妾は変態と接触した
お気に入りありがとうございます(o^∀^o)!
長かったのでわけました-
変な所で切れてます汗
そしてやっぱりチートを使いこなせない!!
チート能力、そのうち無くなるかもしれません爆
改めて自分の状況を見てみる。妾はあまり広くない部屋のベッドに寝かされていて、横から顔をのぞき込んでいるのは神父…もとい変態。
あ、これは危険かもしれない。
「急に倒れたから、連れてきたんだけど…。熱はないかな」
そういって神父は妾の頬を両手で包み、額と額を合わせてきた。
すごく自然である。手慣れているとみた。
しかし、いきなりされたので妾はビクッと体を強ばらせてしまった。
失敗した。やってしまった。
こういう反応を、変態は総じて喜ぶものなのだ。過去の統計から見ても間違いない。
案の定、奴は口の端をあげて微笑んでいる。
挽回しようと、妾はすぐ目の前にある神父の顔を見、睨みつけた。予想とは違う反応だったのだろう、奴は黒い瞳を丸くして妾から離れた。
ふふふ、そうよのう。
普通の子供ならば年上の、しかも割と美形の異性と触れあったりしたら、頬を染めたりするものよの。
しかし妾はこのタイプの変態には経験値をつんでいるのじゃ。残念じゃったのう。ほっほっほ。
「…熱はないね。君の名前は?どうして森の中にいたんだ?」
おま さっき妾を起こすときにジェーンって言っておったではないか!!白々しい演技をしおって…
「ジェーンといいます。母から教会に行くように言われて…。あの、教会に預かって頂くことになっているらしいんですが…。ここは教会なのですか?あなたは…」
「ああ、ここは教会。僕は新しく神父になったサースト。君のこと前任者から聞いているよ、ジェーン。お母さん達が旅から帰ってくるまでここが君の家だ。」
仲良くしようね、と言いながら神父はにっこりと笑った。なんか怖いの。
「前任者…髭の神父さまは、どうなさったんですか?」
遂に死んでしまったのじゃろうか?
「ああ、その人なら勇者のパーティーに入って魔王討伐の旅に出かけたらしい。なんでも、若い頃は治癒魔法が上手くて有名な方だったみたいでね。今回パーティーに入る予定だった人が抜けたから、急遽呼ばれたって聞いたよ。」
神 父 さ ま !!(旧)
神父さま(旧)ボケてるのに、旅に出たのか!?今回の勇者、非道い奴じゃの。老人虐待ではないか!治癒魔法が上手くてもボケていたら足手まといに違いない。どこかに置き去りにされたりしないといいがのう…。
「ジェーン、夕食の準備をしたいんだ。手伝ってくれるかい?」
窓の外を見ると、朱い空が見えた。どうやら妾は長い時間寝ていたらしい。奴に変態的なことをされていないか、少し心配になる。
きっちり着ていた青いワンピースのボタンが、上から2つ開いているのを発見した。
最悪の気分じゃ。この変態を抹殺したくなる。
そんな妾の気持ちも知らず、奴はベッドから降りた妾に右手を差しだしてきた。手をつなぎたいらしい。
全力で拒否しようと思う。
「何を手伝えばよろしいですか?私、一通りの事ならできますが。」
華麗に右手をスルーした妾を見て、神父はちょっと悲しい顔をした。
なんとも爽快な気分じゃのう。はっはっは。