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9.お風呂って大変…

 「んー。今日は面白い番組やってないなぁ」


僕達はお買い物から家へ帰ってきて、ついさっき夕飯を食べたところ。今はまったりとした時間を過ごしている。リビングにあるソファーに横になり、テレビのチャンネルを変えていた。今は丁度20時位。大体この時間帯はクイズ番組とか、バラエティ系の番組が放送されている。でも今日は、そんなに面白そうな番組はやっていなかった……暇すぎてやることが無い。春休みだし、あんまり勉強する気にもなれないし。


 「ねぇゆの姉、暇なんだけど」

 「そう言われても……どう答えればいいのよ」


ゆの姉は今、ソファーの前にあるテーブルにノートPCを置いて何か作業をしていた。ゆの姉は暇そうじゃなくて羨ましい。


 「暇なら、勉強でもしとけば?葵ちゃん4月から高校生なんだし、予習は大切だよ」


 「うーん……貴重な春休みに勉強をしてると、なんだか損してる気分になるんだよねー。」


 「勉強して損はないと思うけど。……それと私、明後日までにレポート提出しなきゃいけなくて、今はあんまり話掛けないで貰えると助かるかな」


 「あ、ごめんゆの姉。邪魔しちゃって……」


 「別に謝らなくていいよ。葵ちゃんに謝られると、こっちが悪い気がしてくる……」


ゆの姉は忙しいみたい……少し邪魔しちゃったかな。というかやっぱ暇だ。今頃、柚希ちゃんも暇なのかなぁ。……いや、柚希ちゃんの事だ。「長期休み、朝までゲームしよー!」なんて言って、ずっとゲームしてるかも。夏休みもしてたらしいからね。なんていう、失礼な想像をしてしまっていた。


 「あ、葵ちゃん、暇ならお風呂入ってくれば? さっきお湯貯めといたよ」


 「あぁ。お風呂…ねぇ」


……お風呂かぁ。裸でお風呂に入ること自体は、あんまり恥ずかしくないと思う。もちろん、少し恥ずかしいけど。ただ、女の子ってなんとなく、髪とか念入りに洗ってるイメージがあるし、何で髪を洗えばいいかとかが全然分かんない。


 「葵ちゃん、多分髪の洗い方とかが分からなくて、あんまりお風呂に入る気になれないんでしょ。」


 「まぁ……そんな感じ」


 「だったら少しなら時間あるし、私が髪洗ってあげよっか? ついでに色々教えられるし」


 「い、いやそれは遠慮しとく……。」


 「……葵ちゃん、私の前で裸になるのを恥ずかしがっている様じゃ、今後友達の前で着替えることさえ恥ずかしくなるし、少しは慣れといた方がいいんじゃない?」


 「まぁそうだけど……」


……いくら相手がゆの姉だとはいえ、やっぱり裸になるのは抵抗がある。そもそも、ゆの姉は一応男子である僕と一緒にお風呂に入ることに、何も感じていないのだろうか。僕がゆの姉の立場だったら、見た目が女の子とはいえ中身が男子の人とお風呂に入るのはちょっと嫌だけど。


 「ゆの姉は、僕と一緒にお風呂に入るのは嫌じゃないの?」


 「むしろ一緒に入ることを歓迎してるからね! 私は。やっぱり洗い方とかは教えておかないと今後困るだろうし、なにより葵ちゃん見たいな女の子とお風呂に入れるなんて最高! 薬飲ませて良かった!」


 「そ、そっか……。なんだかゆの姉とお風呂に入るのが怖くなってきたかも……」


 「あ、さっきのは冗談だからっ! ほんとは、変なこととか考えてないからね!」


……冗談には聞こえなかったけどね。でも確かに、ゆの姉に裸を見せるのを嫌がってたら何も始まらない気がする。でも、見せるのも恥ずかしいけど、ゆの姉の体を見るのも恥ずかしい……。かと言って、女の子歴1日未満の僕が1人でお風呂に入ることも出来ないんだけど。それで、数分ほど考えた末に僕が出した答えはと言うと――


 「……分かったよ。じゃあお風呂入ろ、ゆの姉。少しなら見られるのも我慢するから」


 「え、ほんとに!?葵ちゃんありがとう! じゃあ早速着替えを持って…… 」


――僕はもう諦めた。確かにゆの姉の言う通り、洗い方とかは覚えておかないと僕が困る。多少恥ずかしくても、たった数分のはずだし乗り越えよう。そう考えながら、僕はお昼に買った洋服や下着を持ってお風呂の前にある洗面所に向かった。


洗面所に着いた僕は、着替えをカゴに入れて、服を……脱ごうとしたけど、やっぱ恥ずかしい。隣にはゆの姉がいるし。いや、ここに来て恥ずかしがってる様じゃダメだ。僕は深く息を吸う。そして、上に着ていたカーディガンを脱いだ。隣にいるゆの姉を見てみると、もう下着姿になっていた。ゆっくり脱いでいると急に恥ずかしくなりそうなので、僕はもう一気に着ていた服、ズボンを脱いで、下着も脱ぐ。元々着ていた服たちをかごに入れた。


 「あら、さっきまではあんなに恥ずかしがってたのに、脱ぐのは早いのね」


 「……別にいいじゃん。それと……あんまり見ないで欲しいんだけど」


僕はゆの姉からの視線を感じたので胸元を手で隠した。僕は逃げるようにしてお風呂のドアを開け、中に入った。そして、寒かったからシャワーからお湯を出した。僕がお湯を浴びていると、ゆの姉がドアを開けて入ってきた。ゆの姉の体は、なんというか僕と違って、大人な女性って感じだった。胸は僕より大きくて、下の部分には毛がしっかり生えていた。


 「見ないでって言った割には見てくるわね。まぁいいんだけどね。」


 「……とりあえず、早く洗い方とか教えて欲しい……」


 「まぁそんな焦らなくていいでしょ。恥ずかしい気持ちは分かるけど」


そう言いながら、ゆの姉は置いてあったブラシを手に取った。


 「まずは、これで髪の毛をブラッシングしましょう〜」


そう言ってゆの姉は僕の髪をブラシで梳かす。これは、たまに僕の寝癖が酷い時とかにやって貰っていた事があるのでそこまで違和感はなかった。そしてゆの姉は自分の髪の毛を同じようにブラシで梳かした。次にゆの姉はシャワーを持って僕の髪を濡らし、手で髪をマッサージする様にして洗う。大体1分ほど洗った。次に、ゆの姉は置いてあるピンク色のボトルを手に取り、シャンプーを自分の手に出して、泡立てる。


 「次にシャンプーでの洗い方ね。シャンプーはこうやって、頭全体に馴染ませるようにするの。そしたら、手で髪をマッサージする様にして洗う。ここで、強くこすり過ぎたりすると髪が痛むから、出来るだけ優しくね」


そう言いながらゆの姉は僕の髪を優しく、撫でるように洗った。シャンプーで頭の全体を洗い終わったら、お湯で流す。この時、シャンプーが髪に残ってしまうとあまり良くないらしい。……この後、コンディショナー、トリートメントの使い方を教わった。この中だとシャンプー以外は使った事がない。と思う。正直どれがなんのボトルかとか覚えられる自信が無い。


 「……今度は、ボディソープでの洗い方。手に泡を出したら汚れと臭いが付きやすい所を重点的に洗うの。」


ゆの姉はそう言って、突然僕の胸辺りを触った。


 「ちょ、ちょっと……突然どこ触って……」


僕は突然胸を触られて少しびっくりした。……洗うこと位自分でも出来るんだけど。その後も、ゆの姉は背中や脇、お腹や首辺りを洗ってくれた。ゆの姉とはいえ他の人にこんなに体を触られると恥ずかしい……。


 「あ、あのー。流石にこれ以上洗われると僕が倒れそうなのでもう自分で洗っていいですか……」


 「あ、うん。自分で洗ってもらっていいよ。……ほんとはもっと葵ちゃんの体を堪能したかったけど……」


……最後の一言がいらない。とりあえず、僕はまだ洗っていない部分を念入りに洗った。そして、ゆの姉に教えてもらった通りにシャワーで流す。



……そんな感じで、しばらく湯船に浸かった後、僕は無事にお風呂から上がることが出来た。なんだかすっごい疲れた気分。……女の子のお風呂って、こんなに大変だったのか。気付いたらお風呂に入った時から30分ほど経っている。とりあえず、体を優しく拭いて下着を付けた。そして服を着る。ちなみにこの服は柚希ちゃんに選んでもらった、最初に試着したパーカー。にしても、ブラジャーを付けたまま服を着るのは初めてだからか、なんか違和感がある。



――この後、髪の正しい乾かし方や顔の洗い方と保温の仕方、乳液、化粧水とか言う物についても教えてもらった……。今日は忙しい日だったな。なんだかもう、体が疲れ切っていたのでベッドに辿り着いて、毛布を被ったらすぐに寝てしまった。

あと少し、第1章続きます。高校編から第2章の予定です。ちなみに、地味に毎日投稿頑張ってます!

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