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第91話 初めての相手

 オルトナスさんは、やってきたその日のうちに帰った。

 何があったのかよくわからないが、あまり母さんのことには触れたくない様子だった。


「せっかくのチャンスだったんだけどな~」


 もしかしてミリアが聞いてくれているかもしれないけど、あの調子だとアテにならないかもな。

 そのミリアを一度もどすとかいっていたけど、いつだろ?

 近いうちにもどってくるかもしれないけど、いまもどってきたら戦争に巻き込まれるかも。俺の場合、自己責任があるから絶対NOといえないのがつらい。


 しかし、あの人とんでもない情報もってきたな。


 勇者召喚か……

 前の勇者ってのが母さんらしいけど、その前って知らないんだよな。

 魔王も召喚されたっぽいけど、ああ、いや、たぶんクラス召喚か? 

 このあたりもよくわからないんだよな。でも元勇者になっていたから、勇者召喚でよばれたんだろ。


 色々分かった気ではいたけど、肝心の帰還方法については、ほとんど進展してないし、俺なにしてんだろ? どういうわけか、立場だけあがっているってのが、何とも困った話だ。


 うーん、勇者ね~

 ちょっとコタに聞いてみるか。あいつそういう小説よく読んでたし。


「うし。困ったときのコタ様お願い……あれ?」


 なんだこれ?


 コタに電話しようと、携帯の電話アドレス帳を開いたら、色々な名前が出てきた……


 ミリア=エイド=ドーナ。

 ジグルド。

 テラー=ウィスパー。

 テレサ=サーカリム。

 エイブン=イーリス。

 カリス=アザート。

 ゼグト=バーリアス。

 フェルマン=ウル=カスラ。

 イルマ=イングゥエイ。

 ムラタ=カズヤ。

 オルトナス=エウロパ。

 さらに、

 ラーグス=アグバー

 

 ……これはいったい?


 ……………


 よく考えろ。思考停止している場合じゃない。


 見知らぬ名前もゴロゴロあるな。

 これこの世界の人たちだよな。

 アグニスさんやモーリスさんはいないな……


 あと、なんなのかわからないけど、名前が赤くなっている人たちがいる。だいたいが知らない人だけど……テレサも赤い。


 これ、どういう区別?

 それに、これって……通話できるのか?

 ……普通に考えたら無理だと思うが、これって元々普通じゃないし。

 交渉術で、でっかいヘマしているから、やるの怖いよな。


 ……ハッ! 

 自分を鑑定。もしかして…


 レベル41 ヒナガ ヒサオ

 称   号 通じるもの。

 アイテム  ブランギッシュ製の布服。マジックバンド。携帯電話。

 ステータス 1流交渉人

 ス キ ル 真通訳、解読、極鑑定、交渉術 真通話 等


 やっぱりレベルがあがっていた。しかも2も。

 そして、予想どおり《真通話》か……あがるとしたら解読かとおもっていたんだが、こっちきちゃったか。


 レベルがあがった原因は、前に大砲をあつかっていた兵を一斉にやったからかな? あのときいた皆が同じPT扱いになっていたのか。

 そして鑑定と通訳はかわりなしと……


 ……こうして睨めていても仕方がないか。

 なぜ、ラーグスや覚えのない人たちのアドレスがのっているのか分からないが、とにかく誰かにかけてみよう。


 ……ミリアは、なんか怖いな。オルトナスさんに何か言われているかもしれない。

 ……カリスさんには――負傷中だし、今はちょっとな。

 ……魔王? だめだめ。またこれでヘマしたら今度はなにやらされるかわかったもんじゃない。

 電話かけて、もし通話できても大丈夫そうなのってのは……


 オッサンかな?


 ……よし。俺の初めては、オッサンにあげよう! 意味はない!


 ポチっとな。

 トゥルルー……ガチャ!


 出ちゃった……どうやってでた? まあいいや。


「もしもし、オッサン」


『ん?』


 お、でた! まじで! これ、オッサンの声じゃねぇか!


『いや、何か……今のは……ヒサオ?』


 おお、しゃべってる! 携帯ある……んなわけないか。どうやってしゃべってるんだろ?


『……いまヒサオの声がした気がしたが』


「あ、うん。ごめんごめん」


『ム! またか! どこだヒサオ!』


「そこいないって。というか、オッサンがどこにいるかもわからないけどね」


『いない? ならこれはなんだ? 念話というやつか』


「おしい。ほら前に話した携帯電話。あれで友達と話そうとおもったら、オッサンの名前でてきてさ。あとミリアとか、知らない名前ががズラズラと」


『……あの面妖な機械のことか?』


 面妖……オッサンだな~


「うん、スキルランクがあがったみたで、試してみたんだよ」


『ふむ? ではこれは実験か?』


「そうそう。特に問題なさそうで安心したよ」


『そうか。ならばよかった。それに今からアグロに戻るつもりじゃ』


「え? じゃあ、用事すんだの?」


『ああ、無事にな。お前はどこにるのだ? まだ、エーラムなのか?』


「いや、いまアグロにもどってきている。詳しい話はこっちきたらするよ」


 オッサンの話も聞きたいな。いや、どうせならミリアも一緒がいいか? 話を2度するのめんどうだし。


『ほぅ。では、ちょうどいい。セグルから東にむかって馬車を走らせてくれぬか?』


「それはいいけど、どうしたんだ?」


『用事がすんだのはいいが、色々持っていくものができた。できれば、荷馬車で運びたい』


「わかった。じゃ、ブランギッシュっていう村ができたから、そこで落ち合おう」


『ほぅ? ワシがいない間に新しい村ができたのか? それはいい。ではそこで待ち合わせよう。場所はどのあたりだ?』


「セグルの東だよ。アグロとセグルの街道が交差するところあたり。たぶん行けばわかるよ。看板たてておいたから」


『それは良い。わかったこちらも向かうとしよう』


「OK。んじゃ、迎えにいくよ。きるね」


 といいながら、ガチャリと切る。


 うゎ……これ通じちゃったよ。便利すぎる。

 1人に1個はほしいスキルだな。


 しかしこうなると、モーリスさんやアグニスさんのも登録欲しいな……あとコリンもないか? わけのわからん連中のは登録されているのに。どこでどう区別されているんだろ?


 ……悩んでもわかんねぇや。


 セグルにいってブランギッシュに向かうか。とりあえずフェルマンさんにだけは言ってからいこ。

 久しぶりにオッサンに会えるのか。ちょっと楽しみだな!

トゥルルー……ガチャは、相手のほうには聞こえません。

ヒサオのほうのみです。

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