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 浮気!?がバレた時、あなたならどうしますか!

第十話まで読んでいただきありがとうございます。まだまだ新人ですが皆様に楽しい作品を届けられるよう全力でがんばります!まだまだ続く『アイ嫁』をよろしくお願いいたします。

 

 ――ピピピピ ピピピピ ピピッ!・・・



 アラーム音で目を覚まし、お気に入りのデジタル時計で時刻を確認する。

 九時……三十。……ん!?


「綾間さん起きて! 遅刻だ!」

「むぅぅぅ、なにぃ?」

「だから今日学校でしょ!」

「ぁあ!!! ほんとだ!」


 俺は全速力で一階に降り、洗面所で髪を簡単に梳かしてから歯を磨く。

 その間に綾間さんには二階で制服に着替えてもらっている。



 教室に着いたのは俺の方が先だったのだけど……。


 着いた時には一限目が終わっていた。


 そして綾間さんも俺に続いて教室に入って来ると二人並んで先生にこっ酷く叱られる。そんなに怒ってるから頭がハゲるんだよ!って言ってやりたい。


「真島。お前はもっと高校生としての自覚を持ってだなぁ! それに綾間さんも。君はそんな子じゃあなかっただろう……」

「「すみません」」

「君たち。今日は放課後残って教室を綺麗に掃除してもらいます」


 はぁ、また面倒なことが増えてしまった。





 ――いつもより少しだけ早く感じる昼休み。


 一限目を受けていないだけでここまで時間の感覚がズレるとは思わなかった。

 隣では丼型の容器に入った超大盛りの牛丼を美味しそうに頬張るアホな親友。

 なぜ朝から学校で丼に入った牛丼を食っているのかが凄く気になる。


「遅刻するなんて、お前はアホだなぁー」

「仕方ないだろ。それにしょっちゅう遅刻して来るアホにアホって言われたくないんだが?」

「俺のは遅刻じゃなくて遅れって言うんだ」

「そのまんまじゃねーか!!」


 陽太ようたのバカさは『お前猿人だろ!』と疑ってしまう程にクレイジーだ。


「にしてもお前と綾間さんが遅刻って珍しいな。運命なんじゃね?」

「たまたまだろ……。運命なんてろくな事ないぞ」


 同じ時間に家を出発したんだから到着が重なるのは当然のこと。

 俺と綾間さんの関係を知らないからそう思っても無理はないのだろうけど。





           ◆




 ――放課後の教室。


 ホームルームが終わり俺と綾間さんは遅刻した罰で居残り掃除をしていた。

 昼休みの後に一応掃除をする時間があるのだけど、うちの学校には真面目にしないやからも多いので床も結構汚いまま。


 それでも綾間さんは愚痴の一つも言わずに手を動かす。


 元国民的アイドルの綾間凪咲が居残り掃除……。下手すりゃトレンド入りだ。


「幸太くん。ちょっとだけ待ってもらっててもいいかな?」

「あ、うん。いいよ」


 綾間さんが出て行き静かな教室で一人になった俺。

 サボるのも良くないと思いそのまま掃除を続けていると突然、教室の扉が開く。


「あれ? 幸太くん。居残りしてるんですか?」

「げぇ……」


 俺をからかうようにクスクスと笑ってくるこの人は天海穂花あまみほのか先輩。彼女は何故か俺が社長息子だということも知っていて、まだ謎が多い一つ年上の先輩だ。


「私、歓迎されてない?」

「はい。穂花先輩は結構絡みづらいので」

「私はツンデレな幸太くんをからかうの、結構楽しんですよー?」

「はぁ……。それはどうも」


 穂花先輩と話してると自分のペースを崩される感じがして苦手だ。

 清楚な雰囲気で可愛いのだけどそれは見た目だけのこと。

 陰キャで三次元女子が苦手な俺にとって彼女はいわゆる天敵みたいなものだ。


 先輩は俺の運んだ机を少し動かしてから、椅子だけを引っ張り出して座った。

 今日の先輩は黒タイツを履いていないので、足を組むとスカートの小さな隙間から健康優良バディな太ももが少しだけ覗いて見える。

 見ているのがバレると面倒くさいと思った俺は慌てて目線を外し黙る。


「おまわりさーん! 真島くんが私をエッチな視線で見てきますぅー」

「なッ!! 気づいてたなら止めてくださいよ!」

「いんだよ? もっと見ても」

「いや、先輩が赤面して恥ずかしそうにしてるのでやめときます」

「あら、気が利く後輩くんですね」


 今のは少しだけ勝てた気がした。

 ちゃんと掃除をするはずだったのに先輩と話し込んでしまったせいであれから全く進んでいない。


 まずいと思った俺は、ほうきを掃除用具入れにしまい黒板消しを手に取った時。聞き覚えのある声が聞こえ愕然とする。


「幸太くん? この人は誰……」

「私は幸太くん恋人未満で友達の穂花っていいます!」

「 へっ? 恋人?!」


 素っ頓狂とんきょな声を出して驚く綾間さんに語弊ごへいだった部分を訂正して紹介する。


「この人はただの知り合いでありこの学校の先輩。俺もまだあんまり知らないんだ」

「へー。そうなんだ」


 あんまり信じてもらえていない様子。大丈夫だろうか。


「え!? ひどいよ幸太くん! さっき私のもも舐め回すように見てたでしょ?」

「見てません!?!」


 綾間さんの表情がどんどん曇っていくのを感じる。

 これは修羅場というやつなのでは……。 


「へぇー。私というものがありながら浮気したんだ」

「違う! 誤解なんだ!」(浮気した奴が言うセリフ)

「じゃあ証明してみてよぉー」

「証明!?」


 困り果てこの戦場から抜け出す策を考えるが全く思いつかない。

 完全に詰んだ瞬間だった。


 すると穂花先輩が俺の背中をポンと優しく叩き言った。


「大丈夫ですよ? 彼女さん。幸太くんとは《《今はまだ》》そういう関係にはなっていないので」

「そうですかぁ……」


『《《今はまだ》》』の部分は気になるがなんとか誤解を解くことができた。

 ことの発端は穂花先輩なのだけどなんとか助かったので俺は一旦流すことにした。


 安心した俺は壁にもたれて一息していると綾間さんが近づいてきて二人にしか聞こえないようなボリュームで囁いた。


「ごめんね幸太くん。あんなに優しくしてきてくれた旦那さんを疑うなんて悪い嫁だね」


 クスッと笑って俺の手を握ってくる綾間さんはまるで天使のようでむちゃくちゃ可愛かった。


 恥ずかしくなって教室の中を確認するともうそこには穂花さんの姿はない。


 それに気づくと俺は全身の力を抜き修羅場を完全に抜け出したことを実感する。

 放課後だけでだいぶ精神と体力を使い果たした俺はゆっくり綾間さんと教室を出た。


 綾間さんが降りてきたら今度は俺が服を着替え準備ができたら揃って家を飛び出した。



読んでいただき幸いです!次話もお願いいたします!

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