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少女改変-オルタードマン-  作者: あやちん


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【28】コスした佑奈さんが現れた!

 川瀬さんにコスプレイベントに行こうと意を決して誘ったら、即答とはいかなかったけど普通にOKもらえた。しかもLINIE(リニエ)交換まで!


 まさか川瀬さんから交換しようと言ってくれるなんて思ってなくてマジ驚いた。


 ヤバイ、どうしよう。嬉しすぎる。


 ただ、妹さんとその友達まで一緒に来ることになったのは予想外だった。これってやっぱ二人だけになるのを警戒されてるってことかな?


 でも来てはくれたんだし……。うん、一歩前進って思っておこう。


 それにしても女子三人と一緒にコスイベ行くって……、大丈夫なのか? 僕、女の子と学校以外でどこかで会うなんて経験ないし。なのに三人の女子と出かけるだなんてどうしよ。


 姉ちゃんに荷物持ちで連れてかれたことはあったけど、そんなのノーカンだし……。あ、でも川瀬さん、二十三歳ってことだし、そうなると信じられないことに姉ちゃんより二つも年上。


 うわ、今更ながら川瀬さんのあの見た目、ちょっと信じられない。ほんとに二十三歳なんだろうか?


 いや、警察の人に免許証とかも見せてたんだし嘘なわけない。


 僕より六歳も年上かぁ……。


 でも見た目はどうひいき目に見ても僕と同じくらいで、初見なら中学生って言っても普通に通じてしまうと思う。ああもう、なんだかわけわかんなくなる。


 そんなこと考えても仕方ない。僕は彼女だからいいなって思ったんだ。そこに歳なんて関係ない。


 よし、とりあえずイベントに向けきっちり準備しよう。かっこ悪いとこ見せたくないし、あの辺りの予習もキッチリしておこう!



***



 コスプレイベント会場の最寄り駅を出てすぐの交番を待ち合わせの場所に指定した。ここなら女の子三人でもキャッチやナンパ、セールスとかに煩わされずに済むし。


「あ、川瀬さん、ここです!」


 キョロキョロしながら歩いてる女子三人組を僕が先に見つけた。


「もしかして待たせちゃった?」


 落ち合って早々、川瀬さんが僕に気遣ってそんなことを言ってくれた。


「……あ、いえ、その、全然そんなことないです。僕が早めにきただけなんで」


「そっか。ならいいんだけど……」


 今日の川瀬さんはコンビニで見る姿より、可愛さマシマシでつい表情が緩んでしまいそうになる。いつも無造作に背中に流してるピンクブロンドの長い髪が、今日はなんとツインテールに結われてる。髪をくくってる位置が耳より下だから子供っぽさはそれほどないけど、リボンを使って括ってるのもあって、いつもより一段と年下感が増してる。


 やばい、可愛い。


 服装だってジャージとか、Tシャツ、パーカーにショートパンツとかラフな姿を見慣れてたけど、今日は珍しくスカートを履いてる。袖がフリフリした半袖のシャツの襟もとにリボンがあしらわれて、襟の合わせ目から少しだけ胸が覗いて見える。


 か、川瀬さんって、案外胸あるんだ……。昼の日差しと薄着なのもあって、ちょっと目のやり場に困る。


 嬉しいけど。


「ども~、初めまして! いつもお姉ちゃんがお世話になってます。妹の澪奈でっす」


「引っ付いてきてゴメンね~。みーなのツレの沢谷で~す。今日はよろしく~」


 川瀬さんの連れてきた女子二人。僕の苦手な陽キャだった。でも川瀬さんの手前カッコ悪い所は見せられない。引き締めてこ。


 妹さんは正直言って、妹には見えない。川瀬さんには悪いけど……。見た目もそんなに似てないから姉妹だって言われなきゃ誰も気付けないと思う。つうか絶対ピンク髪川瀬さんが妹に見られると思う。百パー間違いない。綺麗なミディアムショートの黒髪で、目だって黒。まぁ目じりがちょっと垂れぎみなところは唯一姉妹で似てるかもだけど。それでもどっちかといえば綺麗系の顔してるし身長だって妹さんの方が高いし。


 あ、胸の大きさはお姉さんのほうが勝ってる……。


 やべ、こんなこと絶対口に出して言えない奴だ。言ったら僕はそこで終わりだ。気を付けよ。



「うんうん、ばっちりコーデ。二人で頑張った。ゆーなさん、ぐーかわでもうお持ち帰りしたい! 絶対守ります」


 女子三人は、会場に向けての通りを歩きながらすごく楽しそうに会話してる。


 沢谷さんだっけ? その子ももう川瀬さんのこと名前呼びしててちょっとうらやましいと思う自分がいる。三人の中で一番背が高く、茶髪っぽい短い髪にほっそりした体型は何かスポーツでもやってそうな感じ。ボーイッシュで元気な雰囲気は、女子高とかなら下級生からすごく人気出そうな感じだ。


 うん、ちょっと漫画の読みすぎかな。



***



 色々頭の中で妄想しつつも無事会場までたどり着けた。特にトラブルも無しで一安心。僕は前もって買っておいたチケットを皆に渡した。


「もっぎく~ん、ちょっといいかな?」


 妹さんと沢谷さんが、お姉さんから離れるように僕を引っ張りながら話しかけてきた。


「どうしたの? 僕、荷物置き場の方に行きたいんだけど」


「すぐ済むし~、ちょっと確認なんだけどさ、更衣室とかこのチケあれば使っても大丈夫なんだっけ?」


「もちろん大丈夫だよ。一応、更衣室も荷物置き場も使えるやつにしといたから」


 女子だからね。コスプレしないなら必要ないかもだけど、色々あるといけないから念のためにね。


「お~、モギモギやる~。ならバッチリじゃん、みーな、計画実行~!」


「おっけ、おっけ。じゃ、お姉ちゃん引っ張り込もう。あ、茂木クン引き留めてごめ~ん、ありがと~」


 女子二人はしゃべるだけしゃべって川瀬さんのとこに戻っていった。っていうかモギモギって僕のこと?


「な、なんだったの?」


 陽キャ女子二人は川瀬さんを引っ張って更衣室になだれ込んで行った。


「もしかしてコスプレするのかな? でも何も言ってなかったし。女子のすることはよくわかんないな」


 僕は疑問に思いながらも、ずっと待ってても時間もったいないし、会場を軽く見て回ることにした。いい写真撮れればいいなぁ。


 三十分ほどして、川瀬さんからLINIE(リニエ)が入った。女の子からメッセージもらえるなんてめちゃうれしい。それが川瀬さんならなおさらだ。『どこにいるの? 戻ってきて』だって。


 もちろん、すぐ戻るしかない!


 僕は撮影させてもらってたレイヤーさんにお礼をいい、足早に更衣室前へと向かった。


「え? 川瀬さん……そのかっこ?」


 川瀬さん、コスプレしてた!


 そんな凝ったコスじゃないけど、川瀬さん自身の特徴をうまく使ったすごく自然なコスプレ。ツインテールのピンク髪は耳より上に括り直されてて、角みたいな髪飾りが付けられてる。赤が特徴的なセーラー服に着替えてて、いつもの川瀬さんでは考えられない膝上十センチくらいの短いスカートから覗く絶対領域に拳銃のホルスターが巻かれ、ニーハイの黒いソックスが足の長さをこれでもかってほどアピールしてる。うん、これちょっと前のアニメキャラだよね。


 よく見れば碧眼のはずの目も、カラコン入れてるみたいでアニメキャラ同様赤紫になってる。恥かしいのか、白い肌が赤く染まってるのも可愛さを引き立ててる。


 唯一違うと言えるのは、その、胸がアニメキャラより目立ってるってことかな。いや、別にそこばっか見てるわけじゃないんだけど……、つい目がいってしまう。


 最高だった。

 可愛すぎなうえに、ちょいエロまであってマジやばい。


 更には僕が川瀬さん呼びしてるのが紛らわしいからって、妹さんから名前呼びの許可まで出た。もちろん()()さんもOKだって。


 最高すぎた。


 僕のテンション爆上がり。ついつい写真撮らせて欲しいって、喜び勇んでお願いしてしまった。



 澪奈みいなさんや沢谷さんからも呆れられつつ、僕は満足いくまで写真とらせてもらった。他も見て回りたいというみんなの当然の要望もあり、僕たちは会場散策に繰り出した。


 あ、そういえば澪奈さんや沢谷さんも佑奈さんのアニメキャラの関係キャラのコスプレしてることに今更ながら気付いた。


 二人とも同じ赤のセーラー服着てて、黒髪ロングと碧髪のショートヘア。エクステやウィッグで対処してるんだと思うけど、二人は正直申し訳程度に似せたって感じであまりコスプレ感はない。


 でも可愛いからOKだ。


 三人並んだ写真ももちろん撮った。その場で写りの確認までされて、何回か撮り直しまでさせられた。こんな時、デジタル一眼は便利だけどやっかいだ。


 女子ってめんどくさい。


 会場を歩いてると頻繁に呼び止められ写真撮影していいか聞かれることになった。当然そんな奴らの狙いは佑奈さんだ。僕はそんな佑奈さんの友達――友達だよね、いまの関係って――ってことで自慢したいのと、他の奴らに撮られたくないって気持ちがない交ぜになってちょっと自己嫌悪な気分。


 ま、色々サプライズ的なこともあったけど、今日は来てよかったと思えるサイコーな一日だった。


 

またこうやって一緒に遊びに行けたらいいな。




 できれば佑奈さんと二人で。





 む、無理かなぁ……。

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