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【空軍戦争小説】ランウェイ  作者: プーギー
1st period〜部隊〜
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3rd flightー猛者達

「もうすぐマージするぞ、見えるか?」


俺たち第204飛行隊は、第4航空団に所属する戦闘機部隊だ。

エルガンの東を守る、F−15Cを駆る猛者達が揃っている。

前にも言ったが、第4航空団のあるライン空軍基地は、ザンドン海岸の油田の近くにあり、沖合のガルーダ帝国との海上の国境が近い。その為、訓練空域はそこから離れて、北部のティーク湾沖で行われる。


そして今から、空対空格闘訓練が始まるところだった。


「ボギー!タリホー11時!」


「ゴーセパレート!」


俺の合図と同時に、俺の率いる第1分隊の4機は、それぞれが決められた方向に散開した。


「アイン!ブレイク!敵機2番機だ!」


俺の率いる第1分隊は、俺、レース、アイン、ジャックの4名で構成されていた。


「レース!狙われてるぞ!8時方向!」


アインの声で、レースは一気に左旋回をかけた。


「ぐっっっ」


無線から、レースのくぐもった声が聞こえる。あれだけの速度でブレイク(急旋回)をかけたのだ、強烈なGがレースを襲っているはずだ。


「くそ!ロックされた!」


アインの声が聞こえた。

今日の相手は第2分隊、つまり同期のタイタンが分隊長だ。奴にだけは負けたくたい。


今回の訓練は、どちらかの隊が2機の撃墜判定を食らえば負ける。そしていま、アインが撃墜判定を食らった。


「敵4番機が動いた!ジャック!横から行け!」


これまで後方で待機していた敵4番機が、こちらに向かってくる。アインが撃墜判定を食らったので、ここで数的優位を確保しにきたのだろう。

だからこちらも待機させていたジャックを動かす。

アフターバーナーに点火したジャックが、敵4番機に一気に詰め寄る。


新隊員のジャックとて、緊迫するガルーダ帝国との国境を守るこの204飛行隊に配属されるくらいだし、訓練課程の格闘戦ではかなりの好成績を残している事も知っている。技量に関しては信頼が置ける。

だから俺は、単機ジャックをここで動かした。


ジャックと敵4番機が互いのケツを狙って激しいドッグファイトを繰り広げる中、俺は敵1〜3番機と、レースと共に戦っていた。


敵1番機、つまりタイタンが眼下を右から左に抜けた。


「レース!出過ぎだ!俺より前に出るな!」


「隊長いけます!ケツを見せた!」


敵1番機の後方を取ろうとレースが俺の前に出たその時…


ピピピピピピピ


というロックを告げる音が鳴った。


無線を通してかすかに聞こえたそれは、レースが撃墜判定を食らった事を告げていた。


「俺たちの勝ちだ」


共通無線周波数で、敵1番機・タイタンがそういった。


「くそ!」






三度の空対空格闘訓練終えた俺たちは、ライン基地に帰投した。




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