02 マルチプレイヤーモードとスカラベ
-----マルチプレイモードを起動-----
-----転送 Cname: スカラベ Snum: 5-----
-----登録 Cname: スカラベ Cnum: 1522-----
ふと気がつくと、私は虹色に揺らめく部屋で、ベッドに横たわっていた。
「旅人のかた、お目覚めになられましたか?」
ベッドから降り、立ち上がると、ベッドが消え神官のような服を着た男が心配そうな声をかけてきた。
「ここは、どこだ。」
「神殿でございます。ステータスと念じてください。」
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name: スカラベ
レベル: 0
称号: なし
物攻: 10 物耐: 10
魔攻: 10 魔耐: 10
俊敏: 10 技量: 10
生命: 10 持久: 10
魔蓄: 10 魔回: 10
魔法: 未習得
スキル: 未習得
杭: なし
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「あらあら、これは。」
神官風の男は溜息をついた。
「なにか、問題があったのか?」
「大有りでございます。スキルと魔法が未習得ではありませんか。」
「そいつは知らなかった。どうすればいい?」
「スキルも魔法も無ければどんな魔物も倒しようがのうございます。スキルの作成チュートリアルを始めさせていただきます。」
「ノックバックの強いスキルがいい。」
「ノックバック1m、接地条件なし、魔力消費1、ダメージ1でどうです?」
「最高だ。」
「スキルに名前をつけてください。」
「インパクト。インパクトでどうだ。」
「承認されました。それでは軽く念じてみてください。」
インパクトと軽く足裏に念じると、体が垂直に1m飛び上がった。
「ふむ、良さそうだ。」
「初めてみましたよ、初めて使ったスキルで垂直飛びをする人は。」
神官風の男は驚き呆れているようだった。
「スキルはまだここで作れるか?」
「いいえ、スキルは、レベルの一の位が0のとき、一つごとにここで作れます。どうせすぐにレベルはあがるでしょうから、その時またいらしてください。」
「外には何がある?」
「はじまりの都市がございます。」
「ふと思ったんだが、あなたの名前は何という?私はスカラベだ。」
「私の名前はフリカッセでございます。良い旅を!」