表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

無題

作者: 身元引受人

あなたの車で流れていた曲を、なんだったかな、と思い出す瞬間が好きだ。あの時流れていたのはどんな時だったかな、どこに行った時だったかな。初めて、夜景に連れて行ってくれた時に貸してくれた、ダウンの匂いを思い出す。あの時はまだ何も思わなかったけど、一緒に過ごしているうちに、どこかで気持ちが大きくなっている。そんな自分が


嫌いだ


遊びに行くというLINEが増える。会えない日が続く。気づかなかった思い。いや、気付きたくなかっただけなのか。もちろん彼女なんかじゃないから、言えるはずもない。


関わらないでよ


他の子と遊びに行くという報告。連絡がまめすぎるのもあまり良くないなあ。知りたくなかったことまで知ってしまうから。一晩中考えてしまう。そして、どこかで「帰ったよ」という連絡を待ってる自分もいる。「またゆっくり話そう」そう言ったはずなのに。いつ自分のために他の子の誘いを断ってくれるのだろう。いつ自分のために時間を割いてくれるのだろう。


あなたは言った。自分より前に出会った彼氏持ちの子に、


「最近しつこいんだよね」


執着を嫌う彼に対して、自分はあの子とは違うと、ドライな態度をとっていた。

執着を嫌うところに執着をしすぎたのかもしれない。放っておけばいいのに、執着しちゃって、馬鹿みたい。

こんな文章を書いているうちにも、通知が来るはずがないLINEを開いている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ