断固として勝つ!
コメディでいいのか分かりませんが、よろしくお願いしますm(_ _)m
「あいつに会った」
「あいつ?」
「あたしの黒歴史」
「ああ、あの」
「そうなの」
「って、大変じゃない!! あんたの前世の恋人で今世の元カレだったかしら? どうして会ったのよ」
「それが、転職したとかで同じ部所に新人として配属されたのよ。最悪……」
「あら、相手はあんただって気付いてんの?」
「まさか! 今日からよろしくね東さんって言われただけよ。他にも……って言うか人に囲まれてて私って気付いてもなさそうよ」
「それなら良かったわ。あんた頑張ってたもんね」
「そうよ! それなのによ! なんで今さら私の前に現れんのよ!!」
「とりあえず飲みさない。マスターおつまみとお酒適当に頼むわ」
「昔の地味子卒業してリア充になるって決めてさ」
「学生時代はダイエットにメイクにおしゃれにバイトまでして頑張って今じゃバリキャリたもんね」
「そうよ! そうなのよ! あ、マスターありがとう。ついでにキツめのお酒ちょうだい」
「ちょっと飲み過ぎないでよ」
「いいじゃん帰り送ってってよ雅志」
「ちょ、やめてよ! 今のあたしの名前は歩美よ!! 雅志はとっくに捨てたの!」
「はいはい、ごめんてば。でも、あんたは前世と比べるとだいぶ変わったわね。今風で言うなら前世は美魔女だったわよね」
「そうね。前世はちやほやされて楽しかったわ。今世一番ショックだった事はついてた事よ」
「今世で一番最初に会った時もだったけど、今の姿にもびっくりだわ。華奢な美少年がむさ苦しいオカマになるだなんて」
「あーん ひどーい! 仕方ないじゃない。前世女だった事が忘れらんなくて、こんなんになったのあんただって知ってるじゃないの! あんたなんて両親が離婚して東 南て面白い名前になったくせに!」
「名前の事はほっといてよ。離婚するって聞いて過去の事は全部捨てるつもりでこの名字になったんだから!」
「だったらあたしの事もほっといてよ」
「ごめん。今日奢るから許して」
「仕方ない子ね。それよりも、ケルヴィン様、今世は啓兎だったっけ? どうすんのよ?」
「どうもしないわよ」
「なんでよ! 見返してやるチャンスなんでしょ? 何の為に自分磨きし続けてきたのよ」
「あいつとは関わりたくない。それに、途中から自分磨き楽しくなっちゃってあいつとは関係なくなっちゃった。今度お料理教室通うつもり。あんたも行く?」
「行く訳ないでしょ! はん! 昇華させちゃったのね。復讐でもすればいいのにつまんないわ」
「つまんないって……。でも、あいつが来たのはショックだったのよ。もう会う事もなく忘れられると思ってたから」
「そうよね。前世では浮気性のケルヴィン様に散々苦しめられて、浮気相手の一人に刺殺されて、今世も浮気性が直らず付き合ってからも散々泣かされて……あんた何で付き合ってたのよ」
「若気の至りよ。親が離婚するって言うからついてきたらあんたに再会したのよね。懐かしいわ私の黒歴史」
「そうね。でも、あたしはあんたに再会出来て良かったわよ」
「私もよ。でも、オカマになりやがって前世散々大人しそうな男喰ってばっかだったからバチが当たったのよ」
「うっさいわ!! マスター、ブラッディメアリーちょうだい。この子の分も。あんたはあんな奴になんか関わる必要ないわよ」
「うん。でも、仕事あるから最低限だけね。あんな奴にもう絆されてやるもんか! マスター同じのもう一杯!!」
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