表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/45

07 スカラベと禊と種族進化

 フリカッセに連れられて、再び禊どころに来た。フリカッセが祈る。


 「この川におられます土地神様、この者と私めの穢れを落とし、この地を清浄なものにしてください」


 川から光が現れ、私達についた汚れを包み込み、そして草原を巡ってから川に入って消え去っていった。


 「さぁ、神殿に向かいましょう」


 「私は虹色の揺らめきの部屋の場所を知らないのだが、どこに向かうというのか」


 「虹色の揺らめきの部屋は、神殿には通常ありません。あれは、神殿の正面の扉から入り、祭壇に向かって特定の祈りを捧げると繋がる部屋です。現し世と常世の間にあるとても不安定で神聖な場です。」


 曰く、入って何もしないと勝手に戻される。戻されるのを回避した人は自らも虹色の揺らめきとなる。中で血を流すと体内の血が全て虹色に揺らめくようになる。おいたものは実体を失うため倉庫にすることはできない。ほかにもその部屋で起こる怪奇現象には暇がないとのことである。


 「ですが、この部屋も性質を正しく理解し、正しい手順を守って使用すれば、なんの危険もありません。何より、種族進化を行うことができるのはこの虹色の揺らめきの部屋だけです。」


 「神殿につきましたよスカラベさん、早速祭壇に向かって祈りましょう。今から私の言う言葉を復唱してください。」


 「この祭壇にまします変転神よ、私達は種族進化の儀を執り行うためにこの場に来ました。どうか虹色の揺らめきの部屋への道を開いてください」 


 「この祭壇にまします変転神よ、私達は種族進化の儀を執り行うためにこの場に来ました。どうか虹色の揺らめきの部屋への道を開いてください」


 祭壇から虹色の光が放出され、しばらく部屋中を回っていたかと思うと、なんの偏屈もない神殿の扉の一つに入っていった。その扉は、虹色に揺らめくようになっていた。その扉を開けて入ると、なんとフリカッセと会った部屋そのものだった。


 「それでは、種族進化の儀をフリカッセがスカラベに対して執り行います。レベル363のリソース66066と、作成権34個のリソース34000を使い、スカラベの願う種族進化を起こします。」


 「スカラベ、あなたの信仰はどの神にありますか?」


 「太陽神」


 「スカラベ、あなたは初期ステータスとしてどの値を望みますか?高ければ高いほどレベルを上げるのに必要な経験値は膨大になります。」


「10000」


「スカラベ、あなたはこの世界で何をなしたいですか?」


「新しい太陽を作りたい」


 刹那、虹色に揺らめく光が私を包みこんだ。


+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+


 目を覚ますと、私はベッドの上にいた。


 「スカラベさん、種族進化は成功しましたよ。」


 私はベッドから降りて、ステータスと念じた。


ステータス

---------------------

name: スカラベ

レベル: 0

称号: 太陽を創る者

物攻: 10000 物耐: 10000

魔攻: 10000 魔耐: 10000

俊敏: 10000 技量: 10000

生命: 10000 持久: 10000

魔蓄: 10000 魔回: 10000

魔法: 未習得

スキル: インパクトlv32 魔力感覚lv3

杭: 37

---------------------


 「私の思い違いかもしれないが、スキルの作成権が一つ残っていた筈だ。それを使いたい。」


 「ええ、構いませんよ。何を望みますか?」


 「流体の中から、特定の物質を取り出す球、名付けてサンプルスフィア。」


 「消費2毎秒で承認申請......承認されました。」


 「ありがとう。」


 「まあ待ってください。そのスキル、とても使うのが難しいと考えられます。物の性質を自ら厳密に定義できないと使い物になりませんよ。今から生産の練習をしましょう。」


 私達は虹色に揺らめく部屋から出て、神殿の奥へと進んでいった。

楽しい生産のはじまりはじまり

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ