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公民で泣き叫ぶ者よ!我を崇めよ奉れ!  作者: 氷桜羽蓮夜
第一部 民主主義の基本原理〜日本国憲法の基本原理
3/14

[第3話]ヨーロッパの人権

登場人物


天神和輝···某高校の2年生


マナ···ふわふわ浮いてる謎生物


リィネ···金髪ツインテールのいじられキャラ


フェリシア···某王国の国王


マリナ···とある王国の為政者

和輝「はい皆さんこんにちは!今日も明日も明後日も、休みがない天神和輝です!」


マナ「今日も明日も明後日も、税金で怠惰に暮らすマナなのですよ♪」


和輝「……絞めていいかな?」


マナ「ギャァー!目の据わり方がおかしいのですよ!?」


和輝「最近勉強勉強うっさいわ中間テスト挟んで3週連続模試だとか夏休み1週間ちょっととか、もう休み寄越せぇぇ!!!」


マナ「……え、えーと、今回の補修者は頭が弱いのでお馴染みのリィネさんです!」


リィネ「もう色々と帰りたいのだ!?」


マナ「私たち、友だちよね?」


リィネ「う……見捨てたら殺すと言われてるような気がするのだ……」


マナ「はい!では生贄も設置されたことで!さっさと元に戻るのですよー♪」


和輝「……ん?あれ?俺は何を……」


マナ「さっさと解説始めるのですよ♪」


和輝「あ、あぁそうだった。えーと、確かアメリカの話しだっけ」


マナ「そうなのですよ♪アメリゴ・ヴェスプッチが大航海時代に見つけた移民の国、アメリカから始めるのです」


和輝「じゃあヴァージニア州とかから始める?」


リィネ「そんなアメリカの成立からやってたら終わらないのだ……」


和輝「それもそうか。じゃあ独立戦争からやるか」


マナ「独立戦争って言ったら、当事の宗主国……支配していた国との戦争なのです?」


和輝「うん。当事アメリカを支配していたのはイギリスだったんだけど、印紙法茶法とかいって税金をバカみたいに掛けたり、特定の会社にだけ特権を認めたせいで、ボストン茶会事件(イギリスの茶葉を全部海に投げ捨てた)が起こって独立戦争になったんだ。これが1755年な」


マナ「ここら辺は世界史なのであまり真剣に覚える必要はないのですよー♪」


和輝「で、1776年6月、まだ決着は着いていなかったんだけど、アメリカ側はヴァージニア権利章典ってのを出した」


マナ「平たく言うと世界で初めての人民宣言文書、18世紀の思想を集めたものなのです♪」


和輝「他の国の人権宣言や憲法の先駆けになったりもしたな」


リィネ「えーと、すべての人は生来等しく自由かつ自立しており……すべての権力は人民に存し……つまり、何なのだ?」


和輝「うーんと、まぁ幸福追求権と人民主権が書かれたとでも思えばいいんじゃない?」


リィネ「解ったのだ。で、本国に喧嘩売りまくったアメリカは7月に独立を達成、で良かったのだ?」


マナ「正解なのですよー♪リィネさんのくせに偉いのです!誉めてやるからそこに膝まずけ、なのですよ♪」


リィネ「今日の薔薇の肥料は、丸焼きにした大きな虫にしてやろうかしら♪」


和輝「落ち着けよ2匹とも!ほら、次行くぞ!」


リィネ&マナ「「せめて人間扱いして!?」」


和輝「はいはい、次なー。えーと、独立戦争が終わって……そうそう、この時出されたのが独立宣言な」


マナ「ここでは自然権が1番大事なのですよ」


リィネ「自然権?」


和輝「うん、自然権ってのはジョン=ロックが言ってたことで、人間は生まれながらにして平等な権利を持っている、という考え方だな」


リィネ「へー、結局は金と権力なのに頭沸いてるのだ?」


和輝「……いや、あー、うん。そういや独立宣言ではあと2個大事なのあってね」


マナ「棚に上げて棚ごと海に放り投げたのですよ……」


和輝「人民主権と、いつぞや出てきた革命権(抵抗権)だ」


リィネ「人民主権はいいとして、革命権は忘れたのだ……」


マナ「はぁ、これだから鳥頭はいつまで経っても進歩しないのですよ……」


リィネ「命日、今日だといいね♪」


マナ「え、笑顔で殺人宣言は止めるのですよ!?」


和輝「リィネ、荒れてきたなー」


マナ「止めてほしいのですよ!?」


和輝「抵抗権ってのはな、国家がアホなことやって信頼できんくなったら武力使って政府ぶっ潰す権利……文字通りの革命、抵抗の権利だな」


マナ「私見捨てられたのです!?」


和輝「やっかましわ!こっちゃあ毎日予習に課題に8時間授業に疲れとんじゃあ!休み寄越せぇ!」


マナ「あー!鎮痛剤切れたのですよ!」


リィネ「鎮痛剤ってか麻薬じゃないのだ!?」


マナ「そ、そんなことないのですよ!ほら、プスッと」


和輝「……あれ?俺は何を……」


マナ「はい!次はフランスなのですよ!ちゃっちゃか終わらすのです!」


和輝「お、おう。革命期のフランスっていったら法の精神っていう書物を書いたモンテスキューがむっちゃ大事なんだけど、特にその中の三権分立が1番大事だな」


マナ「これまで国王が担ってきたとされる権利を大きく3つに分けたのですよ」


和輝「行政権、これは国王が命令を従わせる権利だな。これを行政府、つまり政府に」


マナ「立法権、言わずと知れた法律を作る権利なのですよ♪これを国会……この場合、議会に」


和輝「司法権、法律に違反しているかどうか、国の名前で裁判ができる権利だな。これを裁判所に」


マナ「この3つを互いに監視させて、不正をさせないようにしようという考え方なのですよ♪」


和輝「まぁそんな書物が出てからのことなんだけど、1789年、フランス革命が起こったんだ」


マナ「この時に出されたのが人権宣言なのですよ♪ちなみに、制作者はなんとアメリカ独立宣言と同じラ=ファイエットなのです」


リィネ「えーと、こっちは……人は自由かつ権利において平等……圧政への抵抗……権利の補償が確保されず、権力の分立が定められいないすべての社会は権力をもたない……」


和輝「うん、耳が痛くなったのかな?そこの緊急召集者ども」


マナ&リィネ「「いつの間に!?」」


和輝「あー、何か最初は今回休みだと思ってたけど、よくよく考えると後半はこっちの方が適任だろうなー、と」


フェリシア&マリナ「「私たちにも休みをください!」」


和輝「却下。はい、市民革命なー」


フェリシア&マリナ「「酷っ!?」」


和輝「というわけで、めでたくフランス革命が成功したわけなのですが!」


リィネ「このことの意義について考えてみるのだー!」


マリナ「……リィネさん、嬉しそうですね」


リィネ「そ、そんなことないのだ?」


マリナ「なぜ目を逸らします?」


リィネ「と、とにかく意義について答えるのだ!」


フェリシア「えーと、古い考えに染まった老害どもを駆逐して、自らが国王になれるという悪しき前例を作ったこと、ですわよね?」


和輝「フェリシア、お前な……」


マナ「最早さすがとしか言いようがないのですよ……」


リィネ「全然違うのだ……」


フェリシア「……あれー?」


和輝「正解は、政治の在りかたが人の支配……王だの貴族だのの支配から、法の支配……法律至上主義になったってことだ。見習え」


マリナ「ふーん!知りませーん!」


フェリシア「死んでも私を拘束させませんわ!」


和輝「……これでいいのか王国民よ」


マナ「あ、薬が切れそうになってるのです……」


リィネ「さっさと終わらすのだ!」


マリナ「へ、え、薬?」


和輝「何のこと?」


マナ「何でもいいのですよ!はい次!えーと、これによって資本主義が発達したのです!」


リィネ「資本主義とは、制約の多かった旧世代を打ち壊し、私有、自由、営利(利益を得ること)を原理として職業の自由、会社の自由競争(会社達だけで勝手に盛り上がる)、利益(金儲け)のために製品の生産を行う経済のことなのだ!」


マナ「で、こうしたときに国家が介入しないで、防衛だの治安だのといった最小限度のこと以外はやるなという考えの国家が理想とされたのですよ」


リィネ「はい次!人権の広がりについてなのだ!」


和輝「お、おーい、俺の存在意義を奪わないでー」


マナ「じゃあここから3分で終わらせるのですよ!」


和輝「は!?3分!?」


リィネ「はいスタートなのだ!」


和輝「え、えっと、いろんな国で産業革命が起こったわけだけど、やっぱり雇い主と従業員は立場も配給も変わってきたわけで、中でも公害や労働者の環境がひどかったんだ」


マナ「いいのですよ!残り2分20秒!」


和輝「で、そうなると当然抗議も起こるわけで、国民の人権を求める抗議や政府による社会的弱者の生活の改善を求める動きが活発になった結果、19世紀から人権が拡大したんだ」


リィネ「残り2分なのだ!」


和輝「19世紀にはチャーチスト運動ってのが起こったりして、都市労働者からだんだんと農村部労働者の男性にまで参政権が拡大した。ここで男性だけってのがポイントな。参政権ってのは、選挙権とかを含めた政治に参加、要望を出す権利ってこと」


和輝「20世紀になると社会権……ドイツのワイマール(ヴァイマル)憲法が世界最初の福祉憲法だとかいって有名だが、規定され、どんどん広がっていったんだ」


和輝「そんな中、国家の役割が変化して、国家による経済政策や社会保障、教育など国民の安定を積極的に行う行政国家(福祉国家)が求められたのですよ!」


リィネ「間に合ったのだ!早く締めて!」


和輝「え、あ、うん。以上、今日はここまで……アハハハ、アハハハハハッ!」


和輝「休みを寄越せぇぇ!!!ゲームをさせろぉ!アニメを見せろぉぉ!2次元に浸からせろぉぉ!!!」


マナ「……わー、薬が切れたのですよー」


リィネ「あとちょっとだったのに……」


マリナ「何ですかこれ!途中から私たちの存在意義なくなりましたよね!?」


フェリシア「てかこんなことになってたなら最初から早く終わらせてくださいな!」


マリナ「ちょっとマナさん!聞いてるんですか!?」


マナ「い、いやー、これ最初から止めとくべきだったですかねー」


リィネ「てかこれどうするのだ!?」


マナ「えーと……とりあえず打ち切りで!」


マリナ「やかましい!何のために私たち呼ばれたんですか!?」


フェリシア「こっちは一生暇なあなたと違って予定が……!」


マリナ「私たちにも乙女心が……!」


マナ「……あーもうガタガタうっさいのですよ!そんなに言うなら全員纏めてしばき倒してやるのです!」


フェリシア「わ、ちょ……いいでしょう!そっちがそのつもりならやってやりますよ!」


リィネ「あ、あわわ……と、とりあえずこれで終了なのだ!はい、放送中止!!」


このシリーズは、皆様の温かいご支援により成り立っています。

閲覧数が少なかったり反応が無かったりするとメンタルが折れてしまいますので、ブクマ、評価、感想などよろしくお願いします!

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