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涙の真相、ドンデン返し 【27】

何て?

「一国の命運がかかった戦いに、高が幼子一人がのこのこ出て行ったとて何が出来ると言うのか。汝の身を想い、遠く異郷の地に息子を預けた両親の気持ちが判らぬのかと」

なんて泣かせる話なの。

「それでも諦めきれないわたくしは遂にある夜、サウロロフスに戻らんと一人寺院を抜け出したのです」

あんたが?

いつも沈着冷静なマニちゃんが?

「師はその位お見通しでした。そして、夜道でわたくしの前に立ちはだかった師より聞かされたのです。わたくしの両親と兄達は、謀叛の際に国王陛下の御為最後まで戦い、逆臣の手にかかったと」

そんな話を、表情一つ変えずに話すマニの姿は何だか悲痛にすら思えた。

「それを聞かされたわたくしは、悲しみの余り何もかもを捨てたくなりました。最早修行を続ける事も、否、生きている事すら辛いほどの絶望を覚えたのです」

そうだよねえ。

小さな子供だったらそう思うよねえ。

「しかし、師はわたくしに修行を続ける事を命じました。そんな師をわたくしは憎みさえしました。しかし、寺院では師の命令は絶対です。それでもわたしは何もしたくないと思いました。師は、わたくしを咎めはしませんでしたが、日々の用務だけはこなすよう命じました」

なんて奴なの、その師とか言う男。血も涙も無い冷血漢じゃない。

「初めは、何もかも失って絶望に打ちひしがれていたわたくしでしたが、月日が経ち、いつしかその悲しみも忘れつつありました。否、忘れてはいませんでしたが、少しづつ耐える術を憶えていったのです」

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