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名無しの書~悪魔フレェストさんは語りたい~  作者: 師失人 
第一の章『僕と悪魔と永遠の夏休み』
2/9

始まりの終業式

さて、語りましょうか。

 いざ語るとなるといろいろと迷うのが人情というもの。

 私めが悪魔のはしくれとはいえ、そこは人間と変わりません。


 種族存在自体の格が違うというのに、誠不思議でありますが、わからない事はツボにでも入れてほおっておきましょう。

 さて話を戻しまして、ここは無難にたけし少年の終業式の場面から始める事にいたしますか。


 「健やかな精神は健康な肉体に――」


 『全く長いな校長の話は』


 そう心の中で悪態をつくのは、たけし少年当時小学六生になる、特に運動や学業の成績が優れているわけでも、劣っているわけでもないごく一般的な男の子。


 ただ、たけしと名のつくようにガキ大将的な立ち位置おりました。

 のちに私の腹に収まる事が決まっております。

 たけし少年そわそわ落ち着きがありません。


 それも仕方ない事でこの終業式が終われば念願の夏休み。

 休みと聞いて喜ばないのは毎日が休日人々ぐらいでございましょう。


 周りを見れば皆そわそわそわそ、有り余る活力を湛えた子供にとってみれば、ただ立ち続けいうものも辛いもので、若かりし頃誰しも経験した事柄と存じます。


 しかし、いくらまとうと校長のスピーチはとどまる事をしらず、余りに長すぎる話に耐え切れずついには大地の重力に負ける脱落者が出る始末。

 バタンバタンと数分おきに聞こえる人が重力に屈した音。


 それでも、話を切り上げる素振りさえ見せない、校長の姿勢は老害という言葉をほうふつとさせます。

 全く人間というモノは、お年をめせばめすほど自分の考えを語りたがる。

 その何人何%に聞く価値がるのか甚だ疑問ですが。

 おっと口が少々すぎましたね。


 それから校長の長話は続き、子供の心に何も残らないであろう長話は終わり。

 教師の先導で生徒たちは、それぞれのクラスへ。

 当然たけし少年のそれに続きます。

 

 「たけちゃん。明日どうする?」


 「メグちゃんと遊ぶ予定だけど」


 ふいに話しかけてきたのは、クラスメイトの藤山拓人(ふじやまたくと)可愛らしい印象を受けるたけし少年より幾分か背が低い男の子、たけし少年とはご友人の仲でございます。


 「そうじゃあ一緒だね!」


 そういってニパと満面の笑みを浮かべる拓人少年。

 この拓人少年は今後たけし少年の最後に深く係わる事となりますが……。

 その詳細はのち語るとして場面は教室へ。

 クラスに待ちきれない生徒たちの熱気が籠る中教壇にたつ、新任教師の畑山カズトは口を開きます

 

 「おう、皆明日から夏休みだな!」


 体育系を体現したような筋骨の発達した体躯から発せられる声は嬉々としてトーンが上がっているのが容易に読み取れます。

 しかし、その胸の内に秘めるものは……おっと少々喋りすぎましたね。

 これの後に語る事といたしましょう。

 そして彼もまたたけし少年の最後に深く係わります。


 「そんなわけだから、はめをはずし過ぎるよ! 宿題とその詳細が乗ってるプリントを配るから目をとうしとけよ! それが終わっ

たら解散だ以上!」

 

 畑山の声に沸き立つクラス。

 ついに念願の夏休みの始まりでございます。

師失人より

慣れてないせいかうまくいかんやで。

永遠の夏休みとあるようににタイムリープものですが。

よくある繰り返しの日々に絶望ルートではないです。

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