神様はフリーダァム
「なんですか?」
空中に箒で浮いてる少女と何もなしに浮いている少女。外からみたら異様な光景なんじゃないんですかね。
まあ、張本人のワタシが言うのもおかしい話ですが。
「いえいえ、少し転生時に不手際があったもので……でも、ぶっちゃけ治すの手間なので、それでもいいか本人に聞きにきました!!」
なんという適当な。
「いやいや、でも楽しんでるみたいですし。思ったより良い傾向だと私は思っているわけなんですよ。まあ、あとあれです。手間なのも事実ですけど、それ以上にこの世界が今面倒くさいことになってましてね。そっちの対応に動いてる最中でして」
「そんな神様事情をワタシにきかせていいんですか?」
「本来はダメに決まってるじゃないですかー!! アッハッハッハ!」
「ピュアラ――」
「ストップ! すいません! ごめんなさい! だから、落ち着いてください!」
そこまで怯えなくても。神様なんだから、さほど効かないんじゃないんですかこういうの。
「私の不手際のせいで、それ私に効いちゃうんですよ!!」
「さっきから、ワタシの心読んでます?」
「もちのろん!!」
「…………」
「くそっ! 初めて、あなたのその姿の笑顔を見た気がするのに、恐怖しか感じねえ!! とにかく、不手際について放置でいいなら、とりあえず説明する義務が私にはある!! ということで、きたんです」
「わかりました。早く説明してください」
これ以上この場にいると、人目につきそうなので。
「そうですね。えっと、とりあえず私はあんたに転生での前世の記憶を残すことと、魔法つかいの才能を付与しました。ただ、この時点で言ってしまえば、間違えてしまってて、この世界は魔法じゃなくて魔術の世界だったんですね」
「まあ、違いがわからないのでワタシ的にはどちらでも良いですが」
「まあ、そうなのですが。この世界での魔法は他の方の魔術と比べると若干おかしい所多いことは自分でもわかっているでしょう?」
「わかってますけど。特に不自由はないので」
「まあ説明しにきただけなので、それならそれで大丈夫です……ただ、それに転生させた直後に気づいて、修正をするための神の力の神力を付与したんですよね。それが、あれば理の外のことがものすごい頑張ればできる力なので。それこそ異世界転移とか」
「そうなんですか」
「そうなんです……ただ加減間違えて、あなたの今の状態が実は小神状態でして。言ってしまえば、信仰の薄い神様と同じ状態なんですよ。一応、扱いとしては私の下の神様となっています」
「……ワタシ神様なんですか?」
「神様なんですよ」
「…………まあ、いいです」
「あなたの精神力は若干恐怖を感じますよ。私、数千年は生きてますけど、初めて出会うタイプですよ……まあ、そういうことですので。神様の事情を話してもまあ、あんまり問題ないと私的には思うわけですよ! ていうか、もしよければお手伝いをお願いしたいものでして!」
「なんですか……今のワタシは無一文ではありませんが、貯金をためたいのですが」
「元の世界の時のあなたも貯金人間でしたねそういえば……まあ、報酬はちゃんとだしますので」
「なら、やります」
「よかったです! じゃあ、とりあえずしばらくはバグに出会ったら浄化してください。あなたの魔法と神力を合わせれば可能なので」
「浄化ですね……浄化?」
「プリティでキュアキュアなあんな感じです。方法はとわないので」
プリティでキュアキュアな日曜朝の感じってことですか。
「わかりました。やってみます」
「よろしくお願いします! ちょっと、いろいろわかったらまたきますねー!!」
「はい……あ、そういえば神様のお名前は?」
「私の名前はまたいずれ!! そっちのが面白そうなので!!」
神様はそういって、視界から突然のように消え去りました。
それにしても――神様ですか。