第三話
前回、若干暗めだった気がしたので今回は明るめにいきたいと思います。
第三話 期末考査Ⅰ
あれから、数日が経過した。こんな、俺でも変われる気がして、今はギフトの変化や成長などについての書籍なんかを取り寄せて色々調べている。中でも、天草景音とかいう国立研究所の学者様が書いた、「ギフトについての考察」という論文は中々興味深い内容だった。この論文によると、「ギフトそのものを後天的に獲得することはないが、ギフトの能力の成長や多様化などは、日常生活や訓練等によって十分発生し得る。」らしい、俺にも、まだ変われるチャンスが無いわけではないということは分かったのは大きな収穫だと思う。といっても、訓練などといっても何からすれば良いのかわからないし、この論文がそもそも正しいかどうかもわからないのだが、大きな進展であることには違いないはずだ。そういえば、そろそろ一学期の期末考査が迫っていた。うちの学校では、一般的な筆記試験に加えて、ギフトの能力を使用した実技試験も行われる。例えば、空を飛ぶギフトなら飛行する速度や持久力など、人それぞれなギフトに関するテストをする。俺のような、ギフトがハッキリしない奴は検査機器で検査して終わり。そして、帰宅することになる。皆が、試験をしてる中、家でするゲームはさぞ捗るだろう。…別に寂しくなんかないんだからね!!勘違いしないでよね!!…そして、運命の期末考査の日がやってきた。
※当作品は勉学に励む学生の方々を応援しています。