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罪人グリード


王宮地下、魔法遮断区画の最奥。

そこはもう実験室でも保護区でもなかった。

ただの牢獄だ。

グリードは、壁に埋め込まれた拘束具に固定されていた。

手首、足首、首元。すべてが魔力の流れを遮断する特注品だ。

魔力を扱う者にとって、それは手足を奪われる以上の意味を持つ。


だが、彼は静かだった。

「結局、ここか」

かすれた声で呟く。


視線の先には誰もいない。

ヒサナも、アメリアも。

ただ、冷たい石壁と、無音の結界。

「触れられた」

それだけで、胸が満たされる。

拒絶され、引き剥がされ、すべてを失ったはずなのに。

「あの一瞬で、十分だった」

触れた感触を思い出す。

彼の瞳に、後悔はなかった。


やがて、重い扉が開く。

王の使者が、判決文を読み上げた。


禁忌区域からの魔力石持ち出し。中立存在への干渉。王命違反。

「──よって、終身拘束。いかなる面会も許可されない」

静かに言い切られる。


グリードは、目を閉じた。

「・・・なるほど。貴女は、守られたわけだ」

以後、宮廷魔法使いグリードの名は、歴史から消された。


本編に登場するキャラクター

ヒサナ、キーラ、アマミ、エリスは

「キャラクターデザイン鳴海月花」の表記があれば創作、商用利用可能です。

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