家
お疲れ様です。
家へ帰ろうぜ(あと16Kmで着くさ)。
尿瓶みてぇな形の家へよぉ。
家へ帰ろうぜ(あと26666歩で着くさ)。
尿瓶みてぇな温もり求めてよぉ。
家へ帰ろうぜ(あと4時間で着くさ)。
近所のガキに、
『ウツボカズラみてぇな家』
と、指差されたけどよぉ。
曰く付きでも、家へ帰ろうぜ(あと心拍回数15600回で着くさ……)。
家族の待つ、家へ帰ろうぜ(まあ、細かい事ぁ気にせずにさぁ)。
────俺の嫁とババアは、“畳”に溶けちまったケドナァ!
我が家へ帰ろうぜ。
家族が待ってる、我が家へ帰ろうぜ。
我が家へ帰って、死ぬまで寝てさぁ。
体が“布団”に溶ける前に起きたら、
さあ、会社へ帰ろうぜ(命削ってさ)。
さあ、会社へ帰ろうぜ(寿命削ってさ)。
────同僚も上司も、半分溶けちまったケドナァ!
会社へ帰ろうぜ(稼いだ金で、死ぬまで生きる為にさ)。
不器用な俺の余時間、帰り道ブルース。
“冬駅”から続きまして、イタコの皆様の再々の御協力に感謝致します。