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俺が勇者!?~農民、勇者となる~  作者: あいちゃん♪
第一章 王都にて
2/12

1,勇者探し

これは、書きたいのを書きたいように書いただけです。温かい目で見てやってください。

 俺は、ウィル。どこにでもいるような妻子持ちの農民だ。ちなみに二十二歳だ。

 今日も、町は騒がしい。いや、いつもよりも騒がしい気がする。俺は、そこらで昼間っから酒を飲んだくれているおっさんたちの会話に耳を傾けた。

「なぁなぁ、聞いたか?」

「何をだ?」

「あれだよ、あれ。教会の勇者探し。」

「あぁー、それなら聞いたぜ。町の掲示板にも書いてたしな。魔王が現れたんだって?」

「そうらしいぜ。教会が勇者を必死に探してるんだってよ。」

「正直言って困るよな。今、農繁期じゃん。」

「だよなー。」

「まぁ、安心しろよ。俺たちは適齢期じゃねえよ。」

「良かったわー。」

「てゆーか、掲示板見に行けよ!」

「がっはっはっ、ちげーねぇ。」

がははと笑い続けるおっさんたちの会話に耳を傾けるのをやめ、掲示板を見に行くことに決めた。

 掲示板を見に行くと、ちょうどそこには幼なじみで友人のジェンがいた。

「よぉ。」

「おっ、ウィル。お前、これ見た?」

「いや、見てないけど。おっさんたちの会話が聞こえてきたから知ってるぞ。」

「そーか。悪い知らせだ。」

「ん?」

「俺たち、適齢期だ。」

「まじかよ。農繁期にかー。」

「ははっ。しかも、愛する妻がいるもんな。」

「なっ、なななななな何いってやがるっ、お前っ。」

「おーい。めっちゃどもってんぞー。分かりやっす。何?まだ素直になってねーの?てゆーか、お前の気持ち知らねーのガーベラだけだぞ。(てゆーか、子供作る時点でお互いに気があることわかんだろーが。嫌いな奴の子供なんざつくんねーよ。いい加減気づけ。)」

ガーベラは、俺の妻だ。ガーベラと俺のじいさん同士の約束で俺の妻になった。

俺はガーベラに惚れている。それは確かだ。

ただ俺は、ガーベラに気持ちを伝えられずにいるのに、ジェンになぜばれている?しかもジェンの口振りだと、周りはみんな知っているらしい。

気持ちを知って欲しいガーベラには、知られていない。知られていればどんなに楽だったことか。いや、自分で伝えたいし知られていないのは幸運といえる、のか?

「でさー、一緒に行かね?」

「は?どこに?」

「だーかーらー。王都だよ、王都。」

「は?なんで?」

「都の教会行かねーと、儀式うけらんねーんだって。」

「まじかよ。家、長期間空けることになんじゃん。」

「やっぱりガーベラが心配なんじゃん。」

ニヤニヤしてこっちを見てくるジェンがいる。なぜだろう、無性にイライラする。

「ちげーし。畑だよ、畑。後、マルスだよ。」

「いや、息子がついでなのもどうかと思うぞ。」

「うるせー。」

結果一緒に行くことになり、出発は二日後になった。

そして、二日後・・・

 俺たちは、王都へと旅立った。ガーベラは、いつも通りだった。もう少し寂しそうにしてくれていいのに。まぁ、わかってたけどな。いや、俺は泣いてなんかねぇよ。少し目から水が流れたぐらいさ。まぁ、気を取り直して王都へは、徒歩で二日ぐらい。だが、土産代稼ぎと食料調達のため魔獣を狩りながら進み、三日かけて都に到着した。

 教会を探す途中の露店で、きれいなネックレスを見つけた。ガーベラに似合いそうだと思い買ったら、ジェンにニヤニヤされてイライラした。マルスには、日持ちする菓子を買った。ついでに安い宿屋も見つけておいた。

 教会を見つけ、すでにたくさん並んでいるのを見て、明日の朝早く並ぼうと話し、宿へ向かった。


そして、次の日。

考えることは、皆同じ。そんなわけで、昨日より少し少ないぐらいであまり変わらなかった。

「まぁ、並ぼうか。昨日よりは少ないし。朝早いから。今日も無理なんてことはないだろ。」

「そーだな。」

そして、数時間後。

「次の方ー。」

「おっ、俺たちだ。行こうぜ。」

「おう。」

教会に入ると、明らかに農民である俺たちを蔑んだ目で見てくる神父たち。おいおい、神父がそんなんでいいのか?もう少し表情隠せよ。

「ほら、早くしなさい。どうせ違うのだから。」

何を持って違うと言うのか。どーせ、俺たちが農民だからだろう。はいはい、わかってますよー。

「おい。ジェン、お前からやれよ。先にやるのは、なんかやだ。」

「えー。まじ?俺もやなんだけど。仕方ねーな。やってやるよ。」

 ジェンが聖剣に触れる寸前で、バチバチっと音が鳴り、ジェンの手が弾かれた。やはり違ったのだ。違うとこうなるのか。

 次は俺の番だ。どうせ違うのだから、すぐに帰ることができるだろう。

「ほら、早くしなさい。後ろに人が待ってるんだ。」

ハイハイ、自分が違うことくらいわかってますよー。えーっと、ひとまず聖剣を触ればいいだけだよな。バチバチって来るの痛いかな?

「あれ?」

 なぜだ。バチバチって来ない。しかも、もうさわれる距離まで来ているじゃないか。嫌な予感がする。もうどうにでもなれ。

 俺は、聖剣に手を伸ばす。やはり触れることができた。周りがどよめく。神父が驚く。俺が一番驚いた、かと思いきやジェンだった。俺の手を見て、硬直していた。

 おっ、俺が勇者なのか?いやいや、そんなはずない。もう一度挑戦すれば、バチバチっと来るはずだ。そんな期待をしながらもう一度挑戦してみた結果、ダメだった。いつまで待っても、来ない。

 来いよー。何でだよー。何で、俺が選ばれるんだよー。選ばれたら、旅をしないといけねーじゃん。ガーベラとマルスに会えねえじゃねえか。ふざけんな。

 もういいや。で?後はなんだっけ?あー。勇者か?従者か?って問題か。まぁ、従者だろうな。俺、農民だし。ていうより、従者がいいな。勇者って重圧すごそうだもんな。って、考えすぎか。俺が勇者な訳ないな。

 どうすれば、わかったかな?俺は、動揺する頭に鞭を打ち、必死に思い出す。そうか、聖剣を抜いてみればいいのか。よし、やってみよう。

 その結果抜けた、抜けてしまった。俺が勇者?ふざけんな。重圧すげーだろうが。ストレスでハゲんぞ、俺が。帰りてぇよ。そして、ガーベラとマルスに会いてぇよ。

 俺は、横にジェンが立っていたことを思い出した。ジェンの様子を見てみると顔は真っ青、俺の手(正しくは俺の手にある聖剣)を凝視して硬直していた。と、思いきや立ったまま気絶していた。

「おーい、ジェン。」

「はっ、夢か。」

「いや、夢じゃねえよ。」

 そんなジェンの姿を見て、逆に落ち着くことができた。ジェン、ありがとう。

見てくださり、ありがとうございました。

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