくだし聞いてみたいことあるんだけど…いい?」

「何?」

「??」


話の途中に思いついたように輝さんは私達二人を見比べる。


「女の子ってさぁ…。嫉妬されたいの?」


なんだか唐突な質問だ。

輝さんがまず私の方見てるから、ちょっと考えてから話す。


「私は…されたいかも。限度はあるけどさ?全くされないのもちょっと…寂しい」


昴がモテるから私が嫉妬島食ってるっていうのを差し引いても…。

やっぱりちょっと焼いてくれたほうがかわいげがあるっていうかなんていうか…。


「真緒はそうなんだ?私は…されたくなぃなぁ〜。なんか信用されてないみたいじゃない?」

「あ〜、確かにそういう見方も出来るかも」


これは…難しい質問かも知れない。

そういえば…昴は嫉妬するのかなぁ?

今度試してみようっとw



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