【107】next エクストラレベル!
【Congratulations! 祝福により改変レベルを更新しました!】
◇川瀬佑奈 かわせゆうな altered
◇日爰の巫 仮名 爰姫
◇年齢 二十四歳
◇性別 女 altered
◇ALT_EX_LEVEL ★
※_『ΣΘΘΨжφξЛ‡』の巫からの託宣により、輩なる外神の僕の授かりし権能、その行使不全を解消しました。
※_『ΣΘΘΨжφξЛ‡』の統べし領域の蒼生を数多、外乱による危難より未然に救いました。
※_たゆまぬ改変を続け、異なりし生あるものとの疎通が百と八の八倍数となりました。
※_エクストラレベルを更新します。
◇ALT_EX_LEVEL ★★
※_『ΣΘΘΨжφξЛ‡』の加護
<存在位階レベル向上Ⅱ>
※_異空間接続Ⅱ―識閾境界認知をもって至れり―
巫の対となる場への識閾下で認知することによって実となってそこに至りせしむ。
※_エクストラレベル化に伴い、他者は閲覧不可となります。通常レベル範囲はその限りではありません。
庭の散歩を切りあげ、仮宮の私室に戻って来た俺。
速攻、メッセージの内容を確認した。今回も何言ってるのか、素直には読み取れない。まったくさ、俺の思考に頭痛のツッコミ入れるくらい意味通じてるんならさ、メッセージも普通に俺にわかりやすい言葉で入れてくれませんかね?
ひえん様。
まぁ愚痴りすぎるとまた頭痛見舞われる。これくらいにしとこ。
「ちょっと佑奈様? お散歩もう終わりですか? 履物はキッチリ揃えてから宮に入ってくださいよ~、もう。それで、そんなに急いじゃって着信、何か急ぎの用件とかだったんですか? 急に戻っちゃったから小鳥さんたちしばらく佑奈様を探して飛び回ってましたよ~」
アプリのメッセージ確認してたら、遅れて戻って来た彩如がお小言まじりで聞いてきた。っていうか、すまん。早く見たかったから草履のことなんか気にする余裕なかった。けど、まさか彩如に怒られるなんて……不覚!
「ごめんって。次からちゃんとするし。でね、えっと……さ、マジ急いで確認しなきゃいけない奴だったからつい焦っちゃって。……っていうか私ちょっと部屋に籠る。ごめんだけど彩如、出てってくれる?」
「ええっ! そんな、一緒に居させてくださいませ! 邪魔しませんから~。きっと佑奈様の能力がらみのことなんでしょ? どうせ後で共有なさるのでしょ? じゃあ今一緒にいてもいいじゃないですかっ」
ううっ、彩如のくせに随分粘るし、なんかもっともらしいこと言ってくるんだけど。
「むぅ、ま、まぁいいけど。一緒にいても別に面白くないと思うけど……それでもいいなら」
「いいですいいです。っていうか姫様番の私に部屋から出てけなんて言われたら、私やることなくなっちゃいますから! 失業しちゃいますから! シクシクシク……」
うっわ、こいつ泣き真似とかしだしたよ。うっざ。
やることないなら楓佳の手伝いでもすればいいじゃんか。きっとそっちの仕事したくないに違いないわ、こいつ。
ま、いいや。
「はぁ……、じゃあ居ていいから邪魔しないでね?」
「は~い!」
ちょっと気が散るけど、どうぜ『ひえんの社』の関係者は俺の能力のこと知ってるから今更隠す必要もないか。知られたって減るもんでもないし。
ってことで早速確認検証タ~イム!
まず細かいところで名前に爰姫とか追加されてるんだけど?
◇日爰の巫 仮名 爰姫
仮名ってか。姫とかつけなくていいっての、ほんと勘弁して。
でまあ、そんなのは軽くスルーして次。ふむ、レベルアップに至るクリア条件……だな。ふ~む。
※_『ΣΘΘΨжφξЛ‡』の巫からの託宣により、輩なる外神の僕の授かりし権能、その行使不全を解消しました。
文字化け、いい加減なんとかして? ひえん様。もういいでしょ、そんなの。難しく綴ってあるけど、これって要はカイロス殿下のこと言ってるんだよね?
輩なる外神って、あっちの神様?
輩って調べたら”同類”とか”仲間”って出るから、ひえん様のお知り合いの神様とかかな?
ま、どうでもいいか。
ってことで、カイロス殿下の突発転移を治したことが評価されたと。
で、次。
※_『ΣΘΘΨжφξЛ‡』の統べし領域の蒼生を数多、外乱による危難より未然に救いました。
いきなり意味不明。蒼生ってなんだよ? って言ってる暇あったら調べる。
……人民? 一般人とか?
これは察するにホテルでのテロを防いだこと……かな? 爆発物、処理したもんね。これって爆発してたらかなり被害でたかもだし。うん、そういうことにしとこ。
「佑奈様~、さっきから真っ黒なスマホの画面見ながらブツブツ言ったり、急にネットで検索かけたり……。彩如にはサッパリです。もっとやってることの説明を求めま~す!」
ああもう、彩如、うるさいなぁ。大人しく隣でジッとしといてくれない?
でも変に突っ込むと、澪奈と同じで倍返し以上になって返ってくるから何も言わない。俺は日々学習しているのだ。
「はいはい、説明してあげるから……」
ま、俺以外が画面見ても何も見えないらしいから。そりゃわけわかんないだろうな。俺はここまでの内容をまずは話して聞かせた。もちろん俺の考察込みで。
「うわぁ、佑奈様、よくそんなのわかりますね? すっごく意外です! すごいすご~い」
なんかバカにされてるように聞こえるのはきっと気のせいだよな?
で、以降は画面の言葉を音読しながら進めていくことにした。次だ、次。とっとと進めよう!
※_たゆまぬ改変を続け、異なりし生あるものとの疎通が百と八の八倍数となりました。
うん?
異なり生あるもの……ねぇ。
「あ~、きっと小鳥さんとかですよね、それ。百と八の八倍数って……『108×8』ってことですか? うわ~、『864』ってすっご。佑奈様いつの間にそんな数を!」
あ~もう、今言おうと思ってたのに~!
「……彩如、なかなかやる、ね。まぁかなり前から改変してるし……それくらいいっててもおかしくはない……かも?」
今日の散歩で集まった小鳥たちが、レベルアップ最後の決め手になったのか。なんかしょっぼ。
いや、そんなこと言っちゃだめだな。小鳥と遊ぶのは俺の癒し時間でもあるし、とても有意義なものだ。
それはさておき。ここからが問題だ。
◇ALT_EX_LEVEL ★★
うん、しっかりエクストラレベルが一つ上がってるわ。星二つになった。
※_『ΣΘΘΨжφξЛ‡』の加護
<存在位階レベル向上Ⅱ>
今回上がった加護は一つだけっぽい? 存在位階レベル向上が『Ⅱ』 になってる。
でも具体的になにがどうなったかなんてさっぱりだ。前の時は俺の思考が読めなくなったとか瑛莉華さん言ってたっけ。このエルフ耳にしたってたぶんこいつのせいなんだよな。
瑛莉華さん曰く、人の格が上がってるんじゃないかって……ことだったけど。
今回はなんだろ?
「あ、あっ、あ~!」
彩如が急に奇声を上げた。
「ちょ、急になに?」
「佑奈様、ひ、ひ、額! 額に、な、なんか、なんかあります!」
「え? ひたい?」
ちょっと疑問に思いつつも、手を額に伸ばし指で適当になぞってみる。
「あ……」
小さいけど確かに何か……ある。彩如、よくこれに気付いたな。
「これ、これで見てください! うわ、もうなにそれ! すご、すご、うっわぁ」
ハンドミラーを渡された。銀色のフレームで裏側に凝った模様が刻まれた、キレイでキラキラしてすっごく可愛らしいやつ。なんておしゃれ!
それにしても彩如の語彙力が著しく低下しててウケる。
「うわ、なんか小さな宝石みたいなの生えてる……」
淡い淡い赤。ちょっと俺の髪の色にも似たロゼ色。見方によってはちょっとオレンジ色っぽくも見える。大きさは指輪についてる宝石くらいでしかなく、かなり小さい。色も淡いし遠目から見ればほとんどわからないだろうし、けっこう髪の生え際寄りにあるから前髪を降ろせばほぼ見えない。まぁ仮に見られたってアクセサリーって言えば十分誤魔化せそう。
いやしかし。
耳の次はこれかよ。もう勘弁してほしい。こんなのが続くようならレベルアップ、もうしない方がよくない?
「ちょっと触ってみてもいいですか?」
彩如がそう言って手を伸ばしてきた。つうか俺が返事する前にすでに触ってるんだけど。
「うわ、硬い。けど冷たくないです。宝石っぽいから冷たいのかと思ったんですけど……、これ、ちゃんと人肌と同じくらいな感じですね! 感覚とかどうなんですか? 何かありそうな感じですか?」
「彩如、お前なぁ……」
ちょっとイラっときたけど、俺自身興味ある。けど……色々試すのは今じゃない。まだ確認しなきゃいけないのが一つ残ってるから。
「それはまたあとで。今は続きの確認したいし……」
「はいは~い。また一緒に確認しましょ~!」
「わかったわかった。後でね」
ま、絶対一緒にしないでおこう。一人でこっそり確認したる!
で、最後の一つがこれ。
※_異空間接続Ⅱ―識閾境界認知をもって至れり―
巫の対となる場への識閾下で認知することによって実となってそこに至りせしむ。
いや、なんだよこれ?
異空間収納のバージョンアップ?
でもなんかちょっと違う気もする。
なんなん?
なんなのこれ?




