表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/23

ピュアラ・ラルラ

 たしか、次にワタシとしての記憶とかいろいろが戻ったのが身体年齢15歳の時です。

 多分、転生というものをしたんだと思いますが、この世界ではワタシは女として生を受けたようです。

 そして、その上で両親に恵まれずに、運で生き残ってきたようですね。

 ですが、才能? があったようで15歳の現在、魔術師学園の最上級生のようです。


「おはよう! ニャルちゃん!」


 ワタシに話しかけてきたこの子は……ちょっと、待ってください。夜に突然記憶が戻ったせいで、この世界ですごした15年の記憶と混ぜて整理中なんです。

 そうです!


「おはよう、リオナちゃん」


 この世界でのワタシの親友。リオナちゃんでした。

 キュートなルックスと性格に水色の綺麗な髪が特徴的な同級生です。

 ちなみに学園ですが、元の世界のワタシ達が通ったような学園と違って、ほぼ自習でわからないことだけは先生に聞くというかたちらしく、最上級生になるとほとんど聞くことはなくなってますね。

 あと魔術師は男性はウィザード、女性はウィッチと読むらしいです。


「また【バグ】で被害がでちゃったんだって。人手不足なのかな」


 この世界での魔術師は特撮ヒーローみたいな一面もあるようです。バグと呼ばれる化物を魔法で倒すのが最も大きなお仕事です。このバグはなにやら、人や建物などを襲う厄介な習性を持っているようですし、大変ですね。


「多分、この前大きなバグがでた時苦戦したって言ってたから、治療中の人が多かったとか……?」


 ワタシは無難にこう答えておきます。

 事実ですし。


「そっか。ちょっと、怖いけど、もうすぐ私たちも現場に行かなくちゃいけないからね!!」

「そうだね」


 ただ、ワタシ魔術師の魔術はうまく使えないんだけどな~。


 ***


「ピュアラ・ラルラ! 箒よ飛べ!」


 学園が終わってから、寮の近くの広場で手をかざしてそう言うと箒が浮く。


「こんな魔術ないよね……そもそも、みんなもっと見てて痛々しい詠唱して魔術をだしてるし。ワタシのって、神様がいってたとおり魔術じゃなくて、魔法ってことなのかな?」


 ただ、攻撃らしい攻撃の魔法はまだ試したことがなかったりします。

 ワタシは自分の銀髪を縛って、箒に座って空に飛んでいきます。


「ん~……ちょっと、だけこれは楽しんでるワタシがいる」


 空をこうやって飛べるなんて思ってなかったから、ちょっと楽しい。

 神様。このくらいの楽しみ方でも、あなたは満足ですか?


「ピュアラ・ラルラ! 加速して!」


 そう唱えれば箒は加速して飛ぶ。ちょっと、落ちそうになってヒヤヒヤ。


「夕日が沈んだのも見れたし帰ろ」


 星と月の明かりが照らす空の下、ワタシは寮に帰りました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ