キャプテン・ガイコツ
しばらく奥に進んでいき、たどりついたのは操縦室らしき場所です。
瓦礫と海に沈んでるわけでもないのにしたたる水滴、薄暗く置いてある羅針盤がカラカラと揺れにあわせてまわってます。あれ、ちゃんと地面とくっついてるのですかね。
いや、それよりもなんで水滴たれてるんですか?
『ココマデクルモノガイルカ』
「誰ですっ!?」
瞬間、部屋の中に声が響き渡りました。何か片言のような雰囲気ですが、はっきりと。
『コチラヘクルガヨイ』
「どういうことですか……へっ!?」
その声を聞いた後、ワタシをどこから現れたかもわからない暗闇が包み込みました。
***
目を開くと、そこは謎の開けた空間。先程までの薄暗い船内ではない、しかし決して脳天気な明るさなどではなく、ただたんに光があるという明るさ。その空気はむしろ、どす黒い重さを持っています。
「ヨウコソ。ワガフネヘ」
そこにはまるで海賊船のキャプテンのようなガイコツがいます。後ろ姿ですが、露出してる足と左手が骨なので一目瞭然です。右手は見えませんけど。
「うっ……ガイコツは苦手だといっていますのに。ていうかフェリーなのに、あきらかに帆船風の船長じゃないですか」
「フッフッフ。ナンノインガカ、バグニノミコマレテコノヨウナチカラヲテニイレタ」
「バグに飲み込まれて……?」
「ジツニヨイゾ! カタイ、デカイ、ツヨイフネヲテニイレタ! ソシテジュウジュンナブカモテニイレタ!! コレデタイリクヲ! サイゴニハセカイヲシハイデキル! ソウカンガエテ、シンリャクニキタノダガナ」
「聞き取りにくいけど、とりあえず侵略者ってことはわかりました」
「オモッタヨリモ、ツヨイウィザードトウィッチガイルヨウダ。ノリコマレルトハオモッテモミナカッタ」
「そ、そうですか……」
ちょっと、ワタシは毛色が違うので、ワタシいなかったらこの状況なかったかもしれないですけど。
「ダガ、イマノワレハツヨイ!! ヨッテザンケイニショス!!」
「理不尽な!」
そのガイコツキャプテンは振り返りこちらを向きます。右手が剣になったガイコツですね。
「いやああああ!!」
「コノクウカンカラデルニハ、ワレヲタオスシカナイゾ!!」
追いかけて来ないでください!




