涙の真相、ドンデン返し 【Last】
「良いのですか、レジェナ様」
カローブを後にしたわたしの後ろから、マニが声をかけて来た。
「何が?」
「黙って宿を引き払ったりして__」
「いいのいいの、置手紙はしてきたんだから」
振り返って元気良く答えるわたしに、マニは苦笑いで返す。
「これから、どうなさるおつもりで?」
「そうね__」
そんなの決めてないや。
でも良いでしょ。
何とかなるんじゃない?
「旅に出ますと、またお食事の面で不自由が……」
「なあに、心配ない」
わたしだって、その位考えてるよ。今まで散々ひもじい思いしてきたんだからね、充分懲りてるわさ。学習機能80%アップのレジェナ様を見縊るなよ。
「この先のレプトケラトプスって国にも、元サウロロフスの家臣て人が居るんだって。その人のトコロで厄介になればいいよ」
「レジェナ様__」
なによ。
呆れたような顔しないでよ。
「いい事、王女様がわざわざ訪ねて来てくれたって事になれば、きっと家臣の人だって喜ぶに違いないわよ。言ってみればこれも王家再興活動の一環よ」
「はあ__」
もう何も言いますまい、と言うようなマニの苦微笑を無視して、わたしは力強い足取りで歩き出した。
くよくよ悩んでても始まらないんだ。
そうよ、生きてりゃ良い事有るかも知れない。わたしや、お父さんを逃がしてくれる為に命を落した国王陛下__ううん、わたしの父上の事を思えば、この命、有意義に使わねば罰が当たるってモンよ。
何せ偽者も出てきた訳だし、益々頑張らなくちゃあ。
「さあ、行くわよ。マルディール王家を再興するんだから」
これでわたしも、お父さんやお兄ちゃんの志を継いだって事になったのかな?
ええ、これにて、本作は一応の終了と言うことであります。
続きのストーリーも考えてはおるのですが、今の所書く予定が無いので、あえて今回を持って最終話といたします。
長らくお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました。




